大天狗岳  岩壁を巡らす要塞
          
2006.06.04/GP

御料峠〜恵岱岳〜群馬岳(往復)


 大天狗岳(だいてんぐだけ)は、天塩山地の主稜線から西方に位置する500m級の低山である。
 山容は、この地域の山々に数多い岩壁を巡らした山容は特徴あり、登山意欲が沸く景観である。
 地形図を眺めると北方の「上羽幌」から30Km程南方に点在する岩壁形状の最後の山並みが大天狗岳である。
 「天狗」との山名は「小天狗」「中天狗」「天狗」と道内でも数多く、人間技では及ばない天狗様が岩山に住み下界を眺める山と昔話を連想させる。
 特徴ある山容は過去、小平蘂湖を通過する際、奥まった山間部に遠望する
事があったが、今回、山仲間よりのお誘いにて頂きを踏んだ記録である。
 ルートは、大天狗岳東側の複雑地形の沢筋を詰め、岩壁尾根の南端部から尾根を辿り山頂部を目指す計画である。
 小平蘂湖の湖畔沿いに天狗岳を眺めた後、「十五線沢川林道」から比較的水流の少ない十五線沢川に入渓する。
 水温は6月の陽気もあり、地下足袋でも心地良い沢歩きに変わり、今年も破れた地下足袋との付き合いである。
 C190二股から左股に高度を上げると沢筋には雪渓が点在、幾つかの沢二股を通過、滝は出現することなく正面に岩壁の山頂部を見上げる。
 C310二股到着、山頂までの標高差は240m程であり、右股は岩壁南端の基部へと直接取り付けるが、確実性から左股に決定となる。
 C360三股から小尾根へと分派する地形は何れも急峻であるが、どのルートも植生が稜線まで連なり、登山意欲が沸く時間帯が始まる。
 岩壁南端部に最も近い小尾根に上がると間近に雄大なる岩壁を望みつつ、薄い密度の藪漕ぎが快適と急登に一気に高度を上げると灌木の稜線である。
 快適に辿れた気分も吹き飛ぶ稜線歩きには濃密な灌木・ネマガリダケ漕ぎが続き、尾根筋に変わると程なく待望の山頂に到着する。
 岩壁上部からの展望を多いに期待したが、疎林の樹木に囲まれ、苫前町方面の風車景観越しに天売島・焼尻等が遠望される。
 山頂部東側の眼下には岩壁の頭が高度感を連想させ、北側には天狗岳等が灌木間隙から望まれ、奥三毛別山と併せて循環登山として妙味ある山であり、何れ踏破したいと思慮する。
 下山は、温かい陽気下に春の味覚採取とゆったりとした時間経過に下山、気になっていた一山を足並み揃ったGPと共に踏めた事に感謝する。

C135林道点(40分)C190二股(2時間40分)山頂


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同行者

「地図がガイドの山歩き」さんチーム(Sa氏・Hi女史・Naさん)・Ogi氏、Ha氏・Na氏・Naさん・キンチャヤマイグチ氏・Ko氏

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