宿弗山    沢筋・開放感の山頂
           
2006.07.02/GP

ニセウ川沿林道〜ペンケュバシュネナイ川支流〜山頂〜南東尾根


 宿弗山(しゅったやま)は、夕張山地南端に位置する800m級の低山に属する山である。
 登山口へと日高町を南下、振内市街地北側からニセウ川右岸沿いの林道を行くとシュウター沢への林道分岐点から通行止めである。
 ルート計画は、ニセウ川沿い林道次いでペンケュバシュネナイ川から、東斜面の沢筋を詰めて山頂に至り、下山は地形図にて破線の林道が走る南東尾根を辿る計画である。
 林道分岐点の工事現場から起伏の少ない林道歩きが続くと、パンケュバシュネナイ川付近からハッタオマナイ岳が端正なる姿を見せる。
 ペンケュバシュネナイ川、手前C215付近の無人小屋にチョコチョコと黒く動く小さな数匹の動物…人の姿に慌てて床下に潜り込むも可愛い集団は「狸」である。
 本州では時折、狸は見かけ凶暴な歯を見せるが、こんなに小さな狸の群れを見たのは初めて、住み家に潜り込んでしまうと愛くるしい赤ちゃん狸の写真も撮れない…残念!!
 初夏の強い陽射しを4Km程歩いたペンケュバシュネナイ川は、広い河原景観であり、沢口にはペンケナイ林道標識が立ち、山頂までの標高差650m程のアルバイトの始まりである。
 C280まで続いた広目の沢筋も狭くなり、C310左岸に林道を見つつC330二股、次いでC405二股で沢筋と地図を見比べる。
 高度が時間と共に効果的に上がるのは沢幅が狭小となるC520二股を左股に入ってからであり、C700で枯沢となり程なく崩壊地形で沢形が消える。
 沢形を越え、中密度の背丈程の熊笹斜面を漕ぎ、C790にて一気に視界が明るくなると長閑なる景観が広がり、宿弗山北側ピークを山頂部と見間違う。
 宿弗山の山頂部は、定丈の笹斜面を見せ丸みある山容であり、主線に上がると登山道と間違える程に刈り払いされた道筋が爽快景観に尾根筋へとに延びている。
 山頂部の三角点を同行者が発見、眼下の南尾根には植林帯の草刈り作業の車両が見え一瞬拍子抜けする。
 頂きは、明るく開豁した尾根筋の高みであり、実に爽快感溢れる高所からはシキシャナイ岳・糠平山等を遠望、反対側の西斜面には、遊歩道的な林道を眺め一瞬驚きである。
 下山は、地形図の破線道を辿る事に決定、東尾根へと向かうも当初は広尾根に腰丈程の笹漕ぎを強いられるが、程なく古き道筋に出る。
 地図読みの重要さを実感する場面に遭遇しつつ、高度を下げると藪漕ぎから解放され、仁世宇6号線林道歩きに変わると山行も終わりである。
 宿弗山は、頂上直下には丸太階段も設置され、南北の主稜線に刈り払いがされ、
映画「鉄道員(ぽっぽや)」でも使用された施設がある「富内」側の西斜面には林道が発達して容易に山頂に至れると思える。
 今回、地図を眺めて東側の沢筋を辿ったが、十分に山頂達成感を味わえるルートであった。
「地図がガイドの山歩き」さんの山行記録
同行者:「地図がガイドの山歩き」のSa氏・Hi女史とHi氏

備考:前夕、道岳連日高研修所にて岳連のA氏、I氏、Koさんとの顔会わせの席でO山岳会のNi氏の特製手製ソバを腹一杯いただき感謝でありました。

シュウター沢林道分岐
登り
4時間20分
1時間15分 下り
ペンケュバシュネナイ川
3時間05分
山  頂

1 林道からシキシャナイ岳
2 小屋の「狸」さん…同行者Sa氏提供
3 山頂部
4 山頂から北尾根

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