凌雲岳/鳥帽子岳近くて遠き2山
          
2006.05.07/単独

黒岳〜凌雲岳〜鳥帽子岳(循環)


 凌雲岳と鳥帽子岳は、大雪山表銀座の登山道から外れた2山であるが、この山域を訪れた多くの登山者が魅力ある山容を眺める標高2000mを超える山容である。
 この2山の登頂時期は、積雪期が条件であり、過去に黒岳石室にてテント泊で機会を狙ったが、悪天候により撤退した苦い経緯がある。
 今回のルートは、黒岳を経由して凌雲岳次いで鳥帽子岳を循環する計画であり、登山口となる黒岳ロープウェイ駅(始発07時)に向かう。
 快晴下、ロープウェイ駅間の斜面には残雪が十分あり
、下山はロープウェイに乗車しなくても下山できるとルート設定を眼下に探す。
 スキーリフト(運行時間は9時)であり、早朝の固いスキー場斜面から急登斜面が続く黒岳へと向かい、振り返るとニセイカウシュッペ山・屏風岳等の見慣れた一大パノラマが広がり、つぼ足で黒岳直下の急斜面を上がると黒岳山頂である。
 黒岳山頂からは、見慣れた景観が広がり、北鎮岳北東に凌雲岳、次いで南側には端正な鳥帽子岳が
遠望される。
 当初、凌雲岳へと黒岳石室を過ぎ、豊富な残雪とは対照的に夏山景観の桂月岳を眺めつつ、凌雲岳東斜面にルート標定をする。
 白水川上流部のC1825凹地に下降すると約300mの登りが始まり、広大斜面に中勾配が続くが、C1950から急登斜面に変わり、アイゼン装着で直線的に一気に高度を上げる。
 岩稜帯を眼下にすると緩勾配となり、程なく山頂部に到着、小広い頂きは無論展望に優れ、快晴下に表大雪・北大雪等の知峰が鮮明である。
 山頂から次の目標である鳥帽子岳北斜面は横走地形に岩稜帯が複雑に入り組み、岩稜帯を抜けるルートを確認する。
 短時間に凌雲岳を下降、鳥帽子岳を正面見上げつつ、横走地形の大きな沢凹地・岩稜部を迂回と予想以上に時間が流れ、鳥帽子岳北西尾根へのC1900から一筋に延びる雪渓は快適であり、滑降には魅力ありであるが高度上げは意外と辛い。
 尾根筋から山頂部の岩場を辿ると大岩が点在する山頂部であるが、何の標示物は見られなく積雪期限定の山と印象深くする。
 頂きから帰路の黒岳への直線ルートは、東側に寄ると断崖と急峻な岩壁等が複雑に重なる。
鳥帽子岳北西尾根の東斜面に高度を下げ、黒岳へと直線的に向かうが、北海沢左岸への急勾配ではハイマツで体を持ち上げる場面もある。
 黒岳石室への登山道へと急登斜面を黙々と登りつめると黒岳山頂からのツボ足が点在する。
 陽気一杯の黒岳ロープウェイ駅に到着するが運行まで時間があり、徒歩で下山と鉄塔沿いの樹林帯に高度を下げ、C705黒岳沢の作業小屋に出ると無事下山である…大きな山上空間であった。

黒岳ロープウェイ駅−1時間25分−黒岳−1時間30分−凌雲岳−1時間50分−鳥帽子岳
−1時間35分−黒岳−1時間35分−黒岳ロープウェイ駅(上)−55分−下山

1 黒岳山頂から鳥帽子岳
2 黒岳石室から凌雲岳と北鎮岳
3 凌雲岳山頂から黒岳と東大雪連峰
4 鳥帽子山頂部
5 鳥帽子岳山頂から黒岳

HOME