境山            奥深き孤峰
        
2005.04.30/単独

シイ十勝川測水所〜シートカチ第6支線林道〜1656P〜1827P〜山頂(往復) 


 境山は、十勝連峰の主稜線から外れた東側に位置する1800m級の高峰である。
 この山は奥深く、頂きを踏むには、西側の上ホロカメットク山を経由又は東側の新得町方面から長い林道を辿るルートが考えられる。
 今回計画したのは、後者の新得側より、林道次いで稜線を繋いで片道15Km、標高差1300mにて山頂に至った記録である。

 登山口へと 鹿追町から道道「忠別・清水線」でトムラウシに向かい、トムラウシ川の曙橋を渡り、十勝川ぞいの林道に入ると6.3Km地点に「シイ十勝川測水所」の渡渉用鉄籠が設置され除雪終点である。
 翌早朝、林道をスキー装着で入ると程なく、架橋間もない「礼咲橋」を渡ると林道は深雪である。

 十勝岳登山口のシートカチ第五支線林道を過ぎ、十勝川に架かる橋を幾つか渡り、緩やかに高度を上げ、669を過ぎると林道正面に下ホロカメットク山と境山南東尾根の1656Pが遠望される。
 山間部に続いた林道も広大な緩斜面に変わると、下ホロカメットク山・境山への共通登山口となるC774林道分岐である。

 シートカチ第6支線林道へと山側に折れ、下ホロカメットック山と境山とのコルを目標に針葉樹林帯に入り、緩やかな高度上げが続く。
 C1150の傾斜変換線から急登になると高度と共に樹林密度も薄くなり、灌木斜面を切ると広大な斜面が広がり、高度感が増すと下ホロカメットク山が鋭
く望まれる。
 頭上高い尾根筋のハイマツ帯C1490にスキーをデポ、腰丈位のハイマツを漕ぐと1656Pである。
 1827Pへの岩峰稜線が連なり、迫力ある景観が一望されるが、境山は彼方であり確認はできない。
 北側に切れ落ちた稜線は、低ハイマツと高山植物がキレットに続き、高所歩きを味わえるが、強烈なる風が吹き抜け、細尾根の岩稜を這うように通過する場面も多々あり、気が抜けなく北アルプスを想い出す。

 岩峰の1827Pに辿り着くが、十勝連峰の雄大な背景に境山は更に遠い…この時は疲労感も強く気落ちは大きかった。
 60m程高度を落とし岩稜と雪渓を渡り、境山東斜面にステップを切ると「砦」景観の岩場台地の末端が境山である…こんなに遠かった山頂も久
しぶりである。
 木材に囲まれた三等三角点の頂きからは、前富良野岳からオプタ
テシケ山まで一望される。
 下山、再び1827Pへと岩峰群にアップダウンを繰り返し、スキーデポ点から広大な斜面を滑り降りると林道は陽気に溢れる。
備考:境山の東西ルートであるが、西側の十勝連峰方面からは広大な尾根筋に雪田が続き、東側は細尾根の岩稜と対照的な地形が続き、天候に大きく左右され、何れにしても遠き山である。
頂きを目標ならば、尾根北側の960・1088からの中斜面続きで山頂に至れると眼下に確認する。
追伸:

珍しく人と出会う。
稜線上の登山者2人は、何と狩勝峠から歩き、山中4日目との事である。…更に驚
いたのは、私の師でもある「地図がガイドの山歩き」GPさんと旧知であり、2度ビックリである。

シイ十勝川測水所
登り
6時間55分
2時間25分 下り
3時間45分
C774(第6支線林道分岐)
2時間50分
1656P
1時間40分
境  山

1  シートカチ第6支線林道から南東尾根
2 1656Pから1827P 
3  1827Pから下ホロカメットク山
4 1827Pと富良野岳等
5 1827Pから境山
6 1827Pと境山コルから1827P
7  境山山頂 
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