<想いや意見 いろいろ>その3  2007年3月17日から
                 (広報いけだの「町長日誌」と分離して気ままに掲載)
月刊勝井町長2月分    2008/02/29
 内容は、次のとおりです。
--------------------
近況として
① 臨時議会について
 決算見込みを主とする補正予算を審議、可決いただいたこと。 病院とワイン会計で建物(固定資産)の減価償却を修正、ワイン会計では構築物として土地分も竣工時から多額の修正を行い、経理事務の過ちを詫びる。
② 千代田大橋竣工式について  長年の懸案の橋が完成し、感謝。
③ 十勝中央(帯広・芽室・中札内)、池田町、豊頃町の3森林組合の広域合併の予備調印式に立会人として出席。 これからの展開に期待したい。
④ 女性フェスティバルと池田町農村女性の日。
 環境問題と身近な生活で出来ることがテーマ、講演会の前に創作料理の試食会、豆類やジャガイモ、長いもなどを使用、工夫を凝らした20数品の料理。キャスター・フードジャーナリストの林美香子さんの「食を通した地域づくり」。
⑤ 東京初開催の「第13回北を拓く道産ワインの夕べ」
 主催は道産ワイン懇談会(11社)と北海道の共催で、チュラルチーズ、ソーセージなど食肉、生キャラメル、道産小麦を用パスタ、燻製地鶏などのメーカー14社も参加。大変盛況で効果があったものと思う。
1.3月定例町議会で新年度の取り組みが審議される
2.十勝地域保健医療福祉推進協議会について
 臨時会開催、新しい北海道保健医療福祉計画(仮称)素案、北海道医療計画(仮称)素案の説明、自治体病院等広域化・連携構想に関わる検討会議の設置、北海道地域ケア体制整備構想の報告を受ける。 高齢者の絶対人口が、今後30年間増え続けるので、医療の体制、在宅や施設の介護体制などが必要となるので、池田町でも町立病院や介護施設など体勢を整えていく必要がある。
3.ちほく高原鉄道㈱の清算が最終段階になっている
 清算処理が最終段階、3月予定の臨時株主総会。会社解散後の残余財産処理など清算に伴いこれまでの決算報告がなされ承認。
4.ワイン城4階の新生レストランが準備中
 厨房の床など改修工事。昭和49年竣工してから本格的な改修は行っておらず、床も壁の窓も更新し、密閉度の高いサッシュ、一面きれいになった。 4月初旬にとっぴいの営業が始まる予定。

★ 予算編成最終段階   2008/2/5
 今、新年度予算調整の最終段階です。 国会では、期限の切れる道路特定財源の問題が焦点となっています。
 暫定税率がなくなると報道されているとおり、地方財政に影響が出て、池田町でも1億4百万円の収入欠損が出ると試算されており、歳入欠陥に陥り大変なことになります。 来年度は主たる財源の地方交付税が総務省の出口ベース1.3%をと少し増える見込みですが、6,7年で30%以上減ってしまった交付税に対しての数字ですので大きな回復とは言えません。 池田町はずいぶんと前から減少する収入に対して支出をあわせる行財政健全化の取り組みを行なっています。 昨年からの灯油の高騰で政府も国民の生活対策で低所得者に対する福祉灯油助成を行なうことになりましたが、池田町は第一次石油ショック昭和40年代から生活困窮生態福祉灯油として、それも普通より多めの1世帯200リットルを差し上げていますし、厳しい行革の中でも継続しています。特別地方交付税対応にしても、にわか給付の自治体より優遇すべしとお願いしているところです。 年末に職員給与水準の指数、下位だった池田町のラスパイラス指数が十勝最低と報道されましたが、新年度も職員給与カットも引き続き協力もらいますし、国の医療報酬制度変更などの影響で病院会計への繰り出しも増えるなど、相変わらず厳しい予算とならざるを得ません。 燃料費の値上げで経費増もあります。消費者の皆さんにとってガソリンや灯油などの燃料が安くなるのは誰でも好ましいことですが、石油の高騰は有り余っている投機筋の影響だと指摘されています。その原因を取り払うこと、十分な備蓄量で緊急対応するなど対策を講ずることが重要と思います。 米国の低所得者用住宅ローン、サブプライムローン問題で、米国の10兆円を超える莫大な損失、日欧の機関投資家も大きな損失をこうむっているとも報道され、米国のみならず日本、新興国の株価も大きく下落しています。 これらは遠い世界のことで関係が無いように思いますが、そのような経済停滞が日本の法人税や所得税収入減となり、結果として地方交付税の原資が少なくなることを懸念しています。 証券金融関係の投機筋は、世界の植物から作るバイオアルコール生産原料、穀物先物相場にも関与し、日本の酪農畜産にも大きな影響を及ぼす穀物飼料にも派生する事態となっています。 世界の有り余る金が、利益を生む可能性のあるものには何でも投資する、そんな証券金融が欧米を中心とする世界経済に異常な状況を生み出しています。 地球環境も危機的と言われていますが、富裕層が、金融証券が地球人の生活をおかしくしている大変な状況と思われます。有り余るお金が、飢餓地域の人間を救ったり、環境問題解決に支援したり、いい地球社会をつくる方向に流れるてほしいと思います。

月刊町長平成20年1月    2008/01/22
① 新年恒例にしていますまきばの家展望台に登り、池田市街、畑地一帯、日高方面を見ながら、災害がなく安全な町で、作物も豊作の一年であって欲しいと念願。 ② 池田消防団出初式。田園ホールの新年交礼会
③ 各種団体の新年会に出席。 勝毎グループ、道新帯広支社の新年年賀会に出席。社長、支社長の挨拶を聞く。「食品加工は日本でも上位。よそから見ると元気な十勝。頑張りましょう。④ 管内市町村長・議長、開発建設部、十勝支庁の幹部の皆さんの新年交礼会。 多田稔帯広大谷短期大学学長の講演が印象的(十勝は農業のみならず可能性があるすばらしいところ。・ジョンFケネディ、レーガン大統領、ビートルズのルーツのアイルランド、アイルランド魂で切り拓いてきた。北海道十勝は恵まれすぎている、可能性がいっぱいある。)⑤ 剣道、柔道少年団の鏡開き。 元気な稽古、大会も開催、とても頼もしく感じる。⑥池田町成人式。教育委員長萬さんに続いて励ましのあいさつする。⑦商工青年部のきれいなイルミネーションコンテスト開催。
1.平成18年度決算の広報いけだ1月号特集を少し説明、平成20年度の予算編成を話す。新しい高齢者医療制度、町立病院事業の収支不足補填、一園化のため池田保育園の増築、最終処分場工事車両通行などの為の道路の改修、銀河線廃線による町道などの改修などを予定。激減した地方交付税が来年度は減らず、数%増える見込みで見ているが、それでも収支不足の状況。これまでの行革で一番大きい割合が人件費、昨年末に池田町職員のラスパイラス指数が90.7と十勝管内最下位になった。総務省が新年度決算から病院や水道事業などを含めた連結した財政状況を情報公開し、問題の自治体は健全化に向けて指導する。池田町は6年以上も前から行革を進めているので大丈夫。
2. あたらしい千代田大橋が完成し2月23日に開通予定。 町民の皆さんが古くから強く念願していた安全な通行が可能となります。 渡り初めも予定されていますが、竣工式では、関係した皆さんに心からお礼を述べる予定です。


