ポンクワウンナイ川 滝連続から山頂
2005.08.06〜07/単独
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忠別川/クワウンナイ川出合〜586二股〜ポンクワウンナイ川〜小化雲岳〜山頂〜天人峡温泉
ポンクワウンナイ川は、日本有数の美沢として名を馳せるクワウンナイ川の分流であり、大雪山の主脈西方を流れる比較的難度の高い沢筋である。
今回の計画は、先週の偵察時に意外と時間を要する沢筋と判断、テント泊装備とする。
登山口となる天人峡温泉の羽衣トンネル東側が忠別川とクワウンナイ川の合流点であり、駐車場がある。
1日目:駐車場反対斜面に林道口が見え、看板を抜け、クワウンナイ川右岸沿いの林道を捲き、昨秋に登頂した上忠別山(1121m)はと険しい山並みを追う。
15分程でC586ポンクワウンナイ川出合いであり、クワウンナイ川の広い河原が広がる。
ボンクワウンナイ川右岸の林道跡には薄い踏み跡が続き、砂防堤の階段から入渓する。
河原歩きにC675で短い滑床が現れると沢筋様相へと景観を変え、点在する砂地には先行者の複数足跡を散見する。
この沢に関しては、Webで検索しても情報が極めて少なく、大滝が出現すれば高捲き覚悟しつつ、先週偵察時には、見られなかった大規模な右岸の斜面崩壊にて大岩がせき止め状態、沢筋が増水している。
河原歩きから大岩が続き、798までは左岸にテント適地が点在、C830以降に滝が連続して現れ、C830(F1)ゴルジュ滝を右岸に捲くとC865右岸枝沢の空際からの滝が高度感ある。
C890(F2)ゴルジュ滝を左岸、C970(F3)4段滝を左岸を巻くとポンクワウンナイ川で最大の難所であるC1040(F4)40m大滝が迫力あり、水流が無ければ断崖が行く手を遮る景観である。
大高捲きと右岸斜面に這い上がるが、予想以上に急勾配であり、灌木、岩に曲芸状態で体を持ち上げ滝上部に降り立つと30分の高捲きである。
C1175(F5)左岸、上部のC1200(F6)を見ると先行者GPが右岸を捲こうと斜面に取り付いている。
本日の出発は1000であり、適当な場所にテント泊と考えていただけに人影を見た時は半信半疑…先行者と同一高捲きルートは失礼と手前から岩場を抜け、高捲き途中でGPと挨拶を交わすとHYML仲間であり、懐かしいKA氏、初対面であるがメールでは名前を伺っているKU氏、YA氏、KOさんの4人である。
GPの一人はアクシデントにて痛々しい限りであり、明日には回復しいてる事を願い、テント場適地を探し、彼らと共にテント泊とする。
2日目:本日は、稜線を目標に小化雲岳に上がり、天人峡温泉へ下山とテントを撤収すると、アクシデント回復は幸いな事に若さも手伝い順調なようであり、残り標高差700mへとGPと同行、沢筋を辿る。
C1275(F7)を右岸に捲いて沢筋に降り立つと滑滝が続き、薄い水流に苔の感覚が地下足袋に心地良い時間が続く。
尾根から帯状に長く延びるC1400左岸枝沢に(F8)次いでC1455(F9)左岸を捲くと小化雲岳と縦走路稜線がたおやかに広がる。
C1485二股を左股に入ると程なく再び二股であり、本沢は小化雲岳北側の縦走路に続き、右股に入ると枯沢となるが周囲はお花畑である。
入り組んだ沢筋がC1780まで続くとハイマツが頭上に広がる「ガイドブックにない北海道の山50」著者であるHA氏から小化雲岳の南西尾根に上がるルートがハイマツ漕ぎは避けられるとの情報を得ている。
南西尾根方向へと快適な斜面をKU氏を先頭にお花畑を繋いで高度を上げると、山頂直下の南西尾根に出て、このルートがベストである。
ナキウサギが顔を出しそうな広尾根に程なく標石がある小化雲岳山頂…やりました!!、登山口からの標高差1350mを一泊にてポンクワウンナイ川を抜けた御褒美であり、皆さん握手である。
小化雲岳からの北東広尾根には数多くの花が咲き乱れ、縦走路方向から人声がガスの中に聞こえると、年に数度しか歩く事のない登山道であり、ありがたいと感謝する。
第2公園の花園次いで木道の遊歩道がある第1公園では、質素な耳かきのワタスゲが、緑の湿原一面に広がる。
備考:ポンクワウンナイ川の滝は、F4以外は容易に捲く事ができ、入渓から小化雲岳まで標示テープ・踏跡はなく静かなる沢旅を味わえる。
最後にポンクワウンナイ川は予想以上に手強かったが、HYML仲間の4人と2日目を御一緒できた事に感謝をする。
追伸:私は、クワウンナイ川を辿った事がなく、次の機会には2泊予定で魚釣りでもして贅沢気分で美沢のクワウンナイ川を遡行したいものである。
1日目
5時間羽衣トンネル東側駐車場 15分
ポンクワウンナイ二股 4時間45分
C1240テント場 2日目
8時間10分3時間50分
小化雲岳 4時間20分
天人峡温泉