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6月11日 教育実習12日目 |
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この日が、教育実習中で俺的に一番悲惨な日だったかもしれない。 火曜日は2クラス授業が入っている。 2限に一コマ、3,4限に一コマ。 悲惨な理由はそれだけではない。 球技大会で潰れた分、一回の授業に詰め込まなければならないのが、2限の授業である。 内容は地球規模での環境問題として、酸性雨を取り上げた。 これの説明をするとき、黒板に川、海、森林、工場、人間、魚などの絵を描いていって、酸性雨でどんな被害が出ているか説明し、それらは一つの生態系であり、循環しているため、一部分の被害で済むものではない・・・・という話をするはずだったのだが、焦るあまり生態系である説明をすっ飛ばした。 生態系という概念は実はとても重要であったのだが、授業後指導を受けるまで、俺自身もそんなに重要なものであるとは認識していなかったのもミスの一端であり、だから安易に説明を忘れるという結果になったのかもしれない。 おかげで「何でこんなまとめにくい絵を描くのか」とか「絵を描いた意図が分からない」といった状況を生じさせてしまった。 生徒に、 「先生その絵描かなければならないんですか?」 と聞かれ、 「うん、描いて」 と返したのにこれでは全く意味がない。 「森林の絵が温泉マークに見える」というのもあったが、それはおいておく。 時間短縮しなくてはならないのに、短く出来ず、それに伴いポイントも曖昧になってしまったため、非常にわかり辛かっただろう(これについては事後指導で、「無理に押し込めるよりも、ダイレクトに削って、一つなり二つなりポイントのみを説明していった方がわかりやすい」と指摘を受けた)。説明してる俺自身、確認しながら進める余裕がなかったので、確認しなかったと言う点でも混乱を招いただろう。 酸性雨被害の実例として、中国の重慶という地域を上げたのだが、これもその前提である「酸性雨について」の部分が何をいわんとしているのかが不明確だったため、「なぜこの地域を例としてあげたのかが全くわからない」という指摘を受けた。 一回目の授業よりもひどかったかもしれない。 本当は、授業内容を踏まえてディベートをやってもらう予定であったが、そこまで行かず簡単な感想を書いてもらうにとどまった。 ・・・・失敗は成功の母。 次の授業の時、これを押さえればよいのだ。 そうは思ったものの、小心者のこの秋葉、動揺がそう簡単に収まるわけがない。 流石に3,4限の方では生態系の説明を忘れはしなかったのだが、スピードが元に戻っていなかった。 こちらは後日もう一回授業があるのだが、2限同様の速さで進んでしまった。 2度あることは3度ある、といったところか。 3,4限の間の休み時間に、 「一体このあとどうしよう」 と教科書とノートめくりながら頭の中ぐるぐるしていた記憶しかない。 こっちの授業ではゆっくりやれば、丁度2回分で済んだ上、もう少しわかりやすくなった(はず)のだが、ほぼ一授業分に詰まってしまった。 ほんと散々である。 自分が、というか、受けていた生徒の方が、である。 実習開始前に、 「生徒の時間を削って実習させてもらっている」 と言うことを言われたのだが、本当に生徒を実験台にしているなぁ、とこのとき痛感した。 事後反省の際、前回のリサイクルの授業がそこそこまともだったためか、結構嘆息混じりな感じに批評してもらったような記憶がある。 とかく、授業を行うについて如何に深さが必要か、再確認させられた日であった。 放課後、ナオがカメラを取り出した。 「記念に取ろうかと思って」 何枚かシャッターが切られた。 マユが言った。 「卒業アルバムに載せようか」 俺はもとより大学の卒業アルバムなぞ買うつもりが無かったので、ろくにその案内を読んでいなかったのだが、団体で載せたい場合、団体名と写真を係りに送れば載せてくれるらしい。 「せっかくの記念だもんね」 とのことである。マユかナオが写真を送っていれば、大学の卒業アルバムに俺等実習生一団が載っているかもしれない。 帰り道。 電車利用の為、皆で改札をくぐる。 そしていつものように上り方面・下り方面同じホームのため、共に降りていく。 上り方面約4名、下り方面2名。 後10段ほどで階段を下り終え、ホームに着くという時、下り電車の発車ベルが鳴り始めた。 「じゃーね、また明日!」 さわやか元気に「明日も私頑張るわ」といった声でハルがそう言い、電車に飛び乗った。 乗ると同時に扉は閉まり、電車は動き出す。 ・・・・もう一度言おう。下り電車利用は2名である。 またしても取り残されるマユ。 マユ曰く、 「普通、同じ方向いるか聞くって。『私頑張ってるの』っていうのだけ全面に出している人って好きじゃない。」 だそうだ。普段から(自己主張もしっかりするが)周りのことを気遣っているマユが言うと説得力があるなぁ。 「テッちゃん2号だね・・・・」 「うん、そうだね」 何日か前、全く同じ事をしたのがテツである。 もう何も言うまい。 |
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