神秘的な湖と滑走
漁岳は、支笏湖北西に位置し、遠方から眺めると大きな台地を連ね夏道登山道がなく一般の登山対象となるのは積雪期である。
深夜に札幌から支笏湖に向かう雨の中、林道口が不明でUターンし、オコタンペ湖分岐から700m程札幌寄りの木に赤テープと立派な漁岳林道看板を発見し、国道453沿いの車中泊…けれど飛ばし屋に時折目が覚める。
翌朝、明るくなった林道には踏跡が沢山あり、初見参の山に多少の不安感もOKとスキーを背中に背負い雨上がりの天候回復を期待して雪道林道を進むと程なく登山ポストがあり登山帳に記入し出発!!
今年は、異常な暖気と雪の少なさもあってこの山はと一抹の気持ちがあったが、積雪景観と早朝の清々しさに払拭する。
右手の谷川の濁音と左手の968高地から派生する裾野を地図標定しつつ、小枝の散乱・松の尖った葉等そして黄砂にくすんだ林道が右手へと大きく方向を変え正面に漁岳東尾根の1175高地を眺めると赤テープが一杯…901高地への近道、けれどこの先を回り込んだ方が等高線が緩やか又右手に谷筋を把握しながら確実と林道沿いにカーブミラーを見て程なく下りにかかる手前に再び赤テープ群の標示がある。
林道からの取付点発見!!密度の濃い樹林に高度を上げ901高地から尾根歩きに変わり、左手眼下には霧に幻想的な凍結したオコタンペ湖で突然の景観に溜息をつくと恵庭岳が大きく眺められ陽差しの強い雪上に腰を降ろす。
踏跡筋を確認しつつ起伏を繰り返すと結節点の1175高地直下!!漁岳への傾斜が強い……滑降に最適と心が躍る。
1175高地に上がり雪面から足を踏み抜きながら直下鞍部へ……頂上を目前にした山登りで最も充実した時間帯に雪面からの太陽の照り返しが強く急登に汗を流すと程なく小広く雪のない漁岳山頂であり、オコタンペ湖・恵庭岳・樽前山・札幌岳・空沼岳等が広がり、無人の空間に太陽の陽差しが充実感を与えてくれる。
スキーを何本かと急斜面を鞍部まで2本滑ると沢山の人声!!団体さんから始まり続々と人の列にビックリ…… 静けさはここまで……頂上で昼食それにしても女性の団体さんはボルテージが高い!!
下山と一気にスキーで林道まで出ると極端にスキーが滑らない!!今年随分とクロスカントリー大会に出場したのを思い出しスケーティングと結構しんどいものである。
無人の山かと思ったが、朝方までの小雨で札幌周辺の出だしが遅かったが、本日の漁岳は銀座状態で、昨日の「函岳」で孤独感を十分に味わったお陰で心強い山行となりました。
@ オコタンペ湖
A 1175高地から漁岳
B 漁岳から恵庭岳・樽前山
C 小漁岳
D 漁岳頂上
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