キリギリス・クツワムシ・ウマオイ
このコーナーでは、懐かしく、又、最も身近なムシであるキリギリスとクツワムシ,ウマオイの飼育,
繁殖方法、採集について紹介します。
キリギリスの飼育,繁殖方法
飼育ケースは、ムシが5〜8p程と比較的に大きいので、中〜大を使用します。                 

産卵床となる土は赤玉土を使用し、ケースの底に少なくとも7pは入れた方が良いです。     
♀の産卵管が長く、少なく入れると産卵がうまくいかない場合が発生してしまいます。          

湿度は生息場所が乾燥している草原なので、土の表面がうっすらと湿る位か乾燥気味の方が良いです。         
よくムシには直接水分を掛けない方が良いと言われていますが、私は構わず霧吹きの水を掛けてい
ますが、 今まで、問題は起きていません。                                 
産卵後は卵に水分が染みていく程度に水分を霧吹きで与えます。          
 餌はナスやキュウリをクシや楊枝に刺して、その表面に削り節やフレーク状の金魚の餌,スズムシの
餌を降りかけて与えています。       
 成虫の場合のケースの置き場所は、季節が真夏ですが日光に直に当たる所に置いています。    
但し日陰になる箇所・・・(例えばケースの上に半分ほどスダレを掛ける等)を作ります。      
♂は日光に当たると良く鳴きます。                                          
何匹か一緒に飼育していると次から次へ鳴いて結構聞き応えがあります。 
                   
ブリードは、上記の様に♂♀一緒に飼育していれば、簡単に土の中に産卵します。       
卵はケースの縁にも産卵しますので、肉眼でも確認できます。                 
卵の管理は水分を定期的に産卵後〜翌年の2月位までは、月に1〜2度程、3月以降は毎週卵に水分
が行き渡る位まで与えます。                               
ケースの置き場所は日陰に置きますが、温度が高い(暖房がいつも効いている等)所では、孵化が早
まる事も多々あります。                                          
やはり、自然と同じ様に管理する方がムシにも、又季節を感じるにも良いのでは・・・と思います。        
2005年4月5日 孵化しました。                      
偶然か一昨年も4月5日に孵化しています。          
一斉に10匹程が孵化します。             
以下が孵化した幼虫達です。      
      
撮影は孵化翌日の4月6日です。              
孵化日より身体がしっかりして跳ね回っています。     
餌やりの時に注意しないと脱走されます。
                
ケースの縁に産卵された卵です。    
色は土色より若干ピンク系です。  
以下は2003,2004年の写真です。      
2005年度版はムシの成長に伴いUPしていきます。
2003年4月5日孵化のキリギリスです。
毎年同じ時期にコンスタントに孵化して
くれます。
孵化するといよいよ春という感じがして
きます。
上の2枚は2003.5.10撮影の孵化後1ヶ月のチビ達です。
クツワムシと同様、2回の脱皮で緑色の個体が発生しま
した。
成虫のペアです。採集地は神奈川県です。    
体色はどちらも茶色の個体です。  
私の採集場所では、茶色が95%で、
緑色の個体はほんのわずかです。    
以前、関西の方から、採集場所では、
ほとんどが緑色とお聞きしました。      
関東と関西では色の分布が違うのでしょうか?

上の写真は関西の方からメールして頂いた緑色の♂です。    
私の採集場所では、♂の緑色はほとんど見られません。 
   
クツワムシの飼育,繁殖方法
飼育ケースはムシがかなり大きいので大〜特大、又は60p以上の水槽を使用した方が良いと思います。    
♀の体長は、およそ10p近くになります。                       

産卵床となる土はキリギリスと同じく赤玉土が良く、深さは産卵管が長い為、最低10pは入れた方が良いです。

湿度は生息地が日陰のジメジメした下草が多い所なので、ある程度=土の表面が乾燥しない程度にします。 

餌は、ナスやキュウリ、その上に削り節,フレーク状の金魚の餌,市販のスズムシの餌を降りかけた物
です。          
かなりの大食いなので多めに与えても問題ありません。    
又、食べながら餌の水分を口から出す為、土の表面はかなり汚れますので、マメに汚れを削り取る様に
しないとカビが生えてしまいます。         

飼育で重要な事は、キリギリスや他のムシ達にも同様で、「脱皮の場所」を作る事です。        
クツワムシの脱皮は身体が大きいので、自分の体重の重さにより、脱皮最中に落下してしまい、足(後ろ
足がほとんど)の曲がりや羽の不全が非常に多く発生してしまいます。           
それを防ぐ為に、出来るだけ大きなケースに木の板(表面がざらついた物)や木の枝,割り箸等をたくさん入れます。

ケースの置き場所は日陰に置きます。        
鳴き声はとにかく「やかましい」です。              
近所迷惑にならぬ様注意して下さい。            

産卵形態や産卵後の管理はキリギリスと同様です。              
 
鳴くムシとしては長生きで翌年の2月まで生きていた事があります。               

 
2003年4月3日孵化の子供達です。      
2002年は5月に孵化しました。        
環境により、孵化の時期も異なります。     
生まれた時は皆、緑色でコロコロしてとても
可愛らしいです。 
     
左の写真は、2〜3令の子供達です。  
2回の脱皮で茶色の子が発生しました。 
撮影は
2003.5.10です・・・孵化後一ヶ月。 
成虫の♂
成虫の♀(左側茶色)  
ケースの縁に産卵された
クツワムシの卵です。
色は乳白色で、見た目は乾いた籾殻の観がします。   
1匹でかなりの卵を産みます。          
2005年孵化予定の卵
です。     
  
  
          
