班毛山 下川鉱山からの一山
2004.12.19/単独
下川鉱業所〜林道〜〜653東尾根コル〜619〜612〜〜山頂〜下川ペンケ川
班毛山(ぱんけやま)は、道北「下川町」南東に位置する700級の山であり、無論登山道はありません。
この山は、山麓に「下川鉱業所」があり、昭和16年に三菱鉱業が事業開始、太平洋戦争勃発と共に鉱業所として採掘、その後日本第3位の銅山として繁栄したが、昭和57年に閉山とある。
ルートは、南側の「落合の沢:昭和8年に地元の浅沼関市が最初に鉱物を発見した沢」林道を辿るのが効率的であるが、北側の下川鉱業所から林道次いで尾根歩きルートを選択する。
登山口へと下川町から「道道下川・辺渓線」で下川鉱業所に向かい、下川ペンケ川沿いの本格的な冬景観を見ると「下川鉱業所」跡地に到着する。
閉山であるが、現在でも点在する施設管理に幾人かが勤務、通年除雪されている。
鉱業所の門前の道路を挟む頭上の「トロッコ軌道」傍に林道が延び登山口となる。
林道を南に向かいスキーでラッセル開始、南側の「落合の沢」には、鉱山の記号が地図に掲載され、繁栄を誇った当時は、この林道を往来したものと往事を偲ぶ。
林道は屈曲しているので、直線気味にルートを辿ると幾度か林道に出合い、緩やかなる高度上げが続く。
予想以上に時間が流れると、653手前から「班毛山」の尖りを初確認すると653東尾根のコル部に到着。
この先、下降する林道を離れて、班毛山へと続く西尾根歩きである。
西尾根は積雪量が豊富であるも、広尾根に倒木等もあり方向が定まりにくく、GPSで都度確認する。
619次いで612を越えると、尾根筋は次第に明確になり、眼下には特徴のない山間部が広がる。
尾根筋の北側斜面は急峻、南側斜面は緩斜面が続くが、狭い尾根筋には倒木が前進を塞ぎ、登り返しの場面もある。
班毛山直下の尾根から尖りの山容を間近に確認、山頂へと尾根南斜面側から、急峻な斜面をラッセルすると、緩斜面に変わり程なく細尾根の一部が山頂である。
3等三角点が設置されている「頂き」には、標示テープ等の人工物等も見当たらず、一層淋しき道北の一山と実感する。
下山は、往路を引き返して612との中間から下降、深雪を楽しみ西北の沢筋を下り、砂防堤を越えると林道に出る。
林道は、下川鉱業所より更に1Km程奥まで除雪されており、山肌に鉱業施設とトロッコ軌道を見ると山行も終わりである。
鉱業所地区には、小学校・幼稚園の建物が朽ち果てた姿を見せ、2400人が生活を営んでいた面影に歴史の重みを知る。
下川鉱業所 登り
4時間5分2時間05分 下り
1時間45分653東尾根コル 2時間 山 頂 1 下川鉱業所
2 林道から山容
3 西尾根から山頂
4 山頂部
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