長い縦走路
樺戸山系の主峰「ピンネシリ」は、丸みがあり隣の待根山と並んだ大きな山容は山麓から眺められ、この山系では最高峰で浦臼側からは隈根尻山を経ての長旅コースである。
登山口へと国道275線の浦臼町消防署横に樺戸山系登山口の木標に山側へと踏切を渡り、一直線気味に舗装終点から約2Km地点に登山ポストがある砂防ダムが実質の登山口で深夜に到着して車中泊とする。
翌早朝、浦臼山〜ピンネシリへの縦走(往復)へと林道に入ると程なく鎖閉鎖のゲートであり、沢音を右手に聞きながら緩やかに行くと広場が展望台である。
ここから林道が急登に変化し、眼下に田園風景の水面がのどかに広がり、汗を流すと突然「浦臼山」標識が林道沿いにあるが頂上達成満足度はなくこんな山も初めてである。
左手側の落ち込んだ地形越しに田園を眺め尾根を序々に感じる林道正面に隈根尻山への幾つかのピークとピンネシリが望まれ、静かな時間帯にタケノコ取りの車に声がする。
平坦な林道終点から本格的登山道に変わり、ピーク標高を高度計で確認しつつ、尾根道から隈根尻山とピンネシリが鮮明になるが隈根尻山から派生する山肌には林道が幾筋も延びて自然保護と開発の必要性の調和を考えさせられる光景である。
山桜とツツジを楽しむと石柱のある樺戸山頂上で、隈根尻山へと笹道の露に濡れて高度を下げ標高差170mに再び笹道に高度を上げると隈根尻山直下の分岐点である。
大きな大理石方向盤のある隈根尻山頂上からは、ピンネシリが近くなり直下の分岐点を左折し、雪渓混じりに600m程歩き高度を下げると広場分岐点であり、ベンチにて地図標識を確認すると一番川登山経路分岐との事、縦走路も記入され隈根尻山〜ピンネシリ間は5.1kmである。
2度目のベンチからは正面に待根山と頂上にドームを抱くピンネシリが大きく高く高低差が大きいと覚悟し、丸太階段から最低コル部そして待根山への急激な登りまでの間のギョウジャニンニクの行列に驚き又カタクリ等植生が豊富である。
待根山への急斜面の丸太階段に疲労が重なり辛抱と高度1000m看板だけの待根山頂上部でゆったりと広い頂上部からは霧雨に視界なし。
再び丸太階段にコル部へ下り、浦臼側からの登山道分岐を過ぎると程なく反対側斜面から一番川分岐点に沢山の姿が見え、これまでが無人歩きだけに人気の高さを実感する。
最後の登りにチングルマに似た白い花の群生を抜けて傾斜が緩くなり、この山名の由来看板を読むと広いピンネシリ頂上部には誰が栽培「ギョウジャニンニク」畑!!に石碑「第10普通科連隊第2中隊と浦臼町協賛」に神山と記入され又大理石の「祠」越しにドームが霧に建つ。
霧雨に展望はないが長旅の末の頂きだけに満足感が得られ再び長旅と登山口へと向かい下山するも…長かった!!の一言。
9時間30分の山旅
@ 樺戸山から隈根尻山
A 待根山から隈根尻山
B 待根山からピンネシリ
C ピンネシリ頂上
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