★ 新年交礼会の挨拶概要

・昨年の日本を表す文字は“偽”でした。とても残念、遺憾。
・今年は開町110年、地震、風水害などいろいろな災害、課題に立ち向かって現在がある。町民の皆さんが安心して暮らせる町づくり、各種課題の推進に全力で向かう
・担い手重視の農業経営安定対策、出直しなどと表現されているが修正、補正に期待。 食糧基地の十勝、池田町で後継者も含め、持続的に安定経営できる農業になるべき。いい天候でいい品質の作物が収穫できることを願っています。
・今年4月75歳以上の皆さん全員の高齢者医療制度が始まる。高齢になっても出来るだけ健康で生活したいと思うのが普通です。生活習慣に問題があれば、直す努力、健康づくりも積極的に取り組みましょう。
・町立病院のあり方、建て替えが町一番の課題。地域ケア整備構想(素案)で30年間高齢者人口が増えていく状況で密接に関係する介護・福祉も含めて、安心できる中心の病院にしたい。議会、町民の皆さんと決めて行きたい。
・長年の懸案であった千代田大橋の架け替えが間もなく完成します。昨秋、高速自動車道路もトマムまで通じましたが、占冠にあと2年足らず、夕張とあと4年で札幌道央まで貫通する予定でどんどん工事が進みます。北海道東部、十勝一円の物流、観光、医療に利便性が高まりますが、池田町から、そして池田町に迎えるお客様の利便性も高まる。
観光の町、池田町として多くのお客様を呼ぶには、さらなる知恵と工夫を凝らした商品づくりとおもてなしの心、魅力ある地域づくりが必要です。
・町営レストランの民営化営業が始まります。民間の資本も入りますが、先行しているワイン城一階の物産業者と連携を取り、お客様に喜ばれるワイン城のお店づくりを期待しています。
・地上デジタルが昨年始まり、皆さんに協力いただいた光ファイバー通信、Bフレッツの導入も、今年、春連休明けにも期待される。
・子ども達が元気に学習、部活動にがんばり、年配の方も地域活動、協働の町づくりに参画いただくよお願いして、新年の挨拶にします。
------以下は、会場の皆さんの様子で時間(長め)かなと感じ、話すのを省略した項目です。------
☆石油価格、そしてアルコール製造に向き穀物飼料も高騰し、国民の生活、農商工業など産業界にも大
変な影響をもたらし、池田町にも波及。早く安定して欲しい。
☆何度も訴えてきた激減した地方交付税が地方格差を生じた原因と言われ、新年度は減らない模様。自
治体財政健全化法が実施。以前から自ら健全財政を堅持すべく行政改革を継続
貯金は少ないですが全ての会計の連結でも大丈夫。経常経費、実質公債比率など高く改善必要。財政状
況を情報公開、今後も10年ほどの中期的な財政推計を毎年点検し、町立病院や池田中学校の改築など
の課題を進める。
☆ワイン事業、黒字体質に持っていき、その後、発展的要素も含めて経営のあり方を探る。
☆今年も広報いけだ、CATVによる月刊勝井町長、勝丸ホームページで近況を知らせる。


★ 総務省の財政健全化法と池田町の財政状況 
 先日(2007年12月12日付)の十勝毎日新聞に「続く財政硬直化」との見出しで記事になっていましたが、この記事で町民の皆さんがさらに心配しているのではないかと思いますので概略を説明します。
 管内でいち早く行革を取り組んでいても、皆さんご承知のように地方交付税が減っていますので、なかなか改善した数値になりません。 経常収支比率は分子÷分母で表され、分母(地方交付税など)が減りますのでどうしても数値が高くなってしまい、今回の池田町は次のようになっています。 経常収支比率が上昇し、管内2番目に高く(悪く)、地方債残高は中ほど、積立金残高は下から2番目(少ない)といった状況です。
-----------------
 経常収支比率 91.3%
 地方債残高  70億6千705万円
 積立金    14億6千803万円 

