オロエナイ     妙味ある山名
         
2006.07.08/単独

盆の沢林道〜下新冠橋大橋〜盆の沢〜山頂(往復)


 オロエナイは、日高山地の西部に位置して、戸蔦別岳の七ツ沼カールを源流とする新冠川のダム湖である新冠湖南側に聳える900m級の山である。
 山名由来は、周辺の沢等にも同類語は見当たらなく山名の語尾に「山」「岳」が付かない発音である。
 Web上でオロエナイを検索するとアイヌ語の由来程度であり、いつもながら、山情報を得られなくこの山に登る方は稀だと思いつつ地図を眺める。
 計画は、2案、新冠川へと流れる西斜面の沢筋又は北西側の林道を利用して高度を上げる法を考えたが、前
者の沢筋を辿って山頂に至った記録である。
 本日は、北側の「レサッピ」の2山登頂を念頭に早朝、新冠川の下新冠大橋へと盆ノ沢林道に入り、憩いの沢を目指す。
 下新冠大橋を渡ると程ないゲート(施錠)を抜け、地形図では林道は湾曲して北上し途切れているが、揺る等高線に道筋は発達していると思惑、予想通り「憩いの沢」の先まで延びている。
 盆の沢は、幅広に倒木、流木等で荒れ気味と入渓、C325二股(左股)を抜けるとC430連続滝の2段目を右岸に捲く。
 C515とC530の各二股(右股)にて沢幅が狭り、C565二股(左股)と分岐点が
連続して地図判読に時間を費やし、振り返ると新冠川の淡緑色が映え印象的である。
 C720で枯沢になると、背丈程の笹藪は中密度であり、比較的勾配は強く高度差260mのアルバイトである。
 見上げる稜線上の南側の高みが山頂部かと笹斜面越しに迷い、中間部の尾根に上がろうと直線的に高度を上げる。
 笹尾根に上がると南側ピークが高いと思えたが、地図照合すると北側の高みが山頂部であり、錯覚と言えど不思議さを感じる。
 尾根筋の通過点(高み)である頂き、三角点標石
の周囲に標示テープは一本も無く静かなる空間である。
 疎林に囲まれ、ガス等が沸いて展望は得られなくて残念、濡れた衣類に静寂さが
漂い、このルートは沢筋が上部まで発達、藪漕ぎも比較的苦労する事なく短時間に山頂に至れる。
 下山後、本日2座目の「レサッピ」登山口へと北上する。

登り 盆の沢 下り
2時間25分 1時間20分
山 頂
備考:林道歩き時間は含まず

1 山容(ピウ岳下山路)
2 盆の沢口
3 C430連続滝

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