雄大なる展望
2008.10.07
GP
1558峰(無名峰)は、ニセイカウシュッペ山南側の大槍から層雲峡に連なる稜線上に位置する無名なる頂きである。
ニセイカウシュッペ山とはアイヌ語「ニセイカウスベ」渓谷の上、断崖絶壁の上にある山から由来すると言われる。
今回、この無名峰の山頂に立ち北側に聳える1651m次いで大槍への展望は迫力ある鋭さと実感する。
当初の計画は、大槍の南に隣接する1651mであったが、沢筋から見上げる険しい岩壁の威容に引き下がり、更に南側の1558m峰へと変更して心強きOgi氏/旭川と共に頂きを踏んだ記録である。
登山口へと秋深しの情景にニセイノシキオマップ川沿い林道に入ると程なく車両通行困難となり、C610が実質の登山口となる。
砂防堤が幾重にも続き、C645でニセイノシキオマップ川の浅瀬を渡渉すると好都合な事に更に踏まれている作業道が右岸に引き続き延びている。
砂防堤が続くがC735でありがたい作業道の道筋も消えて入渓であるが、この冷え込んだ時期にはありがたく水量は少なく滝もない。
正面には当初目標とした1651m峰を見上げるが岩壁に囲まれた山頂部に取り付く事は困難と沢筋に高度上げの時間と共に強くする。
C1069二股は直進すると「天国への階段」への沢筋ルートであり、ここが思案の分岐点…Ogi氏/旭川と砦景観に現時期は夕暮れも早く時間的にも困難と判断、同稜線のピーク変更と決定する。
C1069右股から稜線までの西斜面は勾配が強い沢筋と枯沢に取り付くと滑床状態も加わり予想以上に手強い。
二股口から僅かに高度を上げるが、西尾根の藪漕ぎに突入…高度差500mの藪漕ぎと諦めて急登に笹藪を頼りに体を持ち上げる時間が続き 尾根筋に上がると中密度の藪が広がる。
振り返るとニセイノシキオマップ川川沿い越しに晩秋の感が強い見事な紅葉が眼下に望まれ、四季折々に変化する山の醍醐味特に勝手気儘にルートを選択して人気のない空間からの眺めも爽快である。
点在す細尾根、岩稜を辿り当初計画した1651m峰を間近に眺めつつ、次の機会が得られればとルート探しに夢を膨らませる。
稜線に上がると素晴らしき展望に感嘆の声…回り込むように細い尾根を歩くと低植生の足元には明らかに獣道と違う踏み跡が続く。
昔日、ニセイカウシュッペ山へは層雲峡から朝陽山を経由した登山道があり、現在は完全に廃道となっているとOgi氏/旭川が語る。
快適なる高所空間を楽しむと程なく1558m峰であり、全周展望からは表大雪、北大雪の山並み次いで 昔日の1651mの迂回ルートを二人で想い巡らす。
穏やかな天候下、Ogi氏持参の○○○○を御馳走になりながら下山経路を眼下に追い、別ルートの南西尾根下降と決定する。
ここからは、Ogi氏の地図判読能力の高さが発揮され、深い藪が続く台地地形にも見事にC900で目標とした高圧鉄塔にピタリと行き当たる。
C1558mは無名峰であるが、藪屋にあっては他の登山者が足を踏み入れる事が稀なるピークを踏む事も多少の意義があると自己満足…1651mは来年の課題である。
同行者及び写真提供:Ogi氏/旭川
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