--------------------
 また、総務省の新たな基準を試算すると池田町は次のようになります。
① 実質赤字比率    池田町は赤字でないので 実質収支比率 : 3.0
<収支1億800万円÷標準財政規模36億830万円>
② 連結実質赤字比率 池田町は赤字でないので 連結実質収支比率 :76.5 
<連結収支27億6千300万円÷標準財政規模36億830万円>
 連結収支は特別会計、企業会計分を含めた収支(流動資産から流動負債を引いたもの)となっており、特別会計、病院・上下水道などの企業会計が全てプラスです。流動資産の内容として、ブドウ会計にブランデー原酒など長めの貯蔵品が含まれていますのでその分を差し引いて考える必要がありますが、それでも十分な連結実質収支となっています。
③ 実質公債費比率 20.9
 早期健全化基準25%に対し、範囲内ですが高めの数字になっていますので、この数字を中期的に、計画的に下げていくことが必要です。
-------------------------
 借金残高はすべての会計を入れると池田町は119億円程度ですが、一般会計の分だけ見ますと、町民一人当たりの金額は管内4番目に少なく、85万2千円となっています。
 経常収支比率:地方税や普通交付税のように使途が特定されていない財源のうち、人件費や公債費のように毎年度経常的に支出される経費が占める割合。地方自治体財政の弾力性を計る指標の1つ。比率が低いほど弾力性の高さを示す。
 また市町村の連結決算により、再生団体になる可能性の市町村名が何度か新聞テレビなどマスコミに取り上げられています。 最近、夕張市の次はとなるのでしょうか北海道の赤平市のことが伝えられています。
 連結収支ということになり、今までオープンになっていなかった病院会計や下水道会計や土地開発事業などが収支のマイナスに作用し、連結赤字比率が総務省の定める基準を超えて再生団体になるのではとの心配です。
 総務省は、地方公共団体財政健全化法で、財政破綻を未然に防止するため、その判断基準を定めました。
 判断に使用される基準は、① 実質赤字比率、② 連結実質赤字比率、③ 実質公債費比率、そして④ 将来負担比率で、段階は次の二つです。
★ 国の管理下で確実な財政再建を図る「再生団体」
★ 自主的な改善努力を求める「早期健全化団体」
----------------------------------
★ 実質赤字比率は、
・早期健全化基準:市町村は11.25~15%、都道府県は3.75%
・財政再生基準:市町村20%、都道府県5%
----------------------------------
★ 連結実質赤字比率は、
・早期健全化基準:市町村は16.25~20%、都道府県は8.75%
・財政再生基準:市町村30%、都道府県15% (経過措置3年間:市町村は初年度40%、以降40%、35%)
----------------------------------
★ 実質公債費比率は、
・早期健全化基準:市町村、都道府県ともに25%
・財政再生基準:市町村、都道府県ともに35%
------------------------------------
★ 池田町平成18年度決算
<実質収支>
一般会計  1億 862万円
国民健康保険会計 2千368万円
老人保健会計    1千371万円
介護保険会計   1千414万円
下水道会計   11万円
計 1億 6千862万円
<企業会計純利益(▲は損失)>
ブドウ会計 ▲ 285万円
レストラン会計 ▲ 120万円
水道会計     2千334万円(一般会計から 4千906万円繰入)
病院会計   ▲ 3千992万円(一般会計から 1億8千500万円繰入)
<平成18年度末 企業会計剰余金>
ブドウ会計  3億8千852万円
レストラン会計   6千089万円
水道会計      1千908万円
病院会計      4千069万円
計      5億918万円
<平成18年度末 公債費(借金)残高>
一般会計  71億2千365万円(うち臨時財政対策債14億5千753万円)
公共下水道会計 32億5千437万円
ブドウ会計  4億円
水道会計 10億4千441万円
病院会計   6千737万円
計 118億8千898万円 (平成11年度末 150億円)
<平成18年度末 一般会計&特別会計 基金残高>
一般会計   14億8千811万円
国民健康保険   1千737万円
介護保険 3千866万円
計  15億4千414万円
☆平成18年度末 企業会計積立金(減債、利益、建設改良)
ブドウ会計 5億8千076万円<流動資産20億 582万円、流動負債1千837万円>
レストラン  8千089万円<流動資産 1億7千046万円、流動負債 295万円>
水道会計 300万円<流動資産 1億6千536万円、流動負債1千195万円>
病院会計 500万円<流動資産 3億2千369万円、流動負債3千798万円>
 計 6億6千965万円<流動資産 億千万円、流動負債 千万円>
-------------

月刊勝井町長12月号  
1.近況
① 池田警察署の皆さんの歳末特別警戒出動式に出席。全国一の北海道内の死亡事故を何とか減らしたいのは、道民全員の願いです。いつも安全運転をしてください。
② ワイン城1階で実施された池田町物産展。お歳暮や贈り物、そして自宅で消費するたくさんの美味しい物、飾り物が用意されていました。 今回はワイン関係では2003年の地震被害の時に熟成していたスパークリングワインブルーム、ブルームのマグナムボトル、そしてボヘミア製ボトル(カリガラス)に入った3万5千円ブランデーの半額販売などが用意され、開店時から列をつくりスパークリングワインは10分間で完売との報告で盛況の様子でした。 特別販売として、焼きだんご、生パイロール、生シュークリーム、ロールケーキ、十勝骨付ハムなども用意されていました。
③ 霞ヶ関ビル33階、東海倶楽部で開催された東京十勝ワイン友の会。 内藤課長が映像を使い、ブドウ栽培の様子、白の新品種の可能性などを講演。 その後、斉藤副会長の音頭で乾杯して懇親が始まる。 十勝ワインに対する日頃のご支援に感謝し、今年のブドウのいい出来、ヌボー白赤の特徴、ワイン城に常陸宮両殿下や馬主王関口房朗さん、渡部恒三さんなどがワイン城に見えられたことなどに触れてお礼の挨拶。 東京都内銀座に勝毎グループの十勝屋2号店でいけだ牛、十勝ワインを扱っていただいている。
④ 池田保育園お遊戯会。お母さんお父さんの姿と、おばあちゃんおじいちゃんの数が同数のように見えたが、たくさんの聴衆は子どもの力ですね。一生懸命練習したお遊戯や歌の発表がよかった。
⑤ 全国町村長大会
 渋谷NHKホールで全国町村長大会に出席。7年前町長に就任した頃は2千500人の町村長数だったが現在は1018。東京都、静岡県、広島県の3人の町長が置かれている窮状を訴えられた。

<東京都日の出町長>・町村は疲弊の一途を辿り、危機存亡の正念場にある。・町村は発足以来、試練と風害に耐え、役割を果たしてきた。海より深く山より高い伝統を維持してきたことを忘れてならない。・国土の大半を守り、食糧、海山の幸を守ってきた。・生命線の地方交付税が減り、今、我慢の限界を超えようとしている。
<静岡県富士川町長>・公立病院の運営に頑張っている。・国は不採算部門への財政支援を強く求める。
<広島県安芸太田町長>・市町村合併で『合併後、交付税の算定替で旧町村分の交付税を保障する』という言葉を信じて生き残りをかけて合併したが、見事に裏切られた。・合併特例事業も見直しせざるを得ず絵に描いた餅になった。・『生かさず殺さず』と言われて年貢を取られた百姓のようだ。
 
河野衆議長、江田参議長、増田総務相「、民主党の鳩山幹事長などが挨拶されました。
⑥ 各種要望行動  農林水産省、国土交通省 北海道局を訪問
 利別川左岸の直轄明渠、排水機場設置事業の調査と工事着工、そして千代田大橋の完成が近づいており、関係の皆さんに工事の様子を報告、お礼に挨拶。 

2.光ファイバー通信敷設を強く要望
 NTT東日本北海道支社長が来庁、光ファイバー通信、Bフレッツの敷設について強く要望させていただいた。 「町長! 何とか早く使用できるように働きかけて欲しい。」と強く要請を受けているところであり、予定されている範囲の市街区以外にもとお願いする。 農村部の皆さんからも農作物、酪農・畜産の実績や情報取得、資料取得などから、光通信が必要な状況になっていると聞いており、ぜひとも早めの光ファイバー通信導入と使用率の向上を図り、農村部への展開と拡げていただきたい。 

3.民生委員児童委員の皆さんに厚生労働大臣、道知事からの委嘱状を交付
 改選期にあたり新旧民生委員児童委員の皆さんに厚生労働大臣、道知事からの委嘱状を交付させていただく。おふたりの主任児童委員を含めて32名の皆さんにそれぞれの地区で相談を受けたり、主に福祉行政へのかけはし的な役割をいただくことになる。 少子高齢化の時代、池田町でも、これから30年間人口は減る推計だが、後期高齢者の絶対人数が増えていくので健康づくり、医療・介護の受け皿が必要になりますなどと現状をお話し、3年間のお務めをお願いしました。
 
