惣芦別岳 夕張主稜への展望
2006.09.03/GP
芦別川右岸林道〜C455入渓〜西尾根〜山頂〜西尾根〜林道
惣芦別岳(そうあしべつだけ)は、夕張山地の名峰「芦別岳」西方に位置する1000m級の山である。
山名由来の惣芦別川は、夕張山地主稜線の極楽平周辺の山域を源流として惣芦別岳の北側から芦別湖へと流れ込んでいる。
この山に関しては、日高の奥深い山行で御一緒した「ガイドブックにない北海道の山50」著者である八谷和彦氏が厳冬期に登頂した記録程度である。
登山口へと芦別湖から芦別川沿い林道に入り、ゲート(施錠)を抜けると程なく比較的荒れていない芦別川右岸林道(施錠なし)に入る。
ルート案は、西側の沢筋から西沢を詰めて山頂に至る計画であり、入渓点手前の林道脇に駐車、実質の登山口となる。
C455林道の屈曲地点から沢筋へと降り立つと沢幅は比較的狭く、沢底の石・岩等は滑りやすく、滝も出現せず平凡な歩きが続く。
C600が地形変換点であり、沢筋は東へと方向変換、734南斜面の崖記号にて地図照合して緩やかに高度を上げる。
沢幅が更に狭小になるとC720頭上に林道が走る…唖然とした雰囲気から再び入渓するも程なく涸沢次いで沢形状も消え、浅い凹地斜面に笹藪が広がる。
沢筋地形を探しつつ辿るとC850傾斜変換点の平坦地形に出ると緩やかな大二股、眼前には山頂から南側へと派生する水平尾根が連なり、山頂部を実感する。
左股へと「ぬた場」を過ぎると高度を上げる事なく沢筋は消え、頂きまで200m弱のアルバイトである。
中密度の藪漕ぎが辛抱の時間…西尾根に上がると心地良い涼風が通り抜け、振り返ると幾春別岳の山容が大きく懐かしい。
尾根筋に鹿道を期待したが残念…灌木等を漕ぐと疎林に囲まれた頂きであるが、目印の水準点も設置されていなく、東側の陽だまりで展望を楽しむ。
視界が多少制限を受けるが夕張山地の主稜線に連なる山々、特に芦別岳・鉢盛山等又鋭峰の夕張マッターホルンが遠望され予想以上の展望度を皆と味わう。
下山は、西尾根の藪中を直線的に高度を下げ、植林帯に飛び出ると程なく林道出合い、林道は地図上では不明であるが、ミステリック歩きに辿ると入渓点から500m程で林道分岐に出合う…感謝!!
情報が未知なる藪山歩きの醍醐味…林道がC720まで延びていると正解案を知っていたなら頂上達成感は半減したものと思え、今回のルートが結果的には最良と考える。
備考:今回、計画した当初の山は南側に位置する「夕張境」であったが、芦別川左岸の林道は早い段階で大規模な地滑りで断層状態となりで完全崩壊であった。
私的見解であるが07年中まで復旧工事は続くと思え、幾春別岳特にシューパロ岳は遙かなる山となった感である。
同行者:Sa氏・Ha氏・Hi氏・Hi女史・Naさん・Aさん
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