朝陽山 層雲峡の隠山
朝陽山は、桂状節理の断崖を望む層雲峡の表大雪玄関口より北側に位置して、特に中腹のパノラマ台からは、層雲峡越しに赤岳・黒岳・凌雲岳等の表大雪連峰への好展望が得られる山である。
この山は、今春の残雪期に挑戦したが、深雪に阻まれ撤退した経緯があり、再挑戦と層雲峡バスターミナル駐車場から石狩川に架かる橋を渡ると、大雪山国立公園層雲峡園地奥の登山口標識から登山道に入る。
晩秋の登山道を漂わせる落ち葉を踏みしめながら、急斜面をトラバースして石脇を2度程抜けて、一気に高度を上げると廃小屋が建つ広い台地に出る。
良く踏まれた登山道は緩やかになり、15分程でパノラマ台分岐であり、直進すると登山道は尾根西側に終始続き、標示テープもある。
尾根直下に続いた登山道も標高1150m付近で尾根に出て、断崖を望みながらの快適な稜線歩きに紅葉が映える。
緩勾配尾根も急登に変わり、笹が覆うと朝陽山東南に派生する尾根直下の標高1340m付近で忽然と登山道及び標示テープが消える。
直進して尾根筋から辿りたいが、笹丈が非常に高く又濃密であり、諦めて笹丈の低いルートと尾根下を切りながら、視界を確保しつつ、雪が残る藪漕ぎにズブ濡れである。
標示又踏跡の気配が頂上部まで全くなくて、良く踏まれた登山道が続いた後だけに、憂鬱気分で藪を分けると鉄塔が見える。
登山靴の中までグズグス状態で、山頂部付近の無線中継鉄塔が2基建つ開豁台地に、別経路の踏跡を探すが気配なしで見つけられない。
山頂部からは、ニセイカウシュッペ山の槍が雪化粧をして鋭く又平山・武利岳等が鮮明に広がり、振り返ると鋭山の黒岳・桂月岳そして秋に登頂した上川岳から続く凌雲岳を眺め、果てなく夢を広げる。
下山途中にパノラマ台に立ち寄ると大きな展望が眼下と遠望に広がり、層雲峡関連のHP写真に使用される景観を眺めつつ昼食である。
備考:濃密な藪漕ぎのズブ濡れ後の魅惑的な展望に気をとられ、GPSデータを展開すると真の頂上部は西に90mであった。
駐車場 | ||
登り | 30分 | 下り 1時間30分 |
廃小屋 | ||
1時間35分 | ||
山頂部 |
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黒岳・桂月岳・凌雲岳
A 山頂部からニセイカウシュッペ山
B 山頂部【無線中継塔】
C 山頂部から黒岳〜上川岳
D パノラマ台から層雲峡と黒岳
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