4.農業政策の転換
 今年は戦後農業政策の転換の初年度、担い手重視の制度となったが、今年の収穫が終了し実際の収入する段階となり、まだ未定の部分もあるようだが、試算では10%程度の減収額になる見込みと聞いている。 十勝毎日新聞に芽室町の30ヘクタール作付けしている畑作農家を例に試算され、5.7%の減額見込みと出ていた。増額となるのは大豆のみでビートの減収が大きいようであった。 11月に3年間の平均で単価が決まっている緑ゲタが交付されたが、生産量・品質に基づき支払う黄色ゲタは来年にずれ込むのでJAが低利で貸付したり、立替えしたりする必要が生じている状況。担い手対策、つまりは40、50ヘクタールの大規模経営でないと経営が安定しないということでしょうか。 池田町のような面積の小さい農家の多いところでは、所得安定対策も減額されて安定では納得がいかない、何のための制度政策なのかとの声が出ている状況と聞く。 大きな農政転換、制度変更だが、生活ができていた農家にとって、少なくとも収入が減らない制度が基本。

5.森林組合の合併協議進行
 十勝中央、池田町、豊頃町の各森林組合長さん、豊頃町森林組合の専務さんが、行政としての支援要請に見えられた。 これまでの組合長さん方のご苦労に敬意を表し、要請に応えるお話をし、無限に再生可能な森林資源の活用、池田町で木炭窯をつくっているところ、カラマツ集成材、無垢材を公共施設に積極的に使用すべき、住環境改善、家畜環境改善と良質堆肥、高品質農作物づくりなどに木炭活用の展開を図りたいなどとお話させていただく。 合併してからの支援も最大限行なうすることも話す。

★ 最近の農業問題  2007/12/05
 ビートや長いもなどの収穫作業も終え、小麦の防除も済み、畑はいよいよ寒さ厳しい冬を迎える季節となりました。今年は十勝の冬らしい天候で、昨年のような時期はずれの雨などはないように願っています。
 今年から、戦後農政の大転換、品目横断的経営安定対策が始まり、収穫を終えた小麦、ビートなどの支払いが開始されました。小麦もビートも平年を上回った今年ですが、収入が10%、いやもっと減るようだと、どうしてこんなに減るのだ、大変な制度だと残念な話を聞きます。 

 この対策は、意欲と能力のある担い手を対象に経営安定を図る施策として平成18年度に決定されたもので、品目ごとに行なわれた交付金などの価格設定が、過去(平成16年からの3年間)の生産実績を基礎とした支払いとその年の生産量と品質に基づく支払いに変更され、さらに販売収入減少の影響を緩和する補填となり、それぞれ「緑ゲタ、黄色ゲタ、ならし」と呼ばれています。
 本州では、米作地帯のこの制度に対する問題が大きくなっており、赤字になる米作りは止めなければならないと言う農家があるとも聞きます。
 ある集会で農業関係団体の方が「豊作貧乏と政策貧乏が重なってしまった。」と表現されていました。
 帯広市で開催された民主党の農業政策研修会に出席し、参議院で可決された『農業者戸別所得補償法案』に関して説明を受けました。衆参与党がねじれ減少になっている国会ですので、決定は難しいと思われますが、その概要は、主要農作物の標準的生産費と標準的な販売価格の差額を補填する交付金を農家に直接交付する方式で、作物ごとの単価については慎重に設定することが必要と言っておられました。
 先日読んだ農業新聞「視点」で、「これからは、国際情勢を踏まえた農業保護の新しいあり方として、こうした方法で支援するのが国際的な流れになる」と、金子慶大教授が記していました。
 十勝毎日新聞に芽室町の30ヘクタール作付けしている畑作農家を例に、道立十勝農試の試算が紹介され、5.7%の減額見込みとのことで、増額となるのは大豆のみでビートの減収が大きいようでした。
 担い手対策、つまりは40、50ヘクタールと大きな規模でないと経営が安定しないということでしょうか。 池田町のような面積の小さい農家の多いところでは、所得安定対策も減額された安定では、納得いかない、何のための制度政策なのかとなるもの当然のことです。農政の大転換ですが、収入が減らないような単価設定、保護策が基本であると思います。
 鳩山法相が、「自民党と農水省でやってきた品目横断は詐欺に近いと思う。今年の場合、麦で増産した人が減収になり、結果として増産して減収になるというようなことは、どこかにうそがある。緊急対策できちんとしのいでいかなければならない」との記事もありました。
 この品目横断対策を修正する動きも出てきていますが、混乱しないよう、これからも夢と希望を持ち、やりがいがあり、安心して農業経営を続けられるような農業政策でなければならないと強く思います。

月刊勝井町長11月分  
1 近況
① 作況:長いも、ごぼうなどの収穫、小麦の防除作業。
② WSCラリー選手権、池田町応援する会などの声援、
③ 再チャレンジカレッジ事業 木炭窯づくりが進み、釜の最終調整、火入れ式
④ 札幌池田会 30周年記念も兼ねた総会、懇親会に北議長、丸谷元町長、大石前町長ご夫妻、嶽山元企業部長ご夫妻も池田から参加、30周年記念に記念植樹寄付受ける
⑤ 池田町文化祭 菊花展、お茶席、女子小学生ふたりが入会した傘踊り、ワイン太鼓、愛石会、工作物、陶芸品、きれいな刺繍、陶芸品や木工品、自信作
⑦ 東京や帯広で開催された『北海道洞爺湖サミットの夕べ』に出席、
⑧ 池田消防団が北海道知事表彰 小杉団長が受賞報告に見える

2.平成18年度各会計決算審査特別委員会
 一般会計、国保会計などの特別会計が審議され、全件認定。 11月広報紙の町長日誌に触れ、各会計の借金・基金の状況、単年度赤字が発生したワイン事業について報告。

3.足寄町訪問  新築したばかりの庁舎に町有林からのカラマツ集成材、無垢材をふんだんに使用、地下に10トンの木炭を入れ、換気。

4.自治体病院等広域化連携構想(素案)
 道保健福祉部医療局長、医療政策課の主幹、池田町として、十勝の公立病院と機能・役割分担の調整をすべき、道が事務局的な役割を果たして欲しいとお願い。 30年先を見込んだ地域ケア体制整備構想(素案)も検討中で病院整備にも関係する。

5 連合十勝小野会長と道季節労働組合十勝の杉浦会長、田邊事務局等が見え、一時金が50日から30日に減り、生活に影響。仕事をと要望を受ける。冬期講習制度が終わり、あらたに支援事業が始まったが実効性は疑問。 

