1415峰「夕張マッターホルン」     鋭峰
        
2005.09.18/GP

C580車止め〜入渓点シュウパロ川「奥主夕張2号橋」〜北北東直登沢〜北西尾根(往復)


 1415峰(通称:夕張マッターホルン)は、夕張山地の「芦別岳」「夕張岳」知峰群の主稜線から西方に位置する険しき1400m級の鋭峰である。
 この山の困難性は、16Kmの奥深き林道、夕張川の広河原の水流と水量、そして頂上直下の急斜面であり、HP「地図がガイドの山歩き」さんの貴重なる山行記録を参照、Ogi氏/旭川と頂きを踏んだ記録である。
 前日夕、林道偵察へと国道口のゲート(施錠)を抜け、夕張川次いで天狗沢川沿いの林道をミニバイクで走ると山肌の崩壊部が幾箇所散見される。
 入渓点のC550シュウパロ川「奥主夕張2号橋」付近まで車両通行問題なしと判断して引き返すが、ゲート手前2Kmでエンスト、林道奥で故障しなくて幸いと真っ暗な林道にミニバイクを押す。
 翌早朝、天狗沢川と夕張川への乗越尾根C580の広場が車止めとなり、入渓点の「奥主夕張2号橋」手前700m地点である。
 林道中央に植樹をと思わせる光景に苦笑いしつつ、C550「奥主夕張2号橋」から河原に降り立つと広河原は水流多く又流れも速く、増水時は危険と思える。
 幾度かの渡渉を繰り返すとC570正面に「橋」を発見、唖然として林道に上がり、シュウパロ川左岸沿いの林道を辿るとC650まで道筋が続く。
 C650右股の北北東直登沢へと降り立ち再び入渓、C730二股手前のゴルジュを左岸の薄い藪を高捲くとC730右股である。
 C730二股以降は平凡な沢筋が続き、順調に高度を上げ、C800で伏流水となるがC900で再び水流が現れ、C1070二股を右股に入る。
 ルート核心部が近づき、勾配を増したガレ沢には水流が消え、C1125二股の左股眼前には急峻な岩場、右股はスッキリとした沢筋が延び、尾根筋までの標高差は150mあり、相当な高度稼ぎ可能と右股に入る。
 狭小の右股ガレ沢は、植生が覆う事も無く順調と思ったが、3m岩をOgi氏のバイルを借用して危ないバランスで這い上がる。
 急斜面に岩場が点在するC1250から樹木の右手尾根筋へと、危なっかしい草地斜面から取り付き、思わぬ沢筋により高度を稼げたと安堵の溜息…これで頂きを確信する。
 急峻斜面の薄い藪の灌木に体を持ち上げ、振り返るとOgi氏の姿に高度感を実感しつつ、黙々と這い上がる。
 北西尾根C1270に上がり、肩部の頭上岩場を越えると、尾根筋は中密度の藪が続き、3つ目のピーク、急勾配を上がると山頂である。
 一等三角点が設置される頂きは小広く、低シャクナゲが印象的で、全周展望が得られる開放感が心地良い。
 Ogi氏と展望皆無でも頂上達成感を十分味わえる高所と握手、この頂きは、過去に残雪の「中岳」から遠望、迫力ある鋭峰に印象が強く「地図がガイドの山歩き」さんからルート取り伝授の経緯がある。
 その後、Naさんとシュウパロ岳から間近に鋭峰を眺め、憧れた山だけに通称「夕張マッターホルン」と呼ばれる頂き踏んだ喜びがこみ上げる。
 下山時、シュウパロ岳の独特山容を懐かしく眺め、C570から入渓点「「奥主夕張2号橋」まで続く林道を確認、貴重なる山行と下山する。
 備考:林道は異常気象時は通行不能の可能性大、入渓点からC650まで林道有り、沢筋はゴルジュ一箇所、肩までのルート選定はベストと思え、山頂までの藪漕ぎも苦にならなかった。
 追伸:参照させていただいた「地図がガイドの山歩き」の山行記録
感謝!!

車止め(乗越尾根C580)
登り
5時間25分
10分 下り
4時間10分
C550入渓点(シュウパロ川「奥主夕張2号橋」
1時間05分
C650二股
3時間05分
北西尾根C1270肩
1時間05分
山  頂

   備考:休憩時間を含む

1  中岳からシュウパロ岳奥に夕張マッターホルン(05年.2.23撮影)
2  シュウパロ岳から夕張マッターホルンと夕張岳(05年.7.4撮影)
3  沢筋雪渓(筆者)
4  北北東直登沢からシュウパロ岳
5  山頂(左/Ogi氏と右/筆者)Ogi提供
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