ダイナミックな鋭峰
     
2003.06.28/単独
                
1967m

二岐沢出合〜二岐沢林道〜取水ダム〜二ノ沢〜ヌカビラ岳〜北戸蔦別岳〜1967峰(往復)  


  1967峰は、日高北部に位置し登山意欲が沸くこの山容にして、山名がないのが不思議であるも、神秘性を持たせ魅力ある尖った山である。
 この山は、北戸蔦別岳〜ピパイロ岳に連なる尾根中間にあり、日帰りで登られる事は少なく国境稜線の縦走経路又は前記の山をベースにして登られるのが主体の比較的遠き山である。
 昨年の晩秋、この山へと二岐沢出合からの林道を間違って千呂露川へと進み、きれいな沢に誘われて沢歩きに時間を消費して、再び二岐沢出合に引き返して気を取り直しての北戸蔦別岳頂上では時間切れとなった経緯があったが、今回も日帰り山行を計画する。
 電話予約済みの日高町北部森林管理所で林道ゲート鍵をBOXから受領して、国道274号線で千栄地区「千呂露橋」を渡ると直ぐに右折し、道なりに8Km程で施錠ゲートがあり、更に9Km弱で林道右側に駐車スペースがある二岐沢出合である。

 
二岐沢出合脇の北電管理のゲートがある橋を渡って自転車に跨り、二岐沢沿い林道に起伏を繰り返すと取水ダムがある広い河原の林道終点である。
 林道筋から直進し、二岐沢左岸沿いの道筋は明確であるも、背丈程のフキ朝露に濡れながら、緩やかに高度を上げると沢分岐で右手のニノ沢の左岸に踏み跡を辿ると、本格的な沢沿い歩きに変わり、表示テープがある登山道は右岸・左岸へと繰り返すが、主体は右岸に道があり登山靴を濡らす事はない。
 雪渓も一部残る沢筋歩きが続く
と標高990m付近正面の沢筋に滝、上方にヌカビラ岳を見ると右手斜面に取り付き本格的な登山道歩きに変わる。
 勾配の強い斜面に黙々と高度を上げるとテント適地に湧き水もあり、喉を潤して更に辛抱の時間帯に懐かしい岩場地帯を見上げるとヌカピラ岳へと続く尾根は近い。
 急登連続に別れを告げる岩凌帯からハイマツ帯を抜けると広やかな尾根に飛び出て、思わず声が出る景観が一気に展望され、特に「幌尻岳とカール」が見事である。
 急登から解放され、涼やかな空気にこれからは快適な尾根歩きのドラマが始まり、北部日高の山並みそして夕張岳・芦別岳をも遠望できる。
 北戸蔦別岳へとゆったりとした尾根歩きに当初ハイマツが煩わしいが程なく終わり、戸蔦別岳と1967峰を遠望して快適な青空下に心も足も軽く、1856峰にGPを望む。
 稜線分岐点の懐かしい北戸蔦別岳頂上からエサオマントッタベツ岳の尖りを遠望し山の良さを味わい、1967峰ロングコースへと歩きやすい尾根筋に小さなアップダウンを繰り返すと北戸蔦別岳北東尾根の下部へと少しハイマツが濃く、1856m峰とのコルへ140m程高度を下げる。
 緩やかな灌木を抜ける斜面を登り返すと男女4人GPが下って来る…声をかけて下さったのはSuさん御夫妻で懐かしく握手し、Kaさん夫妻とは初対面であるも、過去に写真等で拝見しており、MLで両御夫妻の山行を楽しく拝見していて嬉しい出会い
と御挨拶する。
 1856峰でのテント泊にて山上空間を味わい又本日は青空下に日高の山を十分堪能されたお顔の両御夫妻と一緒に写真を一枚。お気をつけて!!
 1856峰北東ピークから岩場尾根を抜けると、岩稜の1967峰が迫力があり端正で、尾根登山道の北西側は切れ落ち気味で眼下の沢筋は雪渓が続き、1967峰に至る沢筋を確認する。

 岩稜帯に一気に高度を上げると小さな標識のある狭い岩場頂上であり、念願だった頂
からはチロロ岳・ピパイロ岳・伏美岳そして北戸蔦別岳が遠くなったと無人の高所に時間が流れる。
 下山へと見事な1967峰の山容を振り返りつつ、二ノ沢の滝直下で御夫妻GPに追いついて、沢筋の小休止で情報交換の会話後、林道から自転車で二岐沢出合に到着し、メモ書きを残しつつ、お会いできて印象深い山になった事に感謝して山行を終える。
追伸:写真データを消去してしまいました!!残念

写真:山行時にお会いしましたHYMLの「sugawaraさん/北野」提供を使用しました。感謝いたします

登り

二岐沢出合

下り
20分(自転車) 10分(自転車)

取水ダム

3時間

25分

沢分岐(二ノ沢)

2時間40分

北戸蔦別岳

1時間50分

1967峰

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