奥深き険しい頂
天狗岳は、北大雪に位置して平山に近接する山であり、過去に山容を確認した事はなく、北大雪スキー場斜面を利用しての山はと興味を感じていなかったが、上部からの登山道と頂上景観は隠れた魅力が一杯の山であった。
登山口へと上川町から白滝方面看板に従い北見峠を下ると北大雪スキー場案内板を右折して右手に北大雪スキ−場「ヒュッテ北大雪」が建ち斜面にリフト鉄柱が見え道路沿いの入口駐車場にはワイヤーがあり進入できない。
ヒュッテ前の階段から右手方向のリフト乗場NO.1標識を目印に管理道路でもリフト沿いの直登のどちらでも良いが第1リフト及び第2リフト沿い右側の草地に踏み跡が直線的に薄く延びている。
第1リフト終点からは第2リフト左斜面に草地を刈りはらったトラバース道が明瞭でこちらは下山ルートに使用したが、長い第2リフト沿い右手の直登踏み跡は勾配が一定に強く比麻奈山からニセイカウシュッペ山の吊り尾根下山後と時間的に余裕がないと高度を上げる。
第3リフト沿いの登山道は、右手に広く刈り払われ明瞭で勾配も少し弱まり、最終リフト終点正面に広い登山道がある。
笹を広く刈った道も直ぐにハイマツに変わると程なく白い枯れ木が一面に広がる中に反射板鉄塔があり、ここで初めて双耳峰の天狗岳と前天狗岳が望まれ特に天狗岳頂上部には祠が岩場にあり信仰の山かとも思える。
良く踏まれた登山道には黄色の紅葉が天狗岳まで続き、緩やかな起伏のない歩きが心地よい時間帯が続くと電光坂とある前天狗岳への登りが始まり、落ち着いた樹林景観に天狗岳が高いと実感しながら辛抱の時間が続くと前天狗岳であり頂上への脇道跡は直ぐに消える。
一旦高度を短く下げ高低差のない岩稜尾根歩きに山の良さを実感し快適であり、頂上直下の急登には鉄鎖梯子もあり二つ目の鉄鎖梯子を越えラクダコブのような頂上手前の岩場ピーク越しに荒々しい索漠とした天狗岳頂上であり、標識はなく岩に丸太が差し込んであるだけの高度感のあるいい雰囲気である。
頂上からは、スキー場越しに緑の平野と山魂が南側には有明山が踏跡も見え紅葉を夕刻に映し出して静かな奥深さを味わう。
帰路は、スキー場全体を眺め下山経路を楽しみながら高度を下げながらこの山は登山口から見ると草の茂ったスキー場斜面に敬遠気味であったが、登頂して奥深く険しい景観の良山である。
@ 北大雪スキー場
A 前天狗岳付近から天狗岳
B 天狗岳頂上部
C 頂上から有明山
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