下北半島を望む信仰の山
         
1999.4.28/単独
                            618M

「恵山温泉登山口〜東屋展望台〜火口原〜賽の河原分岐〜権現堂コース〜恵山〜高原コース」


北海道の渡島半島最南部に位置する恵山は、標高618mと高さはないが、活火山の由来から山容は立派であり、海抜0mからの登山で結構な山であり、津軽海峡越しに本州の下北半島を近くに望む海際に聳える山であり、ツツジの山としても有名である。
 早朝、春の連休中であり前日は松前の桜を見物し、宿「函館湯ノ川ホテル」から今年初めての山行と津軽海峡を見ながら、海岸沿いを走ると恵山が噴煙を上げ意外と高い山容である。
 春の陽気一杯の恵山温泉登山口からトラバ−ス気味に高度を上げると東屋の展望台があり、、海が青い!! 展望台からの登山道は、樹林内で不明確となり、いつの間にか登山道を外れてしまい、経過時間を計算しながら、最後の急勾配を越えると眼下にカルデラ状の火口地帯とその向こうに岩稜の恵山頂上が見え、索漠とした岩の景観である。
 この頂きは完全にル−トを外れて観光客がビックリしたように見上げるのを感じながら、ザレ場の急斜面を慎重にル−トハンティングをしてようやく火口周遊道路に出る。
 賽の河原分岐から恵山を巻く登山道には、沢山の地蔵が並びに古来からの信仰の山と実感するが、霧等の日にはこの索漠とした景観と地蔵群を遠慮したい雰囲気の高所景観である。
 頂上へと続く権現堂コ−スは火山礫の荒々しさであり、急斜面をジグザグに登ると平坦な開豁地に大岩が点在する恵山頂上であり、津軽海峡越しの20Km弱の下北半島の島影が近い。
 賽の河原を経由し、駐車場から一般ルートである高原コ−スの不明確なル−トを探しながら、高原の灌木地帯を緩やかに下ると廃墟に近い建物が朽ち果て、過去は豪華設備であったと思われる恵山モンテロ−サを過ぎ、象徴であるゲ−トを抜けると北海道最南端の山行を閉じ、今晩の宿「函館国際ホテル」を楽しみに向かう。
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