町長日誌11月原案                 2007/11/9

 今年の紅葉はいつもより赤形の色があざやかだったように感じます。ビートの収穫が続き、秋まき小麦が順調に育ち畑の緑が目立ってきました。
 今、平成20年度予算の編成を始めていますが、来年度予算も経済財政諮問会議で国の地方交付税が全体で4%減となる見通しですので、きつい予算編成を続けなければならないようです。
 先日、予算の2年度前、平成18年度決算について審査する委員会が開かれ、いろいろな意見もいただきましたが全ての会計を認定いただきました。
 平成18年度の決算書から収支、損益、そして起債(借金)残高と基金・積立金(貯金)の概要ですが、町全体の起債(借金)残高が平成11年度約150億円だったものが119億円に減っています。
 一般会計の収支で1億円ほどあまりましたが、基金を6千万円ほど取り崩し、職員の給与を全部で約1億8千万円削減しての結果ですので尋常な状態とは言えません。下水道、上水道、病院会計など収入不足分に一般会計から多額の助成も行なっています。
 結果、一般会計と特別会計の基金15億4千万円、企業会計の各種積立金6億6千万円、そして積立金分を除いたワイン会計の流動資産などを加え、約30億円が貯金のようになっています。 
 差し引きますと、現在の町全体として将来への負担は90億円程度なのだろうと概算しています。売ろうとしても売れないものが多いのですが、3年前から公開している一般会計のバランスシートで示していますとおり、一般会計の固定資産などの財産は150億円以上あります。
 先に十勝の市町村の財政状況が記事に出ておりましたが、池田町の基金状況は浦幌町に次いで少なく、公債費残高は同規模の町と比較すると減っていることが分かります。
 財政状況は、すぐに好転するようことになりませんが、これからも財政計画を確認しながら、各種課題を推進する必要があります。
 純損失(単年度赤字)が285万円ほど発生したワイン会計は、3億9千万円ほどの累積剰余金からその分減少することになりましたが財産状況は、問題ありません。
 水道や病院と異なり、赤字を解消しなければなりませんので、監査委員の指摘、委員会で意見されたことも含めて、原価コスト・販売管理費の削減、新製品の開発、各種イベントやマスコミの最大活用、商品流通の改善に努める必要があります。
 今回は、概要を理解いただくために数字をあげて書いてみました。いずれ広報紙や町のホームページでお知らせすることになります。
 下記に決算の概要を示します。

月刊勝井町長10月  
1 近況
①作況:大正金時色流れで品質低下、収穫中のビート、小豆・大豆、馬鈴薯など他は平年作で推移している様子です。ブドウ収穫終了。たくさんの団体のボランティアの皆さんに感謝します。
② 常陸宮殿下、華子妃殿下“お成り”
 池田町に来訪“お成り”された常陸宮殿下、妃殿下のこと、5年前の皇太子殿下の行啓の時も含めながらお話させていただく。地元産いけだ牛、ゆり根スープなどのメニュー、地下熟成庫とレストランでご試飲いただいた山幸、清見、セイオロサムなど十勝ワイン各種の説明も加えました。
③ 第34回ワイン祭り
 商工青年部、そしてOBの皆さんを中心にした観光協会の主催、たくさんのボランティアの皆さんも従事して開催されている。十勝ワイン各種、農協青年のおいしい産物、工夫を凝らしたたくさんの商品、丸焼き、鮭のチャンチャン焼にも長い列が並び、食べ放題の焼台コーナーに肉の補給が間に合わないこともあり、会場を回りながらクレームも受ける。次回からの開催に改善を要すると思う。
④ 「風とひつじの丘フェスティバルin清見」
 羊200頭ほどの大移動、シープドッグシーウ、羊レースが用意され当日の来場者も多く、羊の丸焼き、カレーライス、のところに長い列が出来ていた。500名ほど入り大盛況でした。まきばの家周辺の取り組みが池田町の大きな観光資源に成長しています。
⑤ 東京池田会
 霞ヶ関ビル33階、東海大学交友会館で開催の東京池田会に出席、日頃のふるさとに対する応援にお礼、作況や常陸宮殿下妃殿下が来訪されたこと、中学校の全道大会出場上位入賞、スピードスケートの及川長島両選手世界で活躍、ボーリングの山中君全国優勝など子供たちが元気に活躍していることなど池田町の近況を話し、これからの支援をお願いする。 池田町から北議長、川口ワイン研究所長、そして農林水産省に派遣している今井君も出席しました。

2 郵政民営化が始まる
 国民の選択で民営化が決まりました。農山村、田舎の町でも郵便事業、郵便貯金などお金の扱いが途切れることの無いように続けることが求められ、これからも機会を捉え要望していく。

3 地上デジタルテレビ放送始まる。
 携帯電話でワンセグ放送も見ることができる。2011(平成23)年で現在のアナログ放送が終了するので、町内2地区方面の組合で受信している難視聴地域の解消が課題。方策を検討しなければならない。

4 JR特急列車がダイヤ改正で増便
 ふるさと銀河線が廃線となり、池田駅の特急列車が減ったり通過したりとの心配があり、昨年、今年と豊頃町と町・議会・商工会の連盟でJR釧路支社に要望行動をしてきた。 今回のダイヤ改正で朝7時台の特急が増便となり、利便性が高まった。 乗客の少ない深夜のまりもは臨時運行となる。

5 再チャレンジカレッジ事業
 地域活性化センターの事業、北海道で一箇所、池田町の事業が採択(全国で14箇所)された。製炭技術の伝承を行なう取り組みだが、皆さんで木炭窯を造り、先生の講演を聞き、実際に釜を作り、木炭を製造する予定。 現地を見学に行っているが順調に進んでいます。この場にある2層(褐色糸と黄色系)の粘土が練り合わせで使用する釜の内部材に最適とのことでした。
 木炭作りはおじいちゃんから始まり、60年になる本郷さんは3代目になるとのことなので、池田町での木炭作りは100年以上になるものと思う。一般的に、木炭作りといっても興味を持つ方が少ない状況ですが、煙を回収した木酢(もくさく)、粉や粒に形を変えた利活用など派生する産物の付加価値化、そして体験観光を通じて口コミ、マスコミにより、情報発信、流通の販売促進に展開するように期待。農畜産業に直接関わる方々に理解され、取り組みが進むように期待しています。

地方の格差是正  2007/10/17
 10月4日、全国知事会で、麻生会長が増田総務相に「地方は格差に苦しんでいる。地方交付税は5兆円も減った、これを戻してくれないか。」と力をこめて訴え、「地方の疲弊という怒りが爆発的に示された」と述べるとともに、1人区で大敗したことを「都市と地方の格差が広がっている。地方の反乱が自民敗北につながった」と分析しました。 地方ばかりでなく、大阪府や愛知県の知事なども、参議院選挙後の印象として、地方の財政を調整する機能を持ったのが地方交付税のことを上げていました。
 先の参議院選挙で大敗したことを背景に、新しい福田政権では地域間格差の是正が最重要課題になり、自民党の細田幹事長代理も、予算委員会で「小泉改革以降の地方の行政改革、公共事業の削減が貧乏県にはダブルパンチだ。」と地方の疲弊度合いを表現しています。公共事業費は1980年代後半を割り込み、地方に配慮しなければならないとの考えを強調しています。

