天幕山      大雪主峰の番外山
          
2004.06.19/単独

せいらん橋【石狩川】〜林道〜天幕沢〜引金沢〜頂上〜天幕沢〜登山口


 天幕山は、大雪山の主峰山域から外れた北側に位置する1100m級の山であり、登山道はありません。
 「天幕山」の山名は、上川町北部にもあり「擂鉢山/突角山/天幕山」を併せ通称、上川三山と呼ばれて主に冬期に登られますが、この山に関する山行記録は皆無でした。
   登山口へと国道39号線で、上川町から層雲峡方面に向かい、バス停「天幕沢」先の石狩川に架かる「せいらん橋」を渡ると天幕沢沿い林道が延びているが、橋の遠端に施錠があり、国道傍の民家入口
が実質の登山口となる。
 天幕沢の左岸沿い林道は、C565「テンマク沢1号ダム」砂防堤の手前が終点となり、天幕沢の広い河原に降り立ち緩やかに高度を上げる。
  水流の強い浅瀬の渡渉を繰り返すと、C600付近から沢景観らしくなり、小さな函を右岸に巻くと、鬱蒼とした植生景観の中、624二股で天幕沢と引金沢との分岐である

 この山の懸念事項は、沢筋から山頂への「藪」斜面の程度であるが、山行記録等の情報もなく、コンタが緩い左股「引金沢」に入る。
 水流が極端に薄くなり、岩苔が美相であるが沢筋は狭く、
C810で一旦枯沢となるが再び乏しい水流が現れる鬱蒼とした景観の平凡な沢歩きが続く。
 ルートは、沢筋を詰め源頭から西進し、山頂に向かうルートも考えたが、C870から沢筋を離れて山頂へ直接至るルート選定し藪斜面に取り付く。
 濃密なネマガリダケに高度が上がらない時間が続くが、C920から見通しの良い灌木斜面に出る。
 この斜面が山頂まで続く事を期待したが、再び背丈の高い強烈な藪漕ぎにやっとの思いで山頂南側の台地に上がる。
 広い尾根は濃密な藪が引き続き、地形判別が難しくGPSで三角点を標定すると深い藪の中に測量の標柱が倒れ、標石を探すが不明である。
 展望が全く得られなく、頂上達成感が薄いと感じつつ、下山ルートの天幕沢へと北東尾根を辿り、天幕沢「C850」に降り立つ。
 天幕沢側の斜面は、笹藪斜面が点在する程度であり、登りルートを引金沢に選定したのは失敗と実感する。
 引金沢とは対照的な水流豊かな沢筋は流れは速いが、水深は比較的浅く渡渉を繰り返しつつ、緩やかに高度を下げるとC700に比高差10m程の滝が出現…左岸の適度な巻き道から沢筋に降り立つと水飛沫が心地良い。
 今回は、ザイル【45m】を使用する事は無かったが、天幕沢上流部を辿れば沢登りも本格的とのHP記録を思い返す。
 砂防堤の明るい開豁地から再び林道を歩けば山行も終わりである。

せいらん橋【石狩川】
登り 25分 2時間05分 下り
林道終点C565
35分
二股
1時間15分
引金沢【取付点】 天幕沢C850
1時間50分 40分
山  頂

1  二股手前の「函」
2  二股
3  引金沢
4  天幕沢C700滝

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