夕張シューパロ岳 凄みある険峰
2004.07.04/複数
林道終点C660〜C900滝〜C1100二股〜北西尾根 写真集
夕張山地の主稜線には、芦別岳・夕張岳等の知名度の高い山が聳えるが、主稜線西側の後芦別山列には人を容易に寄せない鋭鋒が連立する。
1457m峰もその一山であり、別名「シューパロ岳」と呼ばれ、奥深く険しい山であり、今春に隣接する「中岳」山頂からの風格ある山容に憧れを抱いた山でもある。
登山口へと国道452号線沿い「芦別ダム」標識から林道に入ると、芦別湖畔から程なく林道分岐があり、左側は崕山方面、右側の奥芦別林道入口にはゲート【施錠】がある。
大量の雨が続くと、崩壊により通行不能の恐れのある奥芦別林道は、高度感ある崩壊地点及び落石箇所もあり、慎重に長い道を辿ると山鳩が多く飛び交う。
深い渓谷越しに、シューパロ岳のピークが凹凸を連ねて遠望でき、左側ピークが一番高い本峰であり、険しい山容に圧倒される。
地図上の林道終点は、林道分岐から18Km入ったC660地点であり、幸運にも終点まで車両進入ができ、奥深い山と実感しつつ、入渓点となる鬱蒼とした沢筋を確認してテント泊とする。
翌早朝、入渓…背丈の高いフキに驚きながら、狭い沢筋の浅瀬を緩やかに北東に辿るとC700から東へと直線的に沢筋は方向を変える。
鬱蒼とした景観に平凡な沢歩きが続くと、C900には10m〜12mのスラブ状の滝が出現、水流左側には小さなホールドが続く。
滝の両岸には植生があり、何れも高巻けるが右岸を高巻く…アクシデントもあり予想以上に時間を費やして滝上部に降り立つ。
滝を越えると本格的な沢景観を強めるが、水流は多くなく、高度も時間と共に効果的に上がるとC1050で枯沢になると程なくC1070二股で左股に入る。
次いでC1100二股出合…ここが結果的には大きなポイントとなり、私達は左股を選定する。
左股の沢筋を笹が覆うと沢筋も消えて、濃密なネマガリダケが扇状斜面に広がり、標高差150mの藪漕ぎを強いらる。
C1300の尾根筋に上がるとシューパロ岳の岩峰群が一気に展望され、多少歩き易くなった北西尾根の急峻部分を越えると尾根左側に中岳の鋭鋒が望める。
岩峰基部を抜けて、北尾根に取り付き岩場のピーク部に小起伏を繰り返すと、ハイマツが枝払いされている…何故この尾根部分を枝払いする必要がと切断跡に疑問を感じる。
最高点はどのピーク!!…GPSで頂きを確認…頂きにやっと辿り着く事ができたと四周の山並みを眺望して実感する。
暑い陽射下の狭き山頂からは、中岳・崕山・芦別岳・夕張マッターホルン・夕張岳・幾春別岳等が青空空間に広がる。
下山は、当初予定した登りルートを選定、北尾根を50m程引き返したピーク部から西側沢筋へと直下の急斜面を下降すると程なくガレ沢に入る。
この沢筋はC1100二股に出合うルートであり、落石に注意しながら順調に高度を下げ、C1120の岩盤を懸垂下降すると程なくC1100二股である。
登りでは、この二股を左股に入り迂回ルートの藪漕ぎを強いられたが、右股を選定すると頂上直下まで明瞭な沢筋が続き、藪漕ぎは頂上直下の急斜面の最小限で済んだと教訓を得る。
次いでC900の滝も懸垂下降で抜けると沢景観も和らぎ、緩やかな高度下げが続くと懐かしい林道が見え、念願であった山行も終わりである。
同行者Naさんのコメント「:「遠かった〜藪漕ぎはしばらく遠慮したい気分・・だね」
参照HP「地図がガイドの山歩き」貴重なる情報満載です。
林道終点「C660」 登り
6時間45分3時間45分 下り
3時間10分C1100二股 3時間 山 頂 1 林道から山容全景
2 林道終点
3 C900滝
4 C1300尾根から山頂部
5 山頂の尾根
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