連立する低山秀峰の核心
 
       2004.02.28/単独

   
酪農家宅〜幌延町牧草地〜砂防ダム〜12線林道〜382〜南峰(仮称)〜イソサンヌプリ山


 イソサンヌプリ山は、地図を眺めると北の最果て宗谷岬から宗谷丘陵を南下すると、立ち塞がるように聳える山魂がイソサンヌプリ山を核心とする峰々である。
 この道北の山は、幌延町と浜頓別町の境界に位置し、以前から山名に興味を覚え、山名の由来については、下記の備考を参照としていただきたい。
 登山口へと国道40号線にて中川町を北上して、問寒別へと道々583号に入り、上問寒に向かうと「北緯45度線通過点」の看板が立つ。
 問寒別川に架かる豊神橋を過ぎて200m程に「町営草地/問寒別団地」標識から山側に右折、白い犬が吠える酪農家に駐車をお願いをして登山口とする。
 酪農家の主人との会話では、4年程前は時折登っているGPを見かけたが、近頃はとの話である。
 牧草地が広がる景観の中.92南側の高台に上がると広大な雪原の幌延町牧草地の向こうにペンケルペシュペ川そして彼方にイソサンヌプリ山等の峰々の山容が姿を現す。
 目標物の乏しい広い牧草地は吹雪時は怖いと思いつつ、眼下の著名な橋を目標に緩やかに下り、ペンケルペシュペ川に架かる橋を渡ると砂防ダムに進路を塞がれたが、牧草地から橋を渡る事なく右岸沿いに山間部を目標に進むと林道に辿り着く。
 林道をラッセルすると程なく.201への尾根筋へと延びる「12線」標識から戻るように緩やかに高度を上げると尾根に出る。
 林道と疎林の尾根筋歩きを交えると「冷水の沢」標識が立ち、引き続き林道を辿り沢を迂回する。
360m付近から、イソサンヌプリ山北側の.448の三角錐の山容は「槍」のように聳え魅力があり、この標高にと2重の驚きである。
 標高440mから眺める南峰(仮称)は登山意欲をそそる端正な山容で、どっしりとした台形型のイソサンヌプリ山(本峰)を圧倒する。
 南峰(仮称)山頂部を踏み、コルからイソサンヌプリ山南側のクラスト斜面に取り付くと程なく台地尾根の一部の感がする山頂部である。
 頂上を確認する人工物等は確認できず、GPSで勝手に頂上と推察して、周囲を眺めると東側に位置する珠文岳(昨春に登頂)と共に宗谷丘陵の門番の山と実感できる宗谷丘陵等が眼下に雄大に連なる。
 山頂からは、珠文岳の山域の向こうにオホーツク海振り返ると、アンテナが建つ知駒岳、敏音知岳等が遠望される。
 下山路は、東尾根を直接辿るも山スキーを楽しめる斜面は.382コルまでである。


1 道々から山容(イソサンヌプリ山は左奥)
2 標高360mからの.448
3 南峰(仮称)
4  南峰(仮称)からイソサンヌプリ山
5  イソサンヌプリ山頂からオホーツク海

酪 農 家

登り
4時間

1時間05分

下り
2時間10分

12線林道口
2時間35分
南峰(仮称)
20分
イソサンヌプリ山

備考
Hu氏/歌登町提供です。ありがとうございました
山名の由来についてイソサンヌプリですが、枝幸町の新岡武彦氏(故人)著作による
「枝幸郡アイヌ語地名考」(昭和61年、北海道出版企画センター刊)
には、次のように解説されています。
モウツナイ川源頭の581.4米の山。
「イそ・さン・ヌぷり」
「イそ」は水中の波かぶり岩、
狩りや魚のえもの「さン」は山から海に出る
「ヌぷり」は山。
「えものを持って出るる山」(原文のとおり)
平仮名で示された部分は、音の山(アクセント)で、
「地名アイヌ語小辞典」「アイヌ語辞典」に従った。とあります。

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