セタウシ山/865m峰 日高の影薄き山
          
2006.10.01/GP

美河右股林道〜右九号川〜南東沢〜山頂〜南沢〜右九号川(鍵No:1234)


 セタウシ山は、日高中部主稜線から西方に流れる稜線上に位置して、ピリガイ山・セタウシ山次いでピセナイ山へと連なる。
 この一連の山々は、高見湖北方に聳える日高の奥深き秘峰への前衛的な山であり、登山道のあるピセナイ山以外は一般の登山者には眼に触れる事が極小の一座である。
 今回、アプローチの容易性から「地図がガイドの山歩き」さんへのモーションにより、セタウシ山と隣接する865m峰の最高点を併せ頂きに至った記録である。
 登山口へと三石町から北上、三石ダム湖畔沿いの林道を走ると湖畔北端の三石川と右九号川との合流点広場にて同行者と合流する。
 翌朝、右九号川左岸の美河右股林道(ゲート/施錠)の4Km地点が258であり、地図ではこの先500m程で林道は切れているが、荒れた林道が引き続き延びている。
 右九号川左岸に延びた林道はC350で消え、浅い水流の沢へと入渓するとC385二股がルート結節点となる。
 セタウシ山東側に位置する865Pは、標高が6m程高く、左回りの循環ルートで最後にセタウシ山に向かう事となる。
 865Pへと右股に入ると直ぐに明瞭なるC390二股(左股)が出現、C410ではルート中で唯一の大滝(25m)が垂直に流れ落ち、豪快なる景観を見つつ右岸を高巻く。
 点在する紅葉景観に沢筋が涸沢に変わるとC670左岸に細い枝沢が延び思案、地形図ではC700の崖記号から865P南西斜面に取り付く予定であるが、南東斜面を詰めるには大差なく右枝沢に入る。
 狭小の沢筋は程なく消え、中密度の藪漕ぎは勾配が強く、我慢の時間が続くも浅い尾根筋からは快適な藪歩きが続き、振り返りつつセタウシ山との高度比較を目計算する。
 856峰登頂を挙げたHa氏夫妻に先頭を譲り、山頂直下の腰丈程の笹藪を上がると高低差の少ない尾根線上の山頂部である。
 標石が存在しない頂き、疎林間隙からは日高主稜線が遠望され、セタウシ山は屈曲した尾根沿線に間近に聳え、比較的薄い藪尾根を快調に進む。
 セタウシ山直下の短時間登りを詰めると奥側に三角点が設置された明るい頂きがある。
 疎林に囲まれてはいるが、ペテガリ岳・1839峰・ヤオロマップ等が遠望される。
 下山は、直登沢へと下降、地形図ではC670で崩壊地形が記載されているが、経年変化により周囲地形には形跡も無く、程なく作業道跡に出合う。
 作業道跡を拾いながら高度を下げ、C385二股に出合うと山行も終わりであり、山仲間との陽気な秋空下に貴重なる山を終える。
同行者:「ガイドブックにない北海道の山50」著者 八谷夫妻
    「地図がガイドの山歩き」Sa氏・Hi女史    「山行記録」へ
      A氏/Hi氏/Na氏

林道C285(50分)C385二股(2時間30分)856P(30分)セタウシ山(2時間10分)林道C285

1 C410大滝
2 856Pからセタウシ山
3 セタウシ山から856P
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