濃昼岳 妙味ある山名
2004.08.21/複数
濃昼林道【C240】〜南西沢〜山頂【往復】
濃昼岳【ごきびるだけ】は、増毛山地の著名なる山である暑寒別岳・群別岳等の山域から南方に山魂を形成する一角に聳える山である。
山名は「ごきびるだけ」と難解なる響きに発音が難しく、名前の由来は不明であるが興味深くもあり、この山行記録を閲読された方で参考資料等を紹介いただければ感謝です。
登山口へと日本海に面する厚田村北方の「濃昼」集落外れから濃昼林道に入り、中ノ沢川沿い4Km地点に林道分岐があり、右接して更に1Km程進むと鬱蒼たる景観に沢筋がある。
現地では林道は続いているが、地図上の林道終点【C240】から入渓と沢筋に降り立つ。
山頂までの標高差400m弱のアルバイトの始まりであり、浅い水流の狭い沢には、背丈の高い植生が覆い、朝露でズブ濡れ状態である。
入渓当初は、この沢筋を辿って高度を稼げるのかと不安であったが、時間とともに多少歩き易くなり、山頂までの標高差120m付近まで沢形を辿れる。
C290二股を左股に進み、緩やかなる高度上げが続くとC400から狭い沢が一層細くなり、二股の右股枯沢に入るとC500からは沢形を消えて扇状斜面が広がる。
急斜面は、当初藪も薄くて順調にと思えたが、C580付近から強烈なるネマガリダケが山頂部尾根を覆う。
平坦な台地尾根が続き、GPSで最高点を標定しつつ、濃密な太いネマガリダケと文字通り格闘状態が続く。
背丈の高い笹藪に囲まれて、山頂部方向を慨定する…同行者のNaさんが言う「これまでも強烈な藪漕ぎをしたけれど、これは(物干し)にできると…無言」
頂上達成感が薄い状態で、往路を引き返す事とするが、平坦尾根の深い藪に方向が定まらず一旦ズレて修正しようにも動きがままならない状態が続く。
幾度かルートをズレながらも、何とかネマガリダケ帯を抜けると眼下に谷間が広がり、二股に出てホッとして気抜け状態で腰を降ろす。
下山後、林道に出て再び辿った鬱蒼たる沢筋を眺めつつ、滝もなく山頂部も明確でなく、山容も確認できないままの山行であったと思い返す。
同行者Naさんコメント「今までに無いくらいの強烈な藪、最悪な頂上でした・・・太い笹薮漕ぎに腕はたくましくなった・・・みたい」
濃昼林道【C240】 登り 2時間40分 2時間05分 下り 山 頂