白老岳・南白老岳   山容が魅惑の2山
        
2003.10.26/単独
             
968m/944m
白越小橋入渓〜三階滝川支流〜南白老岳〜白老岳〜三階滝川支流


 白老岳と南白老岳は、支笏湖東方に隣接して聳える山であり、登山道はなく一般的には登山対象となるのは積雪期であるも、私もこの頃は変人部類に属してきたのか、夏季に挑戦と乏しい情報であったが2山を踏む。
 白老岳登山口へと国道453号線にて、大滝村の三階滝標識に程なく、トーテポールの丘公園から白老方面標識に道道86号線を走ると、正面に尖峰「南白老岳」が魅力的な山容を見せて5.5Km地点右カーブ手前に三階滝川の支流に架かる「白越小橋」である。
 南白老岳へのルートは、三階滝川支流を白老岳方向へと辿り、南白老岳南東斜面(雪崩斜面)を登るのが良いようであるが、単純に最短距離を選定する。
 白越小橋から三階滝支流の沢筋に降り立つと水流は比較的浅く、沢床は岩盤形状で薄い流れが続き、山頂部を見上げながら間もなく最初の沢筋に取り付く。
 笹が覆うガレ沢も程なく終えて沢形も消えて、山腹の緩やかな斜面に出るが、笹丈が高く密度も濃く、斜面上部のガレ場を目標に笹藪を掻き分ける。
 鬱蒼とした笹藪を抜けて、ガレ場からは斜度も強まり、草地に高度を上げる時間帯も直ぐに終わり、斜面全体が笹に変わり、左手の尾根筋に方向を変える。
 頂上へと一直線に延びる丸みある尾根は終始、笹は濃いが、比較的高度を上げやすく振り返ると屈曲した道道86号線越しにホロホロ山・徳舜瞥山と太平洋が眺望される。
 濡れながら笹掻き分けの辛抱の時間が流れ、頂上直下のハイマツ帯を抜けて尾根筋を辿ると笹に囲まれた三角点があり山頂部である。
 山頂部からの細い東尾根越しに白老岳がどっしりと間近に聳えて、頂上部へと延びる幾本かの沢筋にルート標定をして、時間と距離を図るが、頂上部を覆う濃緑色のハイマツが気になる。
 白老岳へと細尾根を東に辿ると右手眼下に「雪崩斜面」と言われる急斜面が続き、南白老岳へは、このルートが藪漕ぎは全くなしと感慨深く眺めるも、一定に続く斜度が強い。
 東尾根から白老岳の沢筋へと濃密な笹に滑りながら一気に降下すると、草地斜面に変わり、慎重に高度を下げて入渓し、頂上までの標高差は200m弱である。
 沢幅は狭いが、沢床は乳茶色の岩盤が続き、気分良く歩くと程なく最初の二股(710m)で右股に入ると笹が覆う小さな沢筋である。
 再びの二股(730m)を右股に入ると程なく枯沢となり、順調に高度を上げると860m地点で沢も消えて笹丈が高い鬱蒼たる斜面が広がり、頂上までは容易でないと予感する。
 濃密な藪漕ぎに喘ぐとハイマツが出現し、高度を上げられない辛抱の時間帯が続き、尾根に出ようと直線的に方向を定めるも格闘状態が続く。
 風抜けるハイマツ尾根に出ると支笏湖が突然に広がり、恵庭岳が鋭くホッとして、山頂部はと高みの左に方向を変えると程なく山頂部である。
 頂には、三角点と大きな山名標識があり、視界を遮る事のない展望に南白老岳が尖り、見事な景観である。
 昨日の百松沢山と同様、この山も積雪期がBESTと実感するも、夏季時期に2山の頂を踏めた充実感に下山する。

白 越 小 橋
登り 1時間10分 下り

1時間30分
南白老岳
35分
二 股
1時間25分
白 老 岳

@ 道道から南白老岳
A 南白老岳から白老岳
B 白老岳から南白老岳
C 白老岳山頂
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