1676m   魅力ある稜線山容
        
2004.11.07/単独

こまくさ橋【国道273号】〜四の沢〜1676m峰〜1643m峰〜東南の沢〜こまくさ橋 


 1676m峰は、東大雪に位置する1600m級の山であり、三国山から石狩岳へと連なる主稜線のポコである。
 この山は、国道273号線にて糠平方面から三国トンネルに向かうと高架橋越しに高く連なる稜線を、車中の窓から多くの人が見上げている。
 山名も三角点もないピークの連なりに過ぎないが、今回、登山意欲をそそる稜線歩きが実現した山行記である。
 登山口へと三国トンネルを抜けて「こまくさ橋」先のカーブ屈曲部の内側広場で車中泊とする。
 翌朝、西クマネシリ岳が朝陽に染まり天気快晴…標高差630m「こまくさ橋」から見上げる範囲の稜線を歩いて見たいと「こまくさ橋」から「四の沢」に降り立つ。
 水流が薄い四の沢は、直ぐに二俣となり左俣に入り、C1150二俣を再び左俣に進むと斜度が増した沢筋には雪が点在して、C1230では枯沢となる。
 C1400付近から頭上に稜線を実感すると、沢地形はC1450からは消えて扇状斜面が広がり、積雪も15cm位と深くなる。
 勾配が一段と増し、長靴から登山靴次いでアイゼンへと装備変更、比較的薄い笹藪は雪に埋もれていると、ピッケルを刺しながら高度を上げる。
 振り返ると眼下遠くに「こまくさ橋」と蛇行した国道273号線次いで東大雪の広大なる原始林越しに西クマネシリ岳・クマネシリ岳・三国山等の雄大なる景観がある。
 稜線部のハイマツを見ると、山頂部かと間違う小広場を抜けると一気に展望が開ける1676m峰であり、広尾根に頂きを示す人工物は見当たらない。
 稜線ポコの頂きは、腰丈程のハイマツであり、冷たい風が吹き抜ける中、尾根続きにユニ石狩岳・音更山・石狩岳が厳冬模様を見せる。
 次いでニペソツ山・ウペペサンケ山・大雪山等の山並み、展望を遮る事がなく見飽きない高所空間である。
 ルート計画は、「こまくさ橋」から見える稜線を歩こう…であり、北西尾根の1643mポコへと向かうと西風が体温を奪う。
 ハイマツが続く稜線歩きは、予想以上の時間が流れるが、途中のポコは岩場箇所もあり、展望は終始恵まれている。
 稜線越しに三国山・北見富士を眺める中間以降は、キレットもあって変化に富んでいるが、薄い雪に足元が抜かるのか難点である。
 小起伏を繰り返して1643m峰に到着すると標示布が吊下がり、北側には林道もあって、この頂きを踏む人がいる事に妙に満足する。
 下山ルートは、「こまくさ橋」へと集約される沢筋と尾根を含み3本あり、自由に選定できる。
 私は、尾根北東斜面の笹藪斜面に高度を下げ、C1400でスッキリとした沢型に入ると伏流水からの沢筋がC1280から続く。
   沢筋が合流する「こまくさ橋」から、再び初冬の山容を見上げると、北アルプスの「凅沢/穂高」を想い出し、念願の稜線歩きであったと山行を終える。
備考:稜線に至る各沢筋は水流も薄く滝もないが、1676m峰側の斜面は藪が薄いが、1643m峰側はC1400以降藪が濃い。

こまくさ橋【国道273号線】
2時間40分
1676峰
1時間20分
1643峰
1時間15分
こまくさ橋

1 「こまくさ橋」から山容  
2  C1550付近から「こまくさ橋」と西クマネシリ岳等
3  稜線からの石狩岳・音更山 
4  稜線からC1643峰・三国山・北見富士
5  稜線から1676峰とニペソツ山 
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