 わが池田町では、地方交付税が幾らかでも元に戻り、中期的な財政計画に確実性のある地方交付税交付計画が望まれ、北海道の遅れている道路整備など将来に必要な公共事業を進めることも必要と思います。
 池田町として考えると、地場産である農畜林(水)産物を活用した付加価値の追求“ものづくり”が基調だと考えています。また、道路の改良舗装や上下水道の整備が進みましたが、公共事業として道路・橋梁関係では新設よりも改築の工事が迫られています。 地域医療や福祉、教育、上下水道整備など生活に関する施設整備など必要な事業は率が高く将来に負担の少ない交付金事業で実施することが必要と考えています。
 町の財政的には、各種仕事で嵩んだ借金、起債残高を現状の高率起債を、保証金なしで繰り上げ償還させてもらうと将来の行財政計画が立てやすくなります。

 元三重県知事で早大マニフェスト研究所長の北川教授が『福田新内閣に地方分権を期待する』として、と自治通信社「官庁速報」に次のように投稿されていました。
---------------------
 2年前の小泉首相の郵政解散選挙と今夏の参院選の2回の選挙のアンケート調査を基に分析、「今回の参院選は確かに政治と金、年金は大きな問題であったが、わたしたちはそれより、農業や零細事業者は切り捨てられ、地域は見捨てられたとの思いで投票する」との回答が圧倒的に多かった。アンケート結果を見るかぎり、自民党の大敗は偶然でなく必然的におこったと見ることができる。政治は理論や理屈で動くこともあるが、反動、感情で往々にして動くものである。これほどの大敗を受け、発足した新内閣がこれに対応することは当然のこと、今こそ中央と地方、都市部と郡部の格差を是正するチャンスである。
 地方6団体も力を結集して、自らも是正に取り組み、政府に対して断固たる政策の実現を迫るべき、知事経験者の増田総務大臣が思い切って手腕を発揮できるよう、猛烈にバックアップする体制を構築して大きな運動を始めなければいけない。今まで中央政府が地方分権改革や地域活性化等の地域政策を怠ってきたからこそ格差が生まれたので、地方からの猛烈な働きかけが必要。地方も従来の中央依存から分権自立する覚悟をこの際、思い切ってしなければならない。地域にある資源を掘り起こし、磨き、つなぎ、ビジネスに育てあげるシステムをつくることが必要。地域政策を確立し、どこに住んでいても納得いく生活が送れる社会を築くことが必要。
-----------------

 これらの課題解決に向けるべく、再任された増田総務相は「公共事業といった従来の手法とは異なる、新たな手法で対策を打たないといけない」と語り、「地方力再生機構」を創設を検討し民間の知恵や資金を活用しながら地域の産業構造そのものを変えるシナリオを描くとしています。どのようなプランになるのか、期待したいと思います。

★新エネルギーについて  2007/09/28
 福田政権に替わり、参議選の結果から、格差問題が強く指摘されたこともあり地方重視の姿勢が伺えます。農山村の町村の地方でも選挙結果にその意思が現れたものと分析されています。これまでのように地方交付税を減らしたことが、公共事業の削減と共に地方が疲弊する原因となったことは明らかです。激減した地方交付税についても少しは元に戻して欲しいと思うところです。
 石油価格が高騰し、ガソリンが値上がりし、とても高くなりました。また京都議定書で日本が約束した二酸化炭素減少計画が目標の数値より逆行して増加し、目標達成が難しいと指摘されています。
 池田町では先に「新エネルギービジョン」をつくり、昨年、JA十勝池田町で小豆の氷温貯蔵が始まりました。 新エネルギーには、風力発電、太陽光発電、水素を使用する燃料電池などもあり、普及を目指して設備費用やコスト低減も研究されています。
 原油価格の高騰から、穀物などから作られるバイオアルコールの製造気運が高くなり南米では輸出する穀物をそちらの方に向け、飼料を輸入に頼る日本の畜産酪農家が困る事態に及んでいます。
 北海道でもバイオエタノールの製造が始まります。JAグループが清水町でビート、規格外小麦を原料として年間1万5千キロリットル製造を目指して取りかかりました。 家畜の糞尿を発酵させたメタンガスを燃料に発電するバイオマス発電も十勝で始まっていますし、隣町豊頃町では菜種を栽培して油を搾り、バイオディーゼルBDF(Bio Diesel Fuel)を製造し、トラクターや車の燃料にするという取り組みも始まりました。
 有限な化石燃料の代替エネルギーの必要性を訴える人も増えてきましたし、地球温暖化防止の運動も日増しに大きくなっていまっすし、経済発展と地球環境は国際問題でもあります。木質燃料として、カラマツ材などを利用した木質ペレットもあり、ストーブやボイラーの導入も少しづつ増えていっていると聞きます。
 以前見た農業新聞に岩手県で研究している「間伐材使い木炭発電」の手法も紹介されていました。それは、木炭ガスでエンジンを回し発電機につなげて発電する方法だそうです。記事を読んで、思わずそんな方法もあるのかと驚いた次第です。周りにある材料を原料としていろいろな活用を考えるものですね。
 このように、日本でも大いに再生可能なエネルギーの研究や活用にどんどん取り組むべきと思いますが、ヨーロッパや米国でも新エネルギーの利用に目標を持って取り組んでいるようです。
 池田町ではこれから新設する公共施設、燃料関係でもこのような新エネルギーの利活用を検討していくべきと考えています。また、地元産カラマツを利用した建物も評価されてきていますし、木質燃料ペレットなど、循環型資源、再生可能なエネルギーを利活用するべきと考えています。
 新エネルギーを作る機器、設備にまだまだ多額の費用がかかる分野も多いようです。先進的技術力のある日本ですので、新エネルギーの開発、再生可能なエネルギー発電装置を普及型の製造に向けるなど大いに進歩して欲しいと願っています。


