ルプス的鋭鋒ア
北海道には、北アルプスの槍ヶ岳・穂高岳のような鋭い姿を見せる山は、数えるほどしかなく、その中での最高峰がニペソツ山であり、眺めても登っても良い山であり、鋭い山容は天高く突き、登山意欲をそそり2度目の山行と十勝三股集落の消防署で車中泊。
翌早朝、十勝三股から糠平に向かい程なく橋を渡ると右手の標識に右に折れて林道を音更川沿いに走ると石狩岳とのY字分岐を左手へと6Km強で林道終点の登山口付近には大型バスが道を塞ぎ「杉沢出合登山口」の林道沿いには数台の車両が並び人気度抜群の山である。
登山口から十六ノ沢の丸太橋を渡り、鬱蒼とした樹林地帯の登山道に少しづつ高度を上げ、見通しの利かない尾根上の1484m点付近では木々の間隙から前天狗が大きく望まれ、急登の岩場を終え小天狗の大きな岩場を回り込むと開豁した展望に前天狗であり、コルへと下ると「天狗のコル」で休憩していると「大型バスの団体さん」が遠方の樹林に消える。
ダケカンバのトンネルを抜けると、突然、北大雪山の「白と緑」のコントラスト景観が思いのままで、今までの登りが報われ、これからが高所の醍醐味を味わえる尾根・稜線歩きの時間帯である。
前天狗からは、高山植物が一面に広がり、右手遠方に玄人好みの「石狩岳・音更岳・ユニ石狩岳」の山並みが大きく、登山意欲をそそる展望の中、天狗岳の山腹を横切ると、天狗平でこの地点で初めて目標のニペソツ山を目にすることができ、天にそびえる鋭い山容に誰でもが感嘆の声であり、反面その偉容に気がなえる瞬間でもある。
コルへ大きく下降し、シャクナゲ畑に目を細め、山腹を切り岩稜の稜線に出ると一段とニペソツ山が高く、一気にコルへと高度を下げると頂上までは高度差300mであり、左が崖となった稜線をたどり、ガレ場の急登にあえぎ振り返ると高度感が実感できる。
辛抱の時間帯が続き、細い稜線に出ると、頂上へと続く登山道に喜びをかみしめながらニペソツ山頂上に立つ。
頂上からは、白雲岳・トムラウシ山そして背後には十勝岳連峰そして石狩岳・ウペペサンケ山等汗を流した者のみに与えられる晴天下の絶景で貴重な水でカレ−料理を食べ、しばし「体」と「心」に太陽を浴びながら雲上人となり下山する。
@ 石狩岳からニペソツ山
A 天狗平コルからニペソツ山
B 天狗平からニペソツ山
C 同上
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