静寂の高度感歩き
北大雪山の比麻良山登頂の際、比麻奈山からニセイカウシュッペ山に続く、吊り尾根と呼ばれる3つの岩峰ピークが非常に魅力的で先週に引き続き平山登山口から登山道に入る。
吊り尾根に関する情報は、HYMLにて「このルートを歩いた人は!」と訪ねたところK氏とsakag氏を紹介され、紅葉が一段と進んだ景観を楽しみながら平山と比麻良山分岐のC1737に飛び出ると寒冷前線による強烈な風と霧により比麻奈山にやっと到着し、ハイマツ帯に潜り込み体温低下を避けて風音を聞きながら状況判断の人気のない時間が続く。
30分程すると太陽の光が差し込み、一気に青空が広がると吊り尾根が霧に幻想的な景観を見せ、喜び勇んで比麻奈山頂上から濃密なハイマツ帯へと高度を下げて、手強い藪漕ぎになるも足元には踏み跡があり、程なく北側へと尾根筋を外して巻くように最初のピークを越えて、草地斜面から笹丈が深い2つ目のピーク斜面に高度を上げると高度感のある岩稜稜線歩きに岩峰群が迫力ある。
2つ目のピークを南側巻き道に降下して3つ目のピークに立つと高度感のある岩稜帯越しにニセイカウシュッペ山裾野の紅葉と大槍・小槍が絵になり、大槍からの登山者を確認しながら、再び南側の踏み跡を忠実に辿ると草地のコルでニセイカウシュッペ山へと続く明るい低笹斜面は登るに従い右方向へと緩やかに切って最も高いハイマツピークを避けるように右手へと踏み跡が不明になる花畑付近の斜面を横切るとニセイカウシュッペ山頂上へと続く登山道を確認して少し高度を下げ短いハイマツ廊下を抜けると登山道に飛び出て程なくニセイカウシュッペ山頂上で登山者の姿が散見される。
ニセイカウシュッペ山は2度目であり、前回は国道39号線からの旧道である清川コースを長い時間かけて登ると林道終点には沢山の車…新林道が開設されたとの事で呆然とした記憶を思い出しながら、比麻奈山からの道順稜線を追いながら天候に恵まれ風も終始遮られ又経路の踏み跡・標示テープも要所にあり、なくとも忠実な尾根歩きで問題はないが、道筋が意外な程に明確であり、格別に危険な箇所もない楽しめる尾根歩きができると眺める。
帰路は、3つのピーク岩場に直登を混じえて楽しみながら、HYMLでの情報がなければ歩く事のないコースであったと皆様に感謝をしながら下山して天狗岳へと向かう。
全般
●吊り尾根の藪漕ぎは、比麻奈山直下が濃密でそれ以外は特に問題なし
●踏み跡は、ニセイカウシュッペ山への登山道への最後の斜面上部が一部不明 であるも濃霧以外は問題なし
●参照時間:比麻奈山〜ニセイカウシュッペ山 1時間25分(帰路は時間短縮)
@ 比麻奈山から吊り尾根
A 第1岩峰から比麻奈山
A 第3峰
B 第3岩峰から大槍
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