放送38(制作40)
勇気ある戦い


台本名=「勇気ある戦い」
脚本=佐々木 守/監督=飯島 敏宏
放映日:1968年6月23日

ロボット怪獣 クレージーゴン
(身長/42m 体重/30,000トン 出身地/バンダ星)

STORY
アンヌの友人ゆき子の弟、オサムは心臓欠損症で入院しており、手術を明日に控えていた。
しかし彼は、医師や医療科学への不信感から、心臓手術を拒んでいた。
ゆき子はアンヌを介して、ウルトラ警備隊のモロボシ・ダンに激励を頼む。
ダンはオサムに人間同士の愛と信頼を説き、手術に付き添うと約束する。

一方、霧が立ち込めると自動車が大量に消滅する事件が各地で発生。
ウルトラ警備隊が霧を除去すると、カニのようなハサミを持つロボットが自動車を食べていた。
慢性的鉄不足に悩まされるバンダ星人が、鉄を強奪するために地球に送り込んだのだった。
オサムの主治医が、自動車ごとロボットに捕らえられたが、ウルトラセブンがこれを救出した。

バンダ星人が、ラジオの交通情報によって渋滞している場所にロボットを送り込んでいることを見破ったウルトラ警備隊は、一計を案じる。
ラジオにニセの情報を放送させ、その場所に時限爆弾を仕掛けた自動車を置いておくという作戦であった。
これにまんまと引っかかったバンダ星人は、ロボットに爆弾入りの自動車を喰わせ、バンダ星人の円盤とロボットは合体して逃亡を図る。
果たして大爆発を起こして円盤は大破、ロボットだけが円盤から分離して地面に落下、故障してやみくもに暴れ出す。

暴れたロボットが破壊した落石により負傷したダンは、血まみれになりよろめきながらもオサムの手術室へと向かう。
すでに手術は始まっており、麻酔で眠っているオサムをダンは見守る。
手術は順調に行われていた。

しかしその最中、例のロボットが病院に迫ってきた。
ダンは衰弱しながらもウルトラセブンになり、ロボットに立ち向かったが苦戦を強いられる。
ウルトラセブンはいったん退却し、ミクロ化してウルトラ警備隊のフルハシが撃つ銃に入り込む。

その弾丸と共に飛び出し、ロボットに体当たりを加えて見事に破壊した。

そしてオサムの手術も、無事に成功したのだった。

My Opinion
最近はこういうストーリ展開ってあまり見かけないような気がする。
オサム君は自分の命が危ないというのに、ダンが来なくちゃ手術は受けないなどと云い出す始末。
まあ、どんな困難にも、勇気を持って当たって行かなくちゃダメなんだよ、というテーマを云いたいってのはわかるんだけど。
いまのご時世の子供には、こういう観念ってなかなか理解されにくいんだろうな、と思ってしまう。

エピソードとしては、可もなく不可もなくといったところか。
クレージーゴンは、アイ・スラッガも跳ね返すほど頑丈なボディだが、落ちただけで狂ってしまうということは、回路系統がアンチショックではなかったようだ。

ウルトラ警備隊西へ」でもそうだったが、ウルトラセブンはロボット系との戦闘があまり得意でないというコトをうかがわせる。


エピソードINDEXへ戻る