道北の大きな山容
我が住まいから近傍山の一つウェンシリ岳は、西興部・下川・滝上の三町村を境界にした天塩山地道立公園にあり、北部に位置する山では最高峰で、山名「ウェン・シリ」はアイヌ語で悪い山の意味であるが、滝上側山麓には真夏でも雪渓として残る「氷のトンネル」がテレビで報道される等多少は知られている山である。
下川町を過ぎて一の橋を過ぎ国道339号線を奥名寄林道へと離れると13Km程の奥深いホロナイ沢沿いに進み林道終点が広場で登山口は少し戻る。
ウェンシリ岳登山路は「滝上側:氷のトンネルと北尾根の各コース」そして下川コーの三本である。
下川コースは、頂上への最短距離であるが標高差を短時間に克服するきつい登りコースで、登山口からの取り付き点から突然始まる急勾配には驚きで足場も滑り一気に汗が出る。
霧雨と針葉樹林帯がいつまでも続く苦しい時間帯に第1展望台とあるも何にも見えない!
深い林の登山道が尾根歩きと感じると第2展望台で視界が開けるも残念ながら霧に包まれ、一直線に伸びる急勾配に辛抱の時間が引き続くと岩場に高山植物を散見する稜線から程なく.1083m峰で立派な導標があり分岐点である。
頂上へと穏やかな山道と奥深く地味な頂上へと続く山容を眺めながらの高度を上下を繰り返すと「ポロナイポ岳」との分岐である。
緩やかに登ると程なくウェンシリ岳頂上で、狭い広場の北側は木々で視界は遮られるが、南側には天候に恵まれれば天塩岳・大雪山そして条件が良ければ「利尻山」まで遠望できるとの事であるが今回は何にも見えなく早い昼食である。
頂上部からの緩やかな登山道を分岐点へ引き返し、程なく左折してポロナイポ岳へと向かうと、こんな深い地味な山なのに登山道は刈り払われ、整備した努力に頭が下がる思いである…ウェンシリ岳とポロナイポ岳の最低鞍部へと一旦高度を下げると再び非情なる勾配が続き息が切れると細い稜線の最高点がポロナイポ岳頂上である。
頂上の雰囲気は良く小さなシャクナゲが密集し、高山植物もこの山では最も充実している。
帰路へと傾斜の強い滑りやすい登山道に悪戦苦闘すると天候が回復し木漏れ日に感謝をして帰路に着く。
@ 1083m分岐をウェンシリ岳方向から
A ウェシリ岳頂上
B ポロナイポ頂上
HOME