STORY
超能力を駆使して怪獣アロンを破ったウルトラセブン。
だがぞれは、ガッツ星人が巧妙に仕組んだ作戦だった。
変身を躊躇する(モロボシ)ダンの前で非情なガッツ星人はカプセル怪獣ウインダムを焼き殺す。
ダンはポインターごと爆破されてセブンに変身する。
しかし、アロンを使ってセブンの行動パターンを研究していたガッツ星人に、セブンは完敗してしまう。
力つきたセブンを十字架にかけたガッツ星人は夜明けの処刑を宣言した。
一方、不審な電波をキャッチしたウルトラ警備隊はその発信がセブンの脳髄より出ていることをつきとめ、セブン復活のためにダイモード鉱石からマグネリューム・エネルギーを生成する。
十字架のセブンに向かうホーク1号。だがそれは幻だった!?
 
分身宇宙人 ガッツ星人

いかなる戦いにも負けたことがなく、怪獣アロンを使ってセブンの攻撃を徹底分析した。
そして計り知れない頭脳とカプセル怪獣ウインダムを焼き殺す非情さをもって一度はセブンに完勝する。

 

DATA
・広い宇宙で不敗を誇る智将の部隊でやってきた。
・怪獣アロンを使ってウルトラセブンの能力を徹底分析した。
・セブンと戦ったのは一体のみ(シナリオではG1と呼称。G4まで登場)
・投影体でセブンを翻弄し、十字架にかけてしまう。
・ガラス状構成物体に乗って来訪。ガッツ星人はそこを一歩も出ていない。また、武器を搭載した無人機を飛ばした。

・身長/2〜40メートル(投影体)
・体重/200キログラム〜10,000トン
・出身地/ガッツ星
・能力/投影体と分身で相手を攪乱。相手の光線を吸収して照射。
・登場作品/『ウルトラセブン』第39・40話『セブン暗殺計画』(前後編)

 

特撮ギャラリー07
商品解説
怪獣ブームの衰退とともに「ウルトラセブン」の後半は視聴率が落ちていき、 待ちに待っていたガッツ星人の玩具はついに出ずじまいだった。
この商品は積年の思いを込めてガッツ星人が登場した『ウルトラセブン』第39・40話の『セブン暗殺計画』(前後編)から名場面を完全再現し、死闘をジオラマにしたものである。

COLUMNT
番組メモ
『ウルトラセブン』ではこの前後編と 第38話『勇気ある戦い』の3本にとどまった飯島敏宏監督は、それまで得意とした娯楽作劇から一転してシリアスなタイムサスペンスに挑んでいる。
十字架にかけられたセブンを心配して人々がぽつぽつと集まっていく場面は ゴルゴダの丘で死を待つキリストの最期を彷彿とさせる荘厳さをもっていて、 放映当時、ショックを覚えた子供が多かった。

 

COLUMNU
怪獣メモ

美術担当の成田亨が第30話『栄光は誰のために』で円谷プロを退社したため、第31話『悪魔の住む花』以降の美術デザインは池谷仙克が担当した。
池谷のキャラクターはファッション誌から抜け出たような洗練された好感度をもつ。
ガッツ星人も舞台衣装に似た効果的なインパクトで暗闇に映えていた。
高山良策は全身粘土原型を起こして、同じ仕上げのガッツ星人を2体作る。
このときの造形作業は8ミリフィルムに残され、80年代に発売されたレーザーディスクに収録された。
色を付けたラテックスを剛毛で石膏型に塗っていく作業は職人芸の趣である。
高山は頭部の模様(ピーコック模様と高山は云った)を二体とも揃えるため、マスクを作って美しく色を吹いたが、撮影現場の判断で別のスタッフが模様を描き加えてしまった。
そのような例はレッドキング(銀色だった)が黄金にされたり、テペト(白色に淡い着彩でトーンがつけられていた)が緑色にされたり、いくつかあった。
洋画家の高山が施した品のある塗装のガッツ星人も見てみたかった気もする。
なお、白銀のレッドキングは晩年の高山が自ら人形で再現し、白テペトは96年に出た講談社の写真集に掲載された。

 

私評
以上の解説にもあるように、私が11歳のとき(1982年)に再放送で視たこのエピソードは、ウルトラセブンが宇宙人に負け、十字架にかけられてしまうという、かなりショッキングな内容だった。
そのときは父とテレビで視ていたのだが、こういうヒーローものを「幼児番組」と決めつけるキライのあるその父でさえ、主人公のヒーロが的の軍門にくだってしまう描写にショックを受けていたように見受けられた。

商品自体については、宇宙人とウルトラセブンの大きさを感じさせないのは相変わらず。
何にしても情景が崖っぷちばかりで、周りに比較するものがないのがそう感じさせる大きな要因といえよう。
このエピソードでにおいては、やはりウルトラセブンが十字架にかけられている場面が一番印象的だとは思うが、それを選んでしまうとガッツ星人が同じフレームに入らないので仕方がないのだろうか。
やはりガッツ星人のド派手な色彩を再現したいという意図でこの場面にしたのだろう。

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