『神秘なる乙女の画家の物語 〜信州松代藩 恩田緑蔭アンソロジー〜 』の出版(2004年)
信州の元祖女流画家、恩田緑蔭(1819〜1874)。
松代藩の名家老であった恩田木工につながる一族に生まれ、松代を拠点に、生涯を画業にささげた女性芸術家です。
写生画も大和絵(絵巻)も、ともに繊細な感性が輝き出ている。
ついでながら、本の装丁もやらせてもらいましたが、ポイントは帯の白抜き(左図)。
左から、トンボ、バッタ、ハチが白抜きとなっていますが、帯をはずすと(右図)、その下に、緑蔭が描いたトンボ、バッタ、ハチが出現するという仕組み。
こういうところ、気付いてくださる方は、大変奇特なお方だと思います……
本文は、図版満載の全250頁。目次は、
序章 知られざる奇跡
第一章 レクイエムの肖像
第二章 似顔絵のテクニシャン
第三章 緑蔭の空間と時代
第四章 十二箇月絵巻の世界
第五章 珠玉の写生集
第六章 紅梅白梅の音楽
第七章 緑蔭という生き方
第八章 神秘の系譜
第九章 幻の蒸気機関車
第十章 緑蔭の近代
終章 新しい時代に
となっていて、全十章の構成。
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