天狗山 沢と藪を越え山頂
2007.08.25/単独
迷沢林道〜北沢(往復)234)
落合岳(おちあいだけ)は、北日高最北の主稜線から西に位置する1100m級の山である。
山頂部には、無線中継所が設置され、電源開発(株)が管理する林道が、西側の幾寅峠が延びている。
この山を検索すると無雪期は林道、積雪期は東側の国道から登られている様であるが、無雪期のこの時期に沢筋から登った記録は見当たらない。
地図を眺めると1000mを越える標高から、隣の「トマム山」と共に気になる存在であるが、この時期「幾寅峠」から林道を歩いても何の妙味も無いと北側斜面の沢筋から山頂に至った記録である。
登山口へと国道38号線にて樹海峠を下ると山頂部に鉄塔を魅せる「落合岳」の山容を眺め、落合地区方面へと向かう。
越中団体の沢川の西側に延びる迷沢林道(ゲートなし)に入り、林道は続くが歩こうとC530林道広場を実質の登山口とする。
暑い陽気下、1Km程歩くとC510「越中団体の沢川」に入渓、ここで二股を間違えて1139へと向かう沢筋を辿って居る事にC675で気付く。
このまま直進すると西尾根に出て山頂を大きく外す事になり、尾根越えをして北沢に降り立ち地図を眺め、C510入渓点は連続二股が続き、林道からの入渓点は読み誤りであった、
水流が少なめの沢筋は、苔岩が点在して涼気溢れるが、C720で枯沢になると程なく沢形が消える。
山頂までの標高差350mに濃密なる「ネマガリダケ」が間断なく続き、厳しい山行の始まりであった。
下山時、同一ルートを辿ったが、こんな「藪」を辛抱強く登ったものだと呆れる程のネマガリダケは、暑い太陽の光さえも常時遮るのである。
高い藪に展望は無論得られなく、一歩々が重たいと全身運動に汗が噴き出て、体力も限界と思えたときに「格子状の網の目」を発見、林道の側壁であった。
やっと付いたと林道に上がると強い陽射しに通り抜ける風が本当に心地良く、「道」のありがたさを噛みしめつつ林道を回り込むと「無線中継所」の隣りに砂礫岩の山頂部がある。
頂きから、随分苦労した沢筋を眼下にしみじみと眺め、遠方には十勝岳連峰、振り返ると
明日予定する「トマム山」の山容が映える。
下山は同一ルートを辿ったが、この時期に沢筋から山頂を目指すのは極めて稀と思え、今回の山登りの楽しさを味わったのは、山頂直下の林道に出た瞬間であったと想い返す。
備考:登山口地区の「越中団体」の名前を検索すると、何と我が街(名寄市)が出てくるが、明治の開拓史には富山県「越中団体」、福島県「相馬団体」等が記載されているのは興味深い。
C530林道広場−3時間30分−山頂(下山/1時間30分)
1 白地畝山からピッシリ山
2 白地畑山
3 白地畝山
4 白地畝山から羽幌岳
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