の鋭山
    
2002.5.6/単独
              
熊の沢コース「白井二股林道〜白井川林道〜熊ノ沢〜ルンゼ〜定山渓天狗岳」


 定山渓天狗岳は、定山渓温泉の北に位置し、岩峰を連立させ定山渓から豊羽鉱山(無意根山登山口)へ向かうと右手に鋭鋒を見せ登山意欲をそそる。
 翌早朝、白井二股での車中泊から登山ポストに記入(0500)し、白井川の緑色した渓谷気味の濁流音を右手に聞き、25分弱林道を歩きに指導標から登山道に左手へと入り、熊ノ沢左岸沿いに山腹を緩やかに切ると足元には「カタクリの花」が咲き、変化のある景観に渓流を幾度か横切る時間帯に序々に高度を上げると黄色の花が咲く沢沿い歩きが続く。
 雪渓渓流の小さな滝を高巻くように左岸雪渓を切って疎林地帯に傾斜を強めると岩塔の迫力ある景観が広がり、危険箇所と言われる岸壁状のルンゼ(岩溝)の固い雪渓が急斜面に不気味に空へと延びる。
 滑落したならば止まらない早朝の固い雪面斜面にアイゼンとピッケルとで確保し、一歩づつ4点支持で雪面を登り終えると狭いながらも岩場稜線に出て足場を確認しながら、下山は大変と頂上への岩稜のやせ稜線に程なく定山渓天狗岳頂上である。
 無人の狭い頂きからは、頂上部が平坦台地の岩塔U峰・大きな水面の札幌湖・余市岳等の景観が朝靄にくすんで広がる中、冷たい風に体を冷やして下山開始である……!!
 登山時に緊張した岩壁のルンゼ(岩溝)は、短いが上方から眺めると傾斜がより強く感じられ、後ろ向きになりアイゼンの前爪とピッケルで一歩づつ下降を開始、登りは易し下りは難しいと実感しながらの緊張の時間帯を終えて足場を土に固めてホッと雪渓を見上げる。
 早朝に細かい粒子のアラレが降ったが、山麓に高度を下げると春の息吹を感じつつ気になっていた山の一つを登頂できたと静かな林道を歩く。
@  道々から全景
A 春の沢
B 頂上直下
C U峰
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