2004年原水爆禁止世界大会

原水爆禁止2004年世界大会国際会議宣言
いま、核兵器の廃絶を─世界の人びとに連帯と行動をよびかける

 人類最初の核攻撃の惨禍を体験した広島に集った私たちは、世界中の人びとに、すべての核兵器を地球上から一掃するため、ともに行動することをよびかけます。

 1945年8月、広島と長崎に投下された原爆は、一瞬のうちに街壊滅させ、その年のうちに20万人余の命を奪い、59年を経た今日も、被爆者のいのち、こころ、くらしを脅かし、世代をこえた不安をつくりだしています。人類は核兵器と共存できない─この被爆者の叫びにこたえた核兵器廃絶の運動は世界にひろがり、いくたびも核兵器使用の危険を阻んできました。しかし世界には、なお約3万発の核兵器が配備・貯蔵されています。この脅威をとりのぞくことは、私たちの緊急の責務です。

 イラク戦争、核兵器使用の危険、核拡散などの懸念が強まるなかで、2000年の核不拡散条約(NPT)再検討会議で核保有国も合意した、核兵器廃絶の「明確な約束」の実行を求める声が世界で高まっています。しかし、核保有国の多くはこれにこたえようとしていません。

 とりわけ米ブッシュ政権はこの合意に逆行し、核兵器使用をも選択肢とする「先制攻撃」戦略を推し進めています。「テロへの対抗」や「大量破壊兵器の拡散の危険」を理由に、従わない国に対しては武力攻撃によって政府を倒してでも、「力の秩序」を押しつけようとするものです。そして、その一方で、自らは強大な核兵器を保持しつづけるばかりか、「小型核兵器」など「使える核兵器」の研究・開発、地下核実験再開の検討、ミサイル防衛計画、宇宙の軍事化などを進めています。イラク戦争で明らかなように、こうした「力による支配」の政策は、21世紀を迎えた世界に新たな現実の脅威をつくりだしています。

 唯一の核超大国が、その核軍事力によって世界を思い通りにしようとすることは、国連憲章にもとづく国際紛争の平和的解決と各国間の平等という原則を根底からくつがえすものです。しかし、無法なイラク戦争とその後の占領支配に世界の圧倒的多数の政府や諸国民が「ノー」の声をあげ、平和で公正な世界秩序を希求する多様な運動が力強く前進しているように、もはやこのような横暴が通用する時代でないことは明白です。

 いまこそ核兵器のない平和な世界のために行動する時です。新たな核兵器の使用・脅迫の企てを許さず、核兵器廃絶の実現を強く求めようではありませんか。それは、新たな核保有・拡散の危険にたいしても、根本的な解決に道をひらくものです。また北朝鮮をめぐる6カ国協議でも明らかなように、核兵器開発問題の平和的解決は可能です。

 アメリカの同盟国や核保有国の中にも、核兵器廃絶を求め、平和のために努力する動きが生まれています。政府、自治体、NGO、草の根の運動などがそれぞれの役割を発揮し、垣根をこえて協力をひろげるなら、新たな前進をはかることができます。平和をねがう世界のすべての人びとに、人類の生存にかかわるすみやかな核兵器廃絶のため、ともに行動することをよびかけます。その前進は、国連憲章を基礎に世界の平和と安全を確立する流れを、さらに発展させる力ともなるでしょう。

 過去の侵略戦争と被爆の体験から、平和主義と非核原則をかかげてきた日本で、憲法改定と「非核三原則」見直しの動きが強まっていることは、アジアと世界の人びとに深い懸念をよびおこしています。平和的手段による国際紛争の解決がなによりも求められているいま、戦争放棄を国の基本にすえ、国際的にも先駆的役割を果たしてきたこの平和憲法を改定することは、アジアと世界の流れヘの逆行です。

 この背景には、日米軍事同盟のもとで、日本をアメリカ主導の戦争に参加させる動きがあり、それは日本を核攻撃、核脅迫の基地としてさらに強化するものにほかなりません。日本が平和憲法と非核三原則をまもり、被爆国として核兵器廃絶に積極的な役割を果たすことは、アジアと世界の平和のためにも重要な課題です。

 2005年5月に開催されるNPT再検討会議、および、広島・長崎被爆60年の8月にむかって、「いま、核兵器廃絶を」を共通のスローガンに、世論と運動の新たな高揚をつくりだそうではありませんか。ニューヨークでの5月1日の大行動などをよびかけた平和市長会議の提案をはじめ、すでに全世界で多様な行動が始まっています。これら核兵器廃絶のための積極的なイニシアチブを支持し、共通の課題をかかげ、連帯を強めて、ともに行動しましょう。

 私たちは、核保有国政府が核兵器の使用・威嚇・開発をおこなわず、ただちに核兵器廃絶の具体的計画を策定し、その実行にふみだすことを要求します。また、すべての政府が核兵器廃絶国際協定の実現のために努力し、今秋の国連総会で核兵器廃絶のための諸決議に賛成するとともに、「核の傘」からの離脱や領域内からの核兵器の撤去など、新たな決断と行動にふみだすよう求めます。

 原水爆禁止2003年世界大会がよびかけ、広範な個人、団体、政府関係者にも賛同がひろがっている「いま、核兵器の廃絶を─ヒロシマ・ナガサキをくりかえさないために」署名運動をさらに大きく発展させ、2005年NPT再検討会議にむけて、署名の共同提出や平和行進など多彩で創意あふれる行動を世界中でくりひろげましょう。

 21世紀の世界の流れを決めるのは、世界諸国民の世論と行動であり、それぞれの国での草の根の行動の発展です。広島・長崎の被爆者、ビキニ水爆実験の被災者をはじめ世界の核被害者との連帯をさらに強め、被爆60周年の2005年を、核兵器の恐怖から人類を解放するための国際行動の年とし、地球的規模の運動を発展させましょう。

2004年8月4日
原水爆禁止2004年世界大会国際会議

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