2005年5月7日に孵化
した2匹です。   

去年より1ヶ月遅れでした。
今後続々と孵化して行くで
しょう。          
採集について   
キリギリス   
キリギリスは日当たりの良い,ススキ等が生えている草原に生息しています。              
鳴き声が大きいので、生息していれば車に乗っていても場所を見つける事は容易です。      
成虫になるのは6月〜7月なので、この時期になればギーチョン・・・と大きい声で鳴き初めています。        
♂は鳴き声を手掛かりに探ししますが、なかなか姿を確認できません。           
姿を確認できたら問題なく採集できますが、見つけられない場合は、鳴き声の近くに来たら足や網の先で草を叩いて行きます。                                       
この時は草の下を見るようにします・・・キリギリスは飛んで逃げる事はなく、ほとんど下草の所を歩いて逃げます。
保護色なので見難いですが、一度採取すると目が慣れてすぐわかる様になります。     
♀は♂が鳴いている近くにいますので、同じ様に足や網の先で叩きながら探します。          
採集は晴れた日の日中に行いますので、大変暑く、日射病になり易いので注意して下さい。         
又、網は目が細かいものを使用しないと、網の目に足が入り込んで、取れてしまいます・・・虫篭に入れる場合も、目が 粗いものを使用すると同じ様に後ろ足が取れてしまいますので、注意して下さい。                

クツワムシ   
クツワムシの採集は、鳴き出すのが夏の午後8時頃の日没から1時間以上過ぎてからなので、その頃から行います。   
キリギリスと異なり生息地は日中でも日が当たらない林の下草ですので、夜間に車などでその様な場所の近く行き、鳴き声を頼りに探してみます・・・比較的に簡単に鳴き声を確認する事ができるはずです。         
私も仕事帰り等に車で走り、数箇所もの生息地を確認する事ができました。                  
採取は♂の鳴き声を頼りに近づきます・・・キリギリスと違いすぐに姿を確認できます。         
♀はやはり♂の近くにいることが多いので鳴き声のしている周りを探して見ます。                
♂♀ともに夜間は葉の上にいますので、採取は簡単です。                          
網や虫篭は目の細かいものを使用して下さい。           
私は、虫篭でなくプラケースを使用しています。                          
以上がキリギリスとクツワムシの採集についてです・・・どのムシにも当て嵌まりますが、生息しているのさえ確認できれば、採取自体は簡単です。
来年、又その次の年の事を考えて採り過ぎには注意しましょう。
楽しい採集ができなくなっては、元も子もありません。
左は2005.5.21撮影の子供達です。体長は8o程になりました。
食欲は親と同じく旺盛です。   
未だにみんな緑色をしています。
撮影:2005.6.6 孵化後1ヶ月の姿です。             
体色は茶色、緑色、茶緑色と様々です。              
クツワムシは触覚を後ろに伸ばして下を向いている事
が多いです。 
      
脱皮の様子をUPしました。飼育ケースのフタを足場にして行われました。            
この日は同時刻(PM11)に3個体の脱皮が行われました。
                   
以下の写真は1個体のものです。
撮影:2005.6.13
 
         
1
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3
4
5
6
7
8
9
1〜9まで、約15分間。   
綺麗な緑色の♂?です。
 
はっきりと雌雄がわかるほどに大きく
なりました。
上記の撮影日から約10日で羽も立派
になりました。        
撮影:2005.6.26
♂が羽化しました。残念な事に羽の一
部が不全となってしまいましたが、羽化
後2日で鳴き始めました・・・
孵化後ちょうど2ヶ月目です。撮影:2005.7.7  
2005.8.1撮影     
交尾直後の♀です。  
産卵管の基部に♂の精子が付いています。   
時間が経つにつれて腹部に吸い込まれて行きます。     
ウマオイの飼育,繁殖方法
体長が小さいので、ケースは小でも飼育から産卵まで可能です。    
産卵床となる土は、やはりキリギリスやクツワムシと同じく赤玉土が良いです。         
産卵後は比較的年内は乾燥気味でも良く、年が明けてから水分を卵に与えれば孵化してきます。   

餌ですが、この種はかなり動物食の傾向が強く、キュウリやナスは食べません。   
死んだばかりの小さなコオロギやバッタ、生きているコオロギは後ろ足を取って動きを鈍くしてから
与えると、飛びついてきます・・・死んでいるのは、ウマオイの近くに軽く落とす様にすると飛びつきます。   

動物食が強いという事は、共食いも凄まじいです。   
成虫を1ケースで飼育すると2〜3日で、だいたいが、オスがメスに食べられてしまいます。  
繁殖を考えている場合は、餌を豊富に与えて、共食いを極力抑える事が大切です。    
又、9月以降に採集したメスはほぼ交尾済なので、単独飼育でも産卵する事が多いです。  

卵は、キリギリスの卵と色は一緒で小型にした様な感じです。  
ケースの縁にも産卵する事が多いので、確認する事も可能です。      
翌年、幼虫が孵化した後の飼育ですが、金魚のフレーク状の餌を細かくした物や、市販のスズムシ餌をケースの底面に置くのと、このムシは吸盤がありケースの上の方にいる事が多いので、串にさしたナスの輪切りした物の上に先述の餌をふりかけて与えます。    
以上の様にやっていても、とにかく共食いが激しいので、日に日に数が少なくなってきます。
成虫までと考えている場合は、個別に飼育した方が数を成虫にできます。 
申し訳ありませんが、現在は、採集した生息地に放してきています・・個別・飼育のケースとスペースが無いのです。

孵化の前に、ケースの蓋に目の細かい網をかませると良いです・・・幼虫の脱走を防げます。