改善すべき参議選後の地方  2007/8/9
  安倍首相になってから初めての国政選挙、参議選の投票がありました。テレビを見ていると夜8時、開票が始まるとすぐに自民党惨敗、民主党躍進の予測が出て、結果はそのとおりとなり、衆議院は与党の絶対多数、参議院は野党が過半数となり、与野党が逆転するねじれ現象となりました。
 年金、政治とお金の問題、都市と地方の格差批判、閣僚の相次ぐ失言が影響したと解説されています。前面に出なかった憲法改正、消費税を含めた税制改正などもありました。交付税激減に合わせて公共事業減による地方経済への影響、格差問題など身近な生活の問題などもあります。 投票結果から経済政策の停滞が懸念、株と為替の不安定材料、日銀の政策にも影響、農業が保護政策になるのではと経済界の心配の声が報道されていました。
 町民の皆さんにもテレビやこの広報紙でこれまでお伝えしてきたように、地方交付税が激減してしまい、かつて80億円あった池田町(一般会計)の仕事が今50億円台に減ってしまいました。今回の選挙は全国の農山村地帯で農業の問題と同時に地方と格差の問題も上げられていました。
 これまで政治家の皆さんや総務省、財務省に対して町村会の仲間と共に、地方交付税の調整機能と保障機能、激変緩和を強く訴え続けてきましたが交付税の状況は回復せず、その影響が池田町の企業や商店、補助金減などいろいろな面で衰退する現状となりました。
 各界各層それぞれの立場で今後の予測があると思われますが、地方にとって安心した生活を送ることができ、安定した行財政を行なうことができる政治になるよう期待しています。 与野党が対立する政策で合意することは難しい場もあると思いますが、国会、国民の前に自らの政策を国民に分かりやすい議論を経て進んで欲しいと思います。
 雇用、年金医療などの社会保障など身近な内政問題が大切と思いますが、北海道十勝にとって農業の自由化問題、国際貢献や北朝鮮の核問題、そして地球の温暖化対策など大きな外交課題もあります。
 中央の政治の混迷が私たち地方自治体へ悪く影響せず、疲弊してしまった地方の回復に強く配慮すべきと思っています。

浦幌消防団90周年式典  平成19年7月8日
 本日ここに 浦幌消防創設九十周年記念式典が挙行されるにあたり 東十勝消防事務組合を代表して 一言お祝い申し上げます。 はじめに ただ今感謝状並びに表彰の栄に浴された皆様におかれましては 安全 安心な地域づくりのため 長年にわたりご尽力を賜りましたことに 心から感謝を申し上げますとともに深く敬意を表する次第であります。 浦幌消防団の歴史をかえりみますと 大正五年八月の大火災に端を発し 火災消防組合を組織して以来の歴史とお聞きしております。 これまでの長い歴史の中で 現在と比較にならない数多くの火災 災害が発生する中 先人たちは身を挺して これら災害への対応にあたられ そのご労苦は想像を絶するものであったことと拝察いたします。 以来 一世紀近くにわたり 地域住民の生命と財産を守るという消防団の使命は脈々と受け継がれ 更には幾多の困難を克服され 今日の発展を築いてこられたのも 歴代消防団員の皆様をはじめ 関係者の皆様のご努力の賜物と深く敬意を表する次第であります。 東十勝は地震の多発地帯であり 近年は 地球温暖化の影響か 台風や低気圧による豪雨災害などの 大規模な自然災害も多発しております。 また 高齢化の進行や社会構造の変化に伴い 災害への対応も多様化 複雑化しており 消防団に寄せる地域住民の皆さんの期待も ますます大きくなっているものと思います。 浦幌消防団の活動は 消防協会から誇り高き「まとい」を贈られるなど関係機関から多くの表彰を授与され 高い評価を受けておられます。 この創設九十周年を契機として 先人から培われてきた消防精神の高揚にさらに努めていただき 災害の予防 また 災害による被害の軽減を図るとともに 人命の尊重を基本とした安全・安心な地域社会の維持のため なお一層のご精進を期待申し上げる次第であります。 最後になりますが 浦幌消防団の今後ますますのご発展 そして団員ならびに関係各位の皆様のご健勝とご多幸をご祈念申し上げ お祝いの言葉といたします。 本日は誠におめでとうございます

戦没者追悼式の式辞  平成19年6月22日
 本日ここに平成十九年池田町戦没者追悼式を挙行するにあたり、謹んで追悼の意を捧げます。
 過去の大戦において数多くの方々が国内、国外において亡くなられたことは、私たちにとって永遠に忘れることのできない深い悲しみであります。 最愛の肉親が犠牲になられましたご家族の方々のご心情を拝察するとき、お慰めの言葉もございません。かけがえのない一家の支えを失い、戦後の混乱のなか多くの苦難に耐え立派に子弟を育て、また家業に精励してこられたご家族のご努力に対して心から敬意を表するものであります。 今年は先の大戦が終わりを告げてから六十二年を迎えます。戦後、我が国は、焦土の中から立ち上がり、たゆまぬ努力を積み重ねて、平和で豊かな社会を築き上げてまいりました。 今、この平和と繁栄は、身命を捧げ歴史の礎となられた尊い犠牲の上に成り立っていることを、改めて心に深く刻んでまいらなければなりません。 池田町は、多くの町民の皆さんの努力と協力により次世代に残すことができる町民の森づくりをはじめ、ワイン事業の展開など個性あふれる町づくりを進めてきました。 地方自治体をめぐる環境が大きく変わる中、地方自治のあり方が改めて問われております。町民の皆様とともに全員で知恵を出し合い努力しながら、子孫に誇ることのできる町づくりに向け全力を傾けていきたいと決意しております。 世界に目を転じますと、私たちの平和への願いを打ち砕くような出来事が後を絶ちません。 日本は世界の恒久平和を確立する責任を負っております。戦争の悲惨さと平和の尊さを風化させることなく、しっかりと語り継ぎ、国際社会に向け発信していくことが、現在を生きる私達の重要な使命であると思います。 ここに戦争で犠牲となられた皆様をしのび、地球上から戦いがなくなることを願い、世界の恒久平和と町民の幸せを求め、平和への努力を続けることをお誓い申し上げ、謹んで式辞といたします。

★”時”や”自然の力”
 冬の雨が凍結し廃耕を余儀なくされる秋まき小麦畑も発生する災害も出てしまいましたが、今、ビートの移植捕植作業が盛んです。この日記が町民の皆さんに届く頃にはビートは終了し、豆類の播種など他の作業に移っているものと思います。
 大型連休には、ワイン城、民間の手で再整備が進んでいる「まきばの家」、ハピネスデイリーなどにたくさんの観光客の皆さんが訪れていただきました。 体験型観光と言われる今、それぞれ工夫を凝らした施設、メニューや商品の数々が用意され、お客さまに満足してもらったものと思います。中日や連休最終日夜の雨もありましたが、天気がとてもよく、外に出かけるにはいい連休でしたので、子ども連れの家族の姿を多く見かけました。5月5日、こどもの日はお母さんに感謝する日でもあるようですが、連休では日頃の仕事に加えて、少しよけいにお疲れになったのではないでしょうか。
 私は、今年の連休も町富岡の町有林「自然なら林」を散策し、ミズナラ中心にいろいろな樹種の成長の様子を見てきました。以前にこの日誌で触れたこともありますが、今年も地域の皆さんが”御神木”とも表現している巨木が悠然としている姿も確認でき、皆さんでそろってお参りをしてきました。永く地域、人々をずっと見守り続けてきた巨木であり、根元からまっすぐに上に伸び、威厳を感じます。
 ある方が500年はたっているものと思うとも言っておられましたが、初めて参加された町花と緑推進協議会会長が周囲を測ると3.94メートルあり、すぐその場で計算すると、直径が約1.25メートルあると分かりました。 昨年、車に戻る途中に老木が倒れていて、どの程度の樹齢なのだろうか調べてみようということになり、参加され方が20センチほどの厚さに切り、山から運び出し、役場まで届けてもらいました。
 今も庁舎二階の応接室に置いてありますが、その年輪を数えると直径60センチで350の年輪を確認できました。根元から素直に伸びている地上1メートル付近の測定ですので、倍の直径とは相当の樹齢だろうと推測されます。
 森づくりに詳しい方が、「木の回りには根が張っており、そこを人間の足で踏みつけるといじめることになる。今日参加した皆さん共通の姿勢にしましょう。」との提案で、少し離れたところに腰を下ろして、木炭づくり、公園づくり、山づくりなどについて懇談し、また来なければと話ししながら後にしました。
 うっそうと茂る春夏の時期には、緑をかき分けて進むことになるのでとても一人では無理ですが、芽の吹き出る前のこのシーズンが山を見渡せて気持ちのよい散策でした。
 5月には、池田町100年記念植樹、川田の池田の森植樹などが行なわれ出席しますが、短くとも4、50年、何百年と永く育てる森づくりに、”時”や”自然の力”を感じます。


新年度にあたり (職員の皆さんに対して)      20070402
 今日は一日遅れの年度初めの日です。
 朝、皆さんにお集まりいただき、新人職員に辞令交付、お話した後、異動辞令を交付します。 以前から見ると、職員数が毎年減っている現状です。 交付税の減少による、中期財政計画を見ても収支不足は否めない事実であり、今後もその傾向が続きます。 毎年のように肝心の一般財源の歳出を調整して毎年の予算を作成し、行政を展開しております。 町民の皆さんの負担については、昨年水道料金が日本一と報道され、中学生にも問題を指摘されるたように、ほとんど限度になっているように感じます。
 固定費である借金返済が少しづつ減りますし、組織のスリム化、職員数の減少も図っていかなければなりません。 大きな事業の改廃を実行して来ていますし、再点検し仕事を減らすことも考えなければなりませんし、効率的な仕事をお願いしなければなりません。 しかし、高齢社会、子育て支援など社会的な状況から仕事が増える部門もあり、その対応は欠かすことができません。
 少し先を見ながら、指定管理者制度、アウトソースなども早めに取り組み、職員数の減少に備えることが必要です。 社会保障費の増大に対する国・道をふくめた行政対応、交付税の減少、公共事業の減少に伴い地域経済が疲弊してきた現状で、少しでも町民の皆さんに対する”活性化 元気づくり”の取り組みが求められています。 職員の皆さんのアイデア、工夫そして実行にも大いに期待したいところです。
 ある職員から”情報の足れながしと思う”という意見も受けています。 疑問に思うことは職場で話して、職場長とも話しして現状と課題、その解決方向、そして実行が必要です。 問題・課題の捉え方、課題解決、行政の方向に誤りや問題があれば、具体的な指摘をお願いしたいと思っています。 これまでも管理職の皆さんに ”私に対して、遠慮せずに マイナスの情報を報告ください” とお願いしてきています。
 常に将来を思い描きながら、『池田町の町づくり』を進めています。 遠慮なく寄せてください。
 そのためにも、池田町の現状、問題の共有のためにも、私に届く”情報の共有、公開”はホームページも含め、CATVの月刊町長など、これまでどおり積極的に取り組んでいく姿勢です。 財政的には、収入予測が未定な要素もありますが、池田町としては3,4年で安定した行財政になるものと信じています。 そのためにも職員の皆さんの協力が必要です。
 池田町では赤字があるわけでありません。
 役場が一丸となって進めば大丈夫です。
 その先頭に立って、がんばりますので、今年度もよろしくお願いします。

★「医療制度改革と地域の役割」と題する山口県柳井市長の講演を聞くいて 070301
 生活習慣病予防の取り組みは国保事業、保健指導で!と他まかせにせず実行しましょう!
 「1に運動 2に食事 しっかり禁煙 最後にクスリ」 と強調されておりました。
----------------------
・今回の医療制度改革は、生活習慣を改善させるという国が個人の健康にづくり介入する内容、外国人には理解が難しい挑戦であり、野心的に高いむずかしい目標となっている。
・改正の理由は、①医師が田舎にいなくなる、②あまりにいい制度ゆえに医療費が増高し保険財政運営が破綻するふたつの原因である。
・日本の患者は自分で自分の病状を判断し、病院にはフリーアクセスで、誰でもどこの病院にも行ける仕組みになっている。
・経済財政諮問会議で提出された資料(P33表)で改革とこのまま推移の時の大きな金額の差が理解できる。 資料は、経財諮問会議の委員から、全体費用の上限を決めるべきとの指摘に対し、厚生労働省がそうはならないと説明に使用したもの。
・平均在院日数を国際比較する(P27)と日本の数字が異常に多い。同じ病気で米国10日が日本で60日という例もある。
・個人の問題が全体の問題であり、「食事・酒に注意する・しない、タバコを飲む・飲まない、運動する・しない」に対する取り組みが課題。 よって保険料が同じなのはおかしいということで予防事業に対する支援金制度ができた。
・今回の改正で、大きな課題である、保険料の平準化を図る方向に一歩進んだ。(レセプト1件30万円程度を超える医療に関する互助事業を、20万円そして10万円にと下げていくことで凸凹がなくなる。
・重複診療を避ける為、後期高齢者に登録医制度などを検討中。
・生活習慣病は国民医療費の約3割を占め、死亡数割合で約6割を占める。
・生活習慣の改善は、「運動習慣の徹底、食生活の改善、禁煙」で「1に運動 2に食事 しっかり禁煙 最後にクスリ」であり継続が必要。
・高血圧、高血糖、高脂血、内臓肥満は別々に進行するものでなく 「一つの氷山が水面上に出たいくつかの山であり、生活習慣の改善により 氷山全体を縮小することが必要」。
・生活習慣予防には健康指導する人を前線に出すことが必要。その気にさせる、コミュニティ能力のある保健師、保健指導が大切。
・健康づくりに完璧は難しい。ある地域や団体の100人のうち50人、次はこの他というふうにターゲットを決めて進めることでいい。
・小さい自治体で一人の費用100万円を、100人そうすれば1億円減る。