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No.03 <時計> 2003.05.28
ちくたくちくたく
針が進む
一分の狂いもなく 物静かに動いていく
その動きに合わせて 生活を刻んでいく

どこまでも せわしない人生
限られた時間の中
一時たりとも同じ時を過ごすことはない

一刻前は嘆き悲しんでいたのに
今は軽やかに笑っている
数時間後にある約束に
今から落ち着かなくなっている
友人との集まりでは
何故こんなに時が経つのが早いのだろうと思うくせに
遅々として進まぬ針を見ながら
鳴り始めぬチャイムの音を心待ちにしていたりする

ひとはひとが創り出した
時を支配する機械に
自ら支配されている

永きに渡り
ひとを見続けてきた時計は
いったい
いつまで見守り続けてくれるのだろうか


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