春スキーのメッカ
春香山は、低山で展望も優れず特徴のない山であるが、昔から登山スキーの山として、山頂直下には大学管理の「銀嶺荘」が建ち、季節を通じて気楽に登られる山である。
小樽市手前の銭函から国道の海側とは反対方向の山間部へと早朝の犬の散歩者等の住宅街を抜けて、春の雪解けで水流が豊かな銭函川沿いの銭函砂防第2ダム堰堤広場の駐車場には、山菜取り等の車両が満杯状態でスキー等をリュックに縛り快晴下の陽気に出発する。
つづら道の林道歩きに春の香りを感じ汗を流すと、斜面の小さな標識「銀嶺荘」に導かれて、春爛漫の木々の息吹に心を和ませて、緩やかに高度を上げると遠方に白き地味な山を眺める。
土場手前からは、登山道沿いに「カタクリ」の紫色の花が群生し、思わぬ出会いが嬉しく感じると残雪が始まり、休憩場所として最適な土場から上部は完全な雪景色である。
土場は、このルートで展望が唯一開ける場所であり、銭函市街と石狩湾の青さが広がり、人気のない平坦開豁した広場で思わず腰を降ろし休憩…静かな山である!!
低山として道内において特に有名ではないが、札幌近郊に位置し山小屋もあって、山スキーを愛する登山者には感謝する山である。
この先は、冬道の足跡を忠実にたどりながら樹木の間から周囲の山々を地図判読しながら奥部へと広い尾根にはテントが雪上に一張あり、道が平坦に変わると白き春香山を正面に見ると「春香山荘」が裾野に建つ。
山荘は大学が管理しペランダがあり、整頓され雰囲気が良く静けさに時が止まった空間を感じる。
ここからが、春スキー斜面であり、急登の連続で標高差200mの頑張りと雪面に登山靴を一歩々青空下に踏みしめる。
斜面は木々が多く点在し、春香山頂上は稜線の広場であり、登山口の山肌・石狩湾・無意根山そして昨年の初雪の季節、遭難手前の余市岳等が望まれ、春風が心地よくスキーを何本か滑り、昼食を楽しむと幾人かの登山者が散見される。
春の雪面に陽差しが強く低山の良さを十分に感じながら下山する。
@ 春科山頂上直下
A 春香山荘
B 頂上から石狩湾
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