日高最南端1000級の山
        
2004.03.28/複数

追分峠〜登山口〜豊似岳〜オキシマップ岳〜追分峠(循環)  同行者Naさんの写真集


 豊似岳は、長大なる日高山脈を襟裳岬へと南下すると最後の1000級峰であり、昨秋に豊似岳周辺の山々を歩きながら端正な山容と憧望する。
 三角の鋭利地形が太平
洋に突き出る襟裳岬は、強風地帯として知られ、年間300日は風速10m以上の風が吹き抜ける地域である。
 前日の知床方面は2日間で80cmの強風雪もあり、襟裳岬北側16Kmの豊似岳周辺の気象も危ぶんだが、そよ風も・雲一つさえ見る事もない快晴下にオキシマップ岳を巡る山行でした。
 1日目:登山口へと国道336号線にて、襟裳町から庶野に向かい豊似岳等の山魂を望み、追分峠から架橋を渡ると程なく「道営肉牛牧場」ゲートがある。
 封鎖ゲートから登山口まで3Km、一泊装備とスキーを背負うが、オキシマップ岳南斜面・山麓部周辺の状況から無用と道路脇にスキーを残置し、登山口手前でテントを張る。
 夜空には、眩しい程のお月様と満天の星座にNaさんが感嘆の声!!眼下には灯台の灯りが暗闇に光る。
2日目:無風の早朝、牧場地を辿り豊似岳登山口標識(標高337m)から、疎林の固い雪面を踏むと標示テープが連続する。
 一定勾配が続く斜面に振り返ると、黄金色の牧草地越しに襟裳岬が広がり、C660mを過ぎると開豁尾根が稜線まで続いている。
 南日高は春本番であり雪面反射が眩しい…下方では「シカ猟」の発射音が響き、この日鹿14頭が駆除されたと知る。
 反射板アンテナと1012P中間の稜線に上がると懐かしき観音岳次いで襟裳岬・湾曲を描いた豊似岳から派生する稜線とオキシマップ岳が一望される。
 1012P南側の雪で屋根まで埋った廃屋状態の小屋を過ぎ、なだらかな三枚岳(1012m)を越えると1088Pコルまで多少灌木が煩わしい。
 稜線東側のセッピに注意しながら鋭角的な1088Pに立つと、初めて豊似岳の山容を、緩やかな広尾根越しに見る事ができる。
 一等三角点がある小広い豊似岳の頂きからは、南日高連峰・アポイ岳・襟裳岬等が見事な青空下に広がる…程なく後着の男性登山者と山座標定をするが今一つ不明である。
 下山ルートは、登りを引き返すかオキシマップ岳経由ルートの2法ある。
 オキシマップ岳へは、1093Pと969Pの下降尾根に注意すればと…私には極めて珍しい山中での登山者に挨拶をして循環ルートへと向かう。
 豊似岳からの遠望では、ピーク部の迂回も思慮されたが、積雪も比較的安定してセッピもなく、969Pの小岩場から210m程下降してコルからのオキシマップ岳が鋭角的に高い。
 セッピを避けながら、開豁尾根の急登をつめると頂きに特徴がないオキシマップ岳山頂で、時間的余裕もあり辿ったルートと昨秋に登ったルチシ山を眺め、高所空間を味わう。
 豊似岳での男性が到着し、同行のNaさんとの会話中にHPの標題「オジロ鷲の空の下」を聞き!!…「そうでしたか貴方がと…」思わず立ち上がり握手をして挨拶をさせていただく事となりました。
 3人一緒に下山、点在する雪面は積雪が薄く、春の陽気斜面を抜かりながら一気に高度を下げる。
 牧草地に出て、歌別川の橋を探すとテント場で、同行となったTaさんと写真に納まり別れを告げる。
 重装備又デポしたスキー回収と諦め気分でゲートに向かうと「シカ猟」の車が止まる…こんな場面では、女性同行の場合は有利と実感し、ゲートまで乗せていただき感謝。
同行者Naさんのコメント「雲ひとつない青空に、身も心も軽い山行・・・」でした。
途中同行者:Taさん/千歳の山行記「豊似岳」へ

1日目 追分峠(1時間20分)登山口手前(テント場)
2日目 登山口〜(2時間20分)1012Pと反射板との稜線(1時間20分)
〜豊似岳(1時間35分時間)オキシマップ岳(1時間05分)テント場

国道から全容
2 1012Pから1088Pと豊似岳
3 1012P南側の小屋を散策するNaさん/1088P
4 969Pからオキシマップ岳
5 オキシマップ岳から同行となりましたTaさん/千歳(左)

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