数字の歴史のエピソードです。25分くらいあればできます。「語り」が苦手な人もフラッシュがあるから大丈夫! 子ども達が「おもしろかった!」と喜んでくれました。(TOSS空知推薦)
皆さんはどんな「数字」をしっていますか。(算用数字、漢数字、ローマ数字があることを軽くあつかう) 数がないとどんなことが困りますか?(時間がわからないなど出る、「数えられない」と言う子の意見を取り上げる) 大昔。人間に数字も文字もなかった頃です。 羊飼いがいました。朝、羊たちを野原に放して草を食べさせます。夕方、残らず集めなくてはなりません。数字も数え方もないのに、どうやってすべて集めていたのでしょう? 羊を1頭出したら小石を1個置いていく。集める時は1頭入れたら1個とっていく。全部なくなったら残らず集まったということです。 木の棒を使ったり、木の枝などに傷をつけて数えたこともあったと考えられています。 |
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こんな印から、数字が生まれたのかも知れません。 五千年ほどまえ、エジプトでは、こんな数字が使われていました。(1〜9の横棒だけの図を見せる) どの数までなら 一目でわかりますか? (4とか5等の意見が出る) 人間がぱっと見てわかるのは3か4まで。5以上のものはわかりにくいのです。だからエジプト人は5から工夫しました。(2行になった文字を見せる) 10は∩、100は縄、千は蓮の花、1万はパピルス、十万は魚 百万はあまりの数に驚いている人、1千万は太陽の神様。つまり、一番大きな数だったのです。 (問題を出す) 今の数字に直してごらんなさい。 |
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約4000年前、今のイラクにバビロニアという国がありました。そこでは、粘土に植物の茎を押し付けた印を数字にしました。 (1から紹介していく。) これは?(1) これは?(3) 10になると横になります。 60で繰り上がっていたので、60になると大きく書きました。 (例題を一緒に考える) これはいくらになりますか?わかる人?60と10と2があるから72です。 (問題を出す) 今の数字に直してごらんなさい。 |
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2500年ほど前に今のイタリアにローマという大きな国ができました。 ここで生まれたのがローマ数字です。(1から4まで紹介する。)5も5本線だと思う人?違う形だと思う人? 形を変えたんだね。 6はVとT、7はVとU・・・10はVが2つでXとなっています。まだ読みにくい数字が2つありますね。 そう4と9。 4はV引くTでW、9は]引くTで\とも表します。 50はL、Cは100、Dは500、Mは1000を表しています。 (問題をだす) 今の数字に直してごらん。 |
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さて、これらの数字には困った事があるのです。計算です。(筆算にした図を示す)
元々、数を表すためだけに作られているので、計算には向いていないのです。 だからローマの人は、計算には図のようなそろばんを使っていました。(図を示す) そろばんの玉は小石(カルク)です。 英語で計算をカリュキュレイションというのはこのなごりです。 |
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では今私達が使っている数字はいつどこで生まれたのでしょう?時代ははっきりしていませんが大昔のインドで生まれました。 インドではそろばんが発達せず、30cmほどの白板に赤い粉を撒いて、棒で数字を書いて計算していました。 そのため場所をとらない、計算に便利な方法を考え出したのです。 数字を書く場所に1の位、10の位、100の位・・と意味があるので、10個の数字でどんな数も表すことができます。 |
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書いて計算する時には、数字が無い位に「何も無いよ」という数を書く必要があります。でないと17なのか 107なのかがあやしくなります。皆さんなら何を書きますか?0ですね。0はインド人が発明したのです。「何も無いという数字がある」という考えは、他の国ではなかなか考えられませんでした。 簡単で計算に便利なインド数字は、商売が盛んなアラビアに伝わりました。なにしろそろばんを使わなくても簡単に計算ができるので便利です。あっという間に広がりました。 |
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ヨーロッパには12世紀年ころに伝わりましたが16世紀までローマ数字とそろばんを使って計算する人が多かったのです。 やがて今の数字の形になり、計算しやすい筆算が世界中に広まりました。 |
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さっきの、難しい計算は実は同じ計算だったのです。 今の数字に直してみますね。 こんどは1分くらいでできるでしょう。便利だね。 |
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