熊野岳 坊主山    遠きかな静峰
      
2006.04.08〜09/単独

C130林道除雪終点〜オフン3号線林道〜C335テント場〜坊主山/熊野岳


 熊野岳/坊主山は、道北の知峰「函岳」「屋根棟山」等の南北主稜線から東側に位置する900m級の山である。
 この2山特に熊野岳は冬季は奥深く、夏季はライダー等に人気が高い「美深加須美岳(スーパー林道)」から南斜面の藪漕ぎも考えたが、山頂部等高線の間隔は広くネマガリダケの密度が濃厚気配である。
 積雪期は、東側の「函岳」経由の往復も考えられる又南側の美深歌登スーパー林道は春遅くまで未除雪であり、往復50Kmの旅でもある。
 北側の坊主山登頂も視野に入れると東側の集落「志美宇丹」からの林道を辿れば2山の頂きを効率的踏めるが、やはり比較的長い林道歩きと2山の標高差約1200mを考慮すると一泊装備であり、今回念願叶った山行記録である。
 計画は、1日目「坊主山」南尾根取付点付近にテント設営後、坊主山を踏み、2日目「熊野岳」を目指、下山予定である。
 登山口へと国道40号線を北上して歌登町南方の志美宇丹からオフンタルマナイ川沿い農道を行くとC130除雪終点で「オフン3号線」林道口である。
 オフン3号線標識を眺め、オフンタルマナイ川を渡り山間部に延びる林道を黙々と辿る。
 テント場予定地点まで約10Kmの道程に高度差200mと緩やかな勾配であり、オフンタルマナイ砂防堤を過ぎ、重装備の疲れが見えた頃、正面に函岳が遠望される。
 坊主山の取付尾根を確認、C335でテント設営、スコップで掘り下げ素早くテントを張る。

 「坊主山」南尾根C638への取付斜面へと渡渉、勾配が強い斜面に取り付くと標高差600m強の登りが始まる。
 翌日の熊野岳山行時に確認したが、更に300m程西側に立派な小屋が雪に埋没している裏側付近に作業道があり、容易にC638に上がる事ができる。
 東側が落ち込んだ尾根筋に上がると明るい廊下形状の尾根が続く、C769の合流尾根に上がると雪原景観に南尾根ピークは、白銀に広がり雄大である。
 滑降に最適な中斜面には樹木が点在する程度であり、山頂部は樹木も無く遠近感を失う白き世界の多少狭くなった頂きを踏む。
 下山は、快適な滑降タイムをC638付近まで楽しむと廊下形状の尾根筋が続き、西側の樹林帯へと切りながら高度を下げ、今年初のテント泊とする。
 2日目「熊野岳」:正面には山頂部に岩砦の特徴のある函岳が朝陽に輝き、オフンタルマナイ川右岸林道を行くとC360深い雪に埋没した小屋と作業道が坊主山へと延びている。
 地形図ではC370二股以降も続くが、不明でありC400で尾根に取付くと疎林斜面の地形が広がり、何れから辿ってもルートの大差はない。
 等高線が比較的広い疎林斜面が山頂部まで続き、青空下、快適気分で高度を上げるとC760からは台地形状の山頂部台端がゆったりと広がり、滑降にはベスト斜面が広がる。
 岩砦とアンテナの函岳への尾根筋が明確に見え、振り返ると空母景観の屋根棟山、昨日登頂の坊主山の尾根筋を確認する。
 C900の台地に上がると多少樹木が多くなり、平坦部をラッセルすると樹木が消え、台端に出ると山頂部であり、西側に盛り上がった地形がありGPSで高度確認するも同一であった。
 念願の頂きである…テント泊で奥深き熊野岳の頂きを踏めた事に感慨深いものがあり、道北特有の周囲の地味なる山々の連なりを眺め下山する。

1日目 C130(オフン3号線林道口) 2日目 C335テント場
3時間05分 45分
C335テント場 熊野岳北東尾根取付点
15分 1時間55分
坊主山尾根取付点 熊野岳山頂
2時間10分 1時間
坊主山山頂 C335テント場
1時間05分 2時間20分
C335テント場 C130(オフン3号線林道口)

1 幕営
2 C769から南尾根
3 熊野岳から坊主山と南尾根
4 坊主山から熊野岳
5 熊野岳台地北端
6 熊野岳から函岳
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