奥深き東大雪の妙鋒
        
2001.9.30/単独
         音更川右股三ノ沢コース
       
「シンノスケ三ノ沢林道登山口〜二股〜岩場基部〜西クマネシリ岳」


   西クマネシリ岳は、層雲峡を経て大雪ダムからトンネルを抜け三国峠展望台から大雪の深き樹海を背景に双耳峰の特色ある鋭鋒が見られ、いつも気になっていた山である。
 三国峠から十勝三股手前1.5Km程の国道沿いに「シンノスケ三ノ林道」の看板があり、4.3Km程紅葉の林道を行くと小さな橋の手前分岐点に朽ち果てた木柱に「西クマネシリ岳登山口」とやっと判読して250m程進むと三ノ沢筋の荒れた景観が登山口であり、過去はこの先の土場まで車で入れたとあるが、現在は戦車ならOK!!
 登山届ポストも人気もない中、過去は作業道として道が存在した形跡も見られない沢筋の荒れた景観に程なく廃墟の小さな小屋「飯場」を過ぎて、水量が少なくなる沢筋の石ころに足を取られながら緩やかに高度を上げると、土場といわれる広場に到着し、右手へと過去の作業道跡の形跡を感じる比較的広い道が続くと時折「西クマネシリ岳」が姿を見せ高い空に映える頃、作業道から標識がない針葉樹林帯への登山道へと方向変換すると、良く踏まれた道が本格的な傾斜を増すと尾根筋を実感し、高度を一気に上げ樹林帯を抜けダケカンバ林が切れると視界も広がり、ハイマツ帯にピリベツ岳分岐を直進すると岩場基部である。
 頂上直下の岩場地帯の雪を見ながら、高度感を感じつつ冷たい強風にバランスをとるとハイマツと岩場の細い稜線に出て山登りの最も充実した時間帯に西クマネシリ岳頂上である。
 頂上からは、人を寄せ付けない原生林に黄色に染まるピリベツ岳と特徴ある平坦台地のクマネシリ岳、遠方には、雪を乗せた鋭峰ニペソツ山・十勝連峰・大雪山・石狩連峰・北大雪等木枯らし吹く晩秋の秋空に広がり、無人のこの空間に時間が流れる。……北海道の大地は大きいのだ
@ 三ノ沢コース林道分岐登山道口
A クマネシリ岳
B ピリベツ岳
C 西クマネシリ岳からニペソツ山
 
HOME