急登の信仰霊山
久山岳は、北部日高に位置し、山麓の「高王山大自然霊光院」はこの山を高王山として崇め、今回の下山時に雨の中、登山道の草刈りを実施しており、訪ねると7月中旬に信徒衆の団体で信仰登山が行われるとの事であり、隣接する「剣山」とともに霊山でもある。
前日の1967峰ロングコースの疲労感に雨模様が加わり、山行を迷いながら地図を眺める。
高王山大自然霊光院の坂を少し下り、登山口案内に砂利道を自転車で走るとT字路で、左折して山側へと林道を緩やかに行くと広場でここまでは車両進入可能であり、自転車から徒歩に変わる。
右手へと背丈の高い刈り払い道に入り、小さな沢を渡ると再びT字路を左折し、下草が気持ちの良い林道歩きが山側へと続くと登山ポストがあり、HYMLのSuさん御夫妻の名前を発見する。
引き続き、刈り払いの細道が山腹を横切るように高度が上がらない時間帯が続くと「宮通り交差点」から笹を払いながらの登りが始まる。
高度710m広場の「日輪釈迦如来」標識からは、広い尾根筋に勾配が一定に強い登山道が国境稜線の標高1380mまで続き、標高差670mの始まりである。
良く踏まれた登山道は一部笹が覆う箇所もあるが、整備され感謝するも、登りが意外と辛く冷温の雨の中、ひたすら足を動かす時間が続く。
経路途中には、沢山の木・岩等に名前をつけた札があり、やはり信仰の山と実感しつつ、3枚岩が傾斜した屏風岩は標高1140mである。
引き続く札名を眺めながら、上方空際が明るくなり、最後の踏ん張りに久山岳へと続く稜線に上がると「あと10分で頂上です」標識に気分良く尾根筋の左手へと方向変換して、高所特有の緑豊かな植生が樹林と岩稜に続き、落ち着いた景観に心が和みながら、緩やかにアップダウンを繰り返して木梯子を2つ上がると大きな岩が点在する頂上である。
濃霧に展望が得られなくて残念で、晴れていれば眼前に芽室岳が望めるのだろうと下山する。
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