登山解禁の荒峰
   
2000.8.16/単独
             
野中温泉コース「野中温泉登山口〜雌阿寒岳」


 雌阿寒岳は、オンネトー湖近傍にあり、昨年は火山活動の活発化により登山禁止であり、原生林を抱えた荒々しい山であり、濃緑の雄阿寒岳と対比される山でもある。
 阿寒湖西方の野中温泉に隣接した登山口から、年輪の深いアカエゾマツ林の登山道には木の根が蛇のように地面一杯に広がり、○合目と書かれた看板と非常に良く整備された登山道に順調に高度を上げ、ハイマツのトンネルを抜けると雌阿寒岳の荒々しい山肌の景観が広がり大きな沢形状の窪地を越えて、高度を稼ぐと活火山を漂わせ草木一本ない荒涼たる岩綾地帯の世界である。 
 頂上直下の噴火口は、高度感があり遙か眼下に赤茶色の不気味な小湖と地面から吹き上げる噴煙が幾箇所、非常に活発な火口であり、火口壁沿い斜面を横切るように砂礫地に高度を上げると、頂上石碑のある雌阿寒岳頂上であり、柔らかい風が汗に心地よく、周囲を遮るものがない景観に雄阿寒岳が阿寒湖をバックに聳えて、振り返ると索漠とした火口越しに端正な阿寒富士が見える。
 下山と再び鬱蒼とした樹林帯に高度を下げて、野中温泉隣のユースホテルの露天風呂でのんびり……この山は、変化に富み登山道も整備された良い山である。
@ オンネトー湖から雌阿寒岳〔左〕と阿寒富士
A 阿寒富士から雌阿寒岳
   
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