双珠別岳 山名は無しの点峰
2005.06.20/単独
堰堤ダム(沙流川)〜ニセクシュマイ川〜山頂(往復)
双珠別岳は、北日高に位置する1300m級の山であり、日高町と占冠村との境界に聳える高峰である。
同名の山は、稜線を西に辿ると日勝峠北側の境界線1388Pが、通常「双珠別岳」と呼称され、冬季登山が盛んであるが、こちらは、二等三角点名「双珠別」であり、登山対象として考える人は稀である。
この山へは、日勝峠に向かう国道274号線からアプローチが容易であるが、登山対象と考える人は極めて少ない。
登山口は、ウェンザル橋近傍隧道が廃道となり、道路変更の上滝トンネルを東側に抜けると堰堤ダムがあり、沙流川対岸のニセクシュマイ沢が入渓点となる。
沙流川を渡渉、広河原のニセクシュマイ沢に入り、ガレ場を過ぎてC540二股を右股へと緩やかに高度を上げる。
C610二股を右股に入ると勾配も増して本格的な沢景観に変わると滝が出現、C770の滝(8m)を右岸に辿り、C790の滝(5m)は沿うように越えると門岩の15m滝が核心部である。
左岸を高巻くと程なくC845二股であり、右股の5m滝を眺めて左股に入ると直ぐに同様の滝が出現、左岸に容易に捲くと以降滝は無い。
山頂まで標高差500m程を残し、沢筋も時間と共に狭小となり、C895二股に出合う。
C895二股は、こんもりとした中尾根によって2方向に稜線へと微妙に隔てられ、右股へと進むと程なく枯沢となる。
笹藪を覆う狭小の沢は、岩盤が続き、時折「小滝」地形を迂回しながら順調に高度を上げる。
浅い沢筋もC1240で終わり、笹斜面が広がり、頭上の空際稜線に山頂部を実感する。
藪の密度は比較的濃密であるが、熊笹であり順調に高度を上げ、ハイマツが点在すると山頂部東側稜線に上がると山頂である。
頂きは、小広く、二等三角点の標石があり、近傍にコック付タンクが放置されている。
樹木が東側展望を制限するが、天候に恵まれれば北日高の山並みを違う角度から眺められるだろう。
このルートは、C600〜C800の間に滝が出現する核心部であるが、容易に捲く事ができ、又山頂直下の藪漕ぎも比較的容易であり、順調に山頂に至れる。
登り 3時間20分 2時間15分 下り