アルプス的山容
武利岳は、北大雪山に位置しその容姿は稜線がやせ鋭い鋭鋒であり、平素の登山者は小なくで静かな山であると聞くも丸瀬布町主催の登山開きにぶつかった。
深夜の道に丸瀬布町から山間部の公園設備が整った集合場所の「やまびこ温泉」駐車場で車中泊。
翌早朝、持参カレーで朝食後に武利岳登山口標識から林道に入り、屈曲した急勾配の悪路に変わると小さな鳥居がある狭い駐車場には車が一杯でテントも3張見える。
安全祈願をと合掌して、傾斜の比較的強い林道に1合目があり、ここから本格的な登山道に入ると傾斜が強い一定な直登の連続で尾根歩きを実感し、○号目導標と数字を増やす都度に高山雰囲気が広がり、6号目付近は、周囲にハイマツと高山植物も見え、眼下の雲海に山の頭が浮かび幻想的である。
7合目付近から、アルプス的な山容「武利岳」が全貌を見せ、ハイマツと岩稜のコントラストが美しく、高度感のある細い稜線は迫力がある。
岩場・根曲がり・ハイマツ・小さな花・鎖場等を超えてのスリリングな時間が続くと北大雪山の主稜線との合流点「九合目」で頂上とも言える地点からピークの連続する岩稜線の突端に「武利岳」その遠方には大雪山が回復した天候下に一望でき素晴らしい限りである。
アルプス的稜線歩きが楽しい幾つかのピークを超えると岩場の狭い武利岳頂上で、武華山・トムラウシ山等全周に山々が広がり、雨と風の頂きを予想していたがこの展望に感謝する。
狭小の頂上から武華山方向台端部の広場は、休憩場所に適所であり、昼食とスケッチに時間を忘れる。
下山は、展望を楽しみながらの心地よい時間が流れ本格的な下降が続き、振り返り大きな鋭峰の容姿は道内では貴重なアルペン的な山である。
@ 雲海
A 頂上稜線
B 同上
C ナイイブリッジ
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