百松沢山沢・藪・雪に奮闘
百松沢山は、札幌近郊に位置する山スキーのメッカ的存在であり、東斜面の沢と尾根筋から山頂を目指すようであるが、登山道はなく夏季にて登頂される事は稀なようである。
先週の鳥帽子岳山行時に立ち寄った際に神威岳から眺めた百松沢山が、魅力ありとルートを探り、私は百松沢山南側より南峰と本峰を踏む。
神威岳登山口からゲートを抜けて、林道に入ると砥山ダムの水面が秋日和に映え、紅葉は先週の鳥帽子岳山行の時期より色あせた感がする。
百松沢川沿いに林道を5Km強歩くと林道が消えたと思うも右手の百松沢川左岸の山腹に薄く続くが、直進し入渓する。
沢筋は明るく、小沢に水流も少なくこの時期には適度と遡行すると程なく、滑床が現れ薄い水流の心地良さも短時間に終えると緩勾配が続く。
標高620m二股を右手に辿ると、作業道跡を発見次いで標高690mで小さな沢も枯沢となり、南峰から南側に派生する岩稜尾根が左手に続き、空際に浮かぶ南峰との鞍部へと方向を定め、急勾配を頼りない草木に掴まりながら高度を上げ、岩稜上部の尾根に出る。
ここまでは、藪も極めて薄く快適な時間が続き、南峰への尾根筋は笹藪が続くも、比較的高度を上げやすく20分程で、南峰直下の砂礫斜面を登り詰めると待望の百松沢岳【南峰】標識のある頂上である。
岩場の山頂部は、展望に優れ、眼前に神威岳と薄く雪化粧した鳥帽子岳・頂上部が真っ白な余市岳と振り返ると眼下に広がる札幌市街地の隣に百松沢山がこんもりと見える。
百松沢山へは、南峰より北西尾根を20m程下がった地点から、北へと向かえば多少であれ藪を避けられるが、懸垂下降の練習と反対側の岩場から降下して、薄く雪がある樹木を掻き分けてから百松沢山への広尾根に取り付く。
ネマガリダケは、濃密で雪も乗っかり濡れネズミ状態で藪との格闘が続き、高低差の少ない凹凸尾根に予想以上に時間が流れ、やはりこの山は積雪期が正解と気持ちが揺らぐ。
多少藪漕ぎが楽になると尾根一部の感の山頂であり、三角点周囲は笹に囲まれて展望も制限を受けるが手稲山方面は視界が開ける。
百松沢山から眺める南峰は、神威岳の山容に類似していると再び藪に突入しながら、積雪期に利用される源八沢と宮城沢ルートを眼下に探り、本格的な濡れ坊主状態で南峰に辿り着く。
下山と南峰南側の岩稜で再びザイルを出して時間を過ごし、長い林道歩きから先週の鳥帽子岳【神威岳】山行時にGPS【喜登牛山/東三国山トラックログ】を忘れたと苦く思い出す登山口に到着すると俄雨である。
神威岳登山口 | |||
登り | 1時間20分 | 2時間30分 | 下り |
入渓地点 | |||
1時間45分 | |||
南 峰 | |||
55分 | 50分 | ||
百松沢山 |
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南峰南側の岩稜尾根
A 南峰山頂と鳥帽子岳/定山渓天狗岳
B 南峰から百松沢山
C 百松沢山から南峰
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