雲知来内岳 残雪の沢を縦走
          
2005.06.18/単独

千栄貯水池〜雲知来内沢〜山頂〜北東沢


 雲知来内岳(うんちきないだけ)は、北日高に位置する1200級の山であり、日高町から日勝峠へと向かう国道274号線からのアプローチが容易な山でもある。
 今回のルートは、雲知来内岳東西の沢を結ぼうと計画、登りは沢筋が長くなるが西側の雲知来内沢から、下りは東側の北東沢への記録である。
 下山予定の北東沢方面のパンケヌーシ川の笹藪にMTBをデポ後、登山口へと千栄地区から、チロロ川沿いに走ると程なく貯水池沿いに作業道があり登山口となる。
 山間部入口の用水溝を直進、州藪を抜けると広河原が続き、C380次いでC395に砂防堤があり、C430の鉄組が最後の砂防堤であり、途中の左岸に作業道があるが、短距離で消滅している。
 598の尖峰を眺めつつ、ゆったりとした河原歩きが続きC500付近から沢幅が狭小となる。
 C505二股を右股に入ると残雪と流木の荒景観が続き、C720は扇状斜面と本沢には落差ある15m滝が落ち、この沢の核心部である。
 急登の扇状斜面を這うようにして左岸を高巻き、再び本沢に降り立ち、C780の小滝を捲き、C920二股の泥斜面を見ながら直進(左股)するとC960二股である。
 C960二股の右股に入ったが、結果的には遠回りとなり、左股を直進するルートが頂きに直接至れる。
 右股もC1010から枯沢となり、笹藪が乏しい沢形に覆うと背丈程の熊笹斜面が広がり、稜線は近い。
 中密度の笹藪漕ぎから雲知来内岳南尾根に上がると残雪等も交えて100m程広尾根を辿ると頂上達成感の薄い頂きである。
 笹藪が広がる頂きからは、樹林の間隙にチロロ岳が望める程度であり、展望は極めて制限を受ける。
 下山は、東側の北東沢へと北尾根の高みに向かうと眼下にパンケヌーシ川と林道が望まれ、C1225付近から広い東斜面の笹藪に高度を下げるとC1125で源頭に出合う。
 沢筋には、雪渓も点在して不気味に暗く口を開け、地下足袋は雪面を良く滑り通過には注意を要する、
 福寿草が一面に咲き心を和ませるとC760付近がこの沢筋の核心部であり、2段滝は植生豊かな左岸を高巻き、流木で荒れた沢景観を交えるとパンケヌーシ川に出て下流の4号橋に上がる。
 林道をトボトボと歩き、ゲートにデポしたMTBに跨ると雲知来内岳縦走の旅も無事終える。
 備考:ルート全般については、西側の雲知来内沢が変化がある。C960二股から南尾根に上がってしまったが、笹原で藪漕ぎは容易である。
 北東沢は、源頭から尾根までの藪が比較的濃密であるが、沢の難易度は高くなく容易に高巻きが可能である。
 何れにしても、沢筋に雪渓が残る時期は、雪解けの早い西側の沢を選定するのが鉄則と実感する。

貯水池
登り 3時間40分(雲知来内沢) 下り
山 頂
1時間50分(北東沢)
4号橋

1 雲知来内沢(貯水池) 
2 C720(
雲知来内沢)  
3 南尾根から山頂部
4 C760(北東沢)
HOME  MAP