下川山         奥深き静峰
          
2006.08.15/単独

パンケアブカンベ林道〜西沢〜山頂〜南尾根〜西沢


 下川山は、高見湖北方に位置する1000m級の山であり、無論登山道はなくアプローチの長い林道も加わり訪れる登山者は極小の山である。
 山名は、私の隣町に下川町があり、地図を眺める都度に親しみを覚え、北側のソロアンナイ(931m)と共に私には未踏の奥深き一山であり、今回登頂した記録である。
 登山口へと静内ダム方面手前の林道を「オクルンベツ水源の森」標識にシュンベツ川沿いに春別発電所を過ぎると「
パンケアブカンベ林道」分岐がある。
 ルートは2案考えられ、北側又は西側であり、北側は上アブカサンベ川沿い林道を辿り、沢筋から至る、西側は沢筋主体で辿るが、前者は一般的であるも長い林道であり、時間要素と登頂ルートの妙味を思慮、後者を選択する。

 パンケアブカンベ林道口は施錠され、
入渓点の西沢までは2Km程の林道が延びシュンベツ川に架かる橋先の林道分岐から北側ルートになるシュンベツ川沿いの林道は、落石・ガレ石により荒廃している。
 西側の沢筋ルートへと台風による災害復旧工事を終えたばかりの林道からC250二股まで林道跡が続き、西沢右岸沿いに作業道跡を拾うとC300で入渓する。
 広目の沢を定高度で辿り、沢筋正面に北尾根を眺めると山頂部を実感するが、C520二股で左股を選択したのが失敗の迂回ルートとなる。
 左股から沢筋様相は狭小へと一変、薄い水流に岩盤の小滝が連続、高度感を覚えつつ沢筋を間違えた事に気付き、左岸尾根に上がろうと手掛かり薄い急斜面を這い上がる。
 急峻斜面に体を持ち上げると鹿道が発達した尾根に出ると鹿道が発達、緊張から解放され緩傾斜の薄い藪を漕ぐ。
 地図を眺めても岩壁・崖記号は記載されていないC850、東側が壁・断崖のキレットが出現、尾根東側の植生を頼りに高度感を味わいつつ越える、迫力ある景観である。
 キレットを抜け西尾根に合流すると背丈程の笹尾根が続き、中密度の藪を漕ぐと幾つの「こんもり」とした高みの一角奥が山頂部である。
 三角点が設置される頂き周囲は樹木に囲まれ展望は得られなく、残念と下山ルートを検討する。
 下山開始、当初予定した直登沢である西沢に向かうと南西尾根に鹿道が明確に延び、このまま尾根筋ルートを確認と順調に高度を下げる。
 登山道と大差ない鹿道跡には標示テープが点在、確かにお勧めのルートであると思ったが、821高点で忽然と踏跡は消える。
 西沢へと下降開始、中密度の藪を漕ぎ、枝沢からC485西沢に降り立つが、ルート的には快適な尾根筋を活用する場合のルートは、C400枝沢から821高点に上がるのが山行に変化があり妙味とも思える。
 下山後、ソロアンナイへの偵察を実施、春別ダムを過ぎると「大曲橋」にゲートがあるが解放されているが鬱蒼とした景観の奥深さである。

C250二股
登り 3時間20分 1時間55分 下り
山  頂

1 C850キレット 
2 岩壁
3 山頂部

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