雄鉾岳 双耳峰の名峰
雄鉾岳は双耳峰で、西峰は雄鉾岳の北西に位置する鋭鋒であり、雄鉾岳を経由する山行に同行の機会を得る。
前晩、坂口氏「一人歩きの北海道百名山」・Sa氏/Hi女史「地図がガイドの山歩き」・Na氏と共に雄鉾岳山麓の「オボコ山の家」でBa氏/八雲のお世話になる。
雄鉾岳は、地理的に渡島半島の最も狭い部分に位置し、標高は1000mに僅かに満たないが、北東側の頂稜は大岩壁を巡らし迫力ある山容は道南を代表する山である。
又空を突くような鋭峰「西峰」と雄鉾岳との標高差が微妙であり、GPSで比較確認と妙味ある山行である。
早朝、坂口氏は本日所要ありと満願展望台に向かい、我々4人GPは雄鉾岳登山口から銀山沢に入る。
水流の比較的少ない沢筋は、平成11年8月の豪雨により大被害を受けて、沢筋が大きく変化して、一層荒々しい景観になり、滝も消えて過去の登山道とは様相が一変したとの事である。
標示テープが連続してあり、大岩が点在する沢を幾度か渡渉・高巻きを繰り返して、緩やかに高度を上げ、330m二股を右股へと雄鉾沢に入る。
410m付近から直線的な見通しの良い明るい沢歩きが続くと、二股を左股へと高度を順調に上げ、左岸の笹道歩きに一旦変わるも再びの沢歩きに程なく水場である。
水場からは沢を離れ、霞む大岩壁の基部を左手に回り込むように一気に高度が上がると平坦な道筋に変わる。
大岩壁を見上げつつ、岩壁基部を歩きから右手の急峻なルンゼ(岩溝)を辿ると広がりのある稜線に出て海見平である。
今までの迫力景観とは異なり、緩やかな台地に笹斜面が続く景観変化に戸惑いながら、緩やかな登山道を辿ると、展望を遮る物がない小広い雄鉾岳山頂であるが、霧で展望は全く得られない。
西峰へと東側が深く落ち込んだ広尾根に背丈程の笹藪を漕ぎ、標高差の少ないコルから上がると足元が切れ込み、Sa氏が霧に微かに霞む西峰のシルエットを発見…眼前頭上である。
岩塔付近から両側が深く落ち込んだ高度感ある短い細稜線を辿り西峰基部に取り付く。
急峻斜面の小枝等に掴まりながら、這うように高度を上げると程なく頂稜部がハイマツに囲まれた山頂である。
下山中、霧の間隙に西峰が勇姿を現し感激の瞬間であったと下山しつつ、今回の山行にて、雄鉾岳と妙味ある西峰を踏むことができたと山仲間に感謝する。
備考:雄鉾岳は、地形図標高999mであるがGPSでは996mと標示され、西峰標高は、GPSでは999mと雄鉾岳より3m位高い事になるが微妙(帰路、雄鉾岳で再度GPSで確認したが996m)である。
◎同行者の山行記録「地図がガイドの山歩き」
登り | 登山口 |
2時間30分 | |
雄鉾岳 | |
25分 | |
西 峰 |
@ 雄鉾沢
A 雄鉾岳山頂部B 西峰
C 西峰直下
D 西峰山頂部(左よりNa氏/Hi女史/Sa氏)
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