無類岩山根 展望に優れた静峰
2004.05.30/複数
14ノ沢林道〜14ノ沢二股〜1489〜南尾根〜山頂(往復)
無類岩山は、北大雪の支湧別岳南方に位置する1600m級の山で登山道はありません。
この時期、山麓は初夏の様相でも高所は残雪と登山には中途半端な季節である。
ルートは、雪渓の残雪を期待して無類岩山東側の14ノ沢筋を辿り、無類岩山の南尾根に上がって山頂を目指す計画である。
前日、国道39号線の石北峠を下り留辺蘂町方面へと向かい、大規模林道(丸瀬布・留辺蘂区間)標識を左折する。
武利川の「武利岳登山口」標識から14ノ沢沿いの林道に入り、2km地点【C822】から車両走行は不能で登山口を確認、武利川に引き返し川畔でテント泊とする。
翌朝、C822の林道分岐広場に駐車、高みに引き続く林道は細枝の灌木・林道から沢へと流れ落ちる滝等に荒廃が進む。
林道周辺の斜面は、緑濃き初夏の景観で沢水は活気に溢れ、918地点が近づくと正面に無類岩山南尾根の1489への沢筋上部に細い雪渓を遠望する。
C950二股から更に東側に林道が延びているが、西側へと作業道を辿ると1489へと続く支流に出ると「沢登り」へと切り替え登山靴・アイゼンを残置する。
明るい沢筋は、水流はあるが水深は終始浅く長靴で十分であり、C1050まで3つ程の枝沢が左手に現れるが何れも支流を辿る。
滝が出現する事もなく一定勾配で続いた沢もC1160で突然水流が切れ、藪漕ぎを覚悟したが、上部は浅い凹地に雪渓が続き、順調に高度を上げると斜度も強くなり、長靴にピッケルである。
1489の稜線を空際に望むと沢地形も終わり、扇状に雪面が広がり1489の尾根筋に上がると尾根反対側に残雪は見られない。
岩石が点在する尾根歩きに、一気に展望が開け眼前には端正な「武利岳」次いで「ニセイチャロマップ岳」等の山並みが広がる。
高低差の少ない南北に延びる尾根は、低丈のハイマツ斜面が続き鹿道もあり、比較的容易に歩け、シャクナゲとツツジの花がひっそりと点在する。
小起伏に顕著なピーク部がなく、山頂部を探すと、ハイマツに囲まれた尾根北側寄りの地点に、展望に制限を受ける三角点を発見…懐かしき「支湧別岳」が遠望できる。
この時期の山は「沢歩き」「雪渓」そして薮漕ぎと変化あるバリエーションであったと、暖かき陽気下に山頂空間を味わう。
下山途中、Naさんからザイルワーク等を学びながら高度を下げ、林道歩きに変わると山行は終わりである。
同行者Naさんのコメント「急斜面、ゼーゼー、ハーハー言いながらも、岩に咲くツツジに心癒される」
備考:この山に関する情報は極小であり、過去に無類岩山西側「下の沢」から頂きに立っているYO氏「「山の旅人」にアドバイスをいただき、無事登頂できた事に感謝を述べたい。
C822 登り
3時間50分20分 下り
2時間30分14の沢二股
「C950」2時間30分 1498 1時間 頂 上 備考:休